
『ズートピア』差別と偏見を描いた大傑作の理由を全力であげてやる(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)
今日の映画感想は『ズートピア』です。
個人的お気に入り度:10/10
一言感想:世界平和の足がかりとなる大傑作!
あらすじ
ウサギのジュディは警察官になるという夢を信じて努力を重ね、ついに念願叶って動物たちが共存する楽園「ズートピア」にやってきた。
ジュディは勤務中、アイスを子どもに買ってあげようとするキツネのお父さんを見かけるのだが……。
観ろ。
本作がどんだけすごいかは、ネタバレを最小限に留めて以下に書きました。
<『ズートピア』は大傑作!全人類が観るべき10の理由!! | シネマズ by 松竹>
※追記:以下も書きました。1ページ目には軽めのネタバレ、2ページ目には大きなネタバレがあるので要注意!
<『ズートピア』は吹替版と字幕版では訴えられていることが違う!?それぞれのバージョンでわかる表現のまとめ | シネマズ by 松竹>
※追記:以下も書きました。超ネタバレ注意。主人公のジュディとその相棒のニックの性格が細かいところに表れすぎている!終盤の博物館も超すごいぞ!
<『ズートピア』、あまりにも深すぎる「12」の盲点 | シネマズ by 松竹>
※追記:ソフト版発売記念に以下も追加!こちらも2ページ目以降は激しくネタバレです!
<遂にDVD発売!『ズートピア』じっくり観てほしい細かすぎる5つの盲点! | シネマズ by 松竹>
「全人類が観るべき」は決して誇張ではないですからね。
自分は本気でこの映画は世界を救うと思っているから。
だって現実の世界での政治家たちがわかっていないような(できていない)ことを、子どもであっても理解できるようになっているんですから。
あとギャグにゲラゲラ笑えること、バディ(コンビ)ものの映画としても至高、黒幕の描写がすごすぎることも訴えておきたい。
そして観る人を選ばない作品でもある。
デートでも家族でも大人がひとりで観ても、きっと大満足できるでしょう。ていうか観ろよ。
ちなみに3D上映もありますが、とくに3Dで観たいという画はなかったので2Dで十分かも(4D上映はちょっと観たいけど)。
英語の言葉遊びが多いので字幕版もぜひおすすめしたいのですが、上映館が少ないというのはやや残念。
吹き替え版には豪華声優陣が勢ぞろいしているのですけどね。
さてさて、以下よりネタバレ全開で、↑の記事のそれぞれの項目を解説します。
10点をつけていてなんですが、以下には野暮な不満点を書いています。
以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓ いきなり超ネタバレがあるので映画を観ていない方は回れ右。字幕版、吹き替え版それぞれのセリフをひとつだけ書いているので、両バージョンを観ていない方もご注意ください。
野暮な不満点
ライオンハート市長が反省をしていないのがちょっと残念だったり。
ベルウェザー副市長がダークサイドに落ちたのは、市長がこき使ったせいもあるわけで、少しくらいそのことを気にかけてほしかったですね。
※ライオンハートは肉食動物が凶暴化すると世論が変わることを予見していました。それで凶暴化した動物を匿い、「やり方は間違っているが目的は正しいってやつだ!」と言うのはよかったです。
また、ジュディが初めにやっていた駐車違反の切符をきる仕事が報われていないなあ……。
ジュディは「どんな仕事でも」頑張ってやっていたけど、けっきょく市民からは憎まれ口を叩られるだけ。切符をきる仕事が報われるところも見たかったですね。
※でもそんな不満も以下の意見でかき消されます。
vertigoさんが指摘してらしたけど、「ズートピア」はこういう「でもこの面は差別的なんじゃない?」っていう批判すら「そう、お気付きの通りこの世界は表面的には平等だけどそんなことないんですよ、まだまだ改善していかなければいけません」っていう構造に包摂されてしまうので頭が良すぎる
— らいと (@raitotoko) 2016年4月26日
設定をたったの1分で語っていることがすごい!
映画の冒頭で「草食動物と肉食動物が共存する世界」が迫力の映像で描かれましたが、なんとこれは子どもたちによる劇!
歴史を学ぶ劇で映画の設定をあっという間に語ってしまうとは!
しかもディズニー映画なのに流血シーン(のふり)まであったぞ!
そしてこの劇で「演技」をしていたことは、ラストでベルウェザーを倒すことへの伏線になっている!これには感動させられました。
“その動物らしさ”が表現されている!
ウサギのジュディ、キツネのニック、ウシの署長もそうなのですが、それぞれがその動物らしい性格をしています。
「連鎖的に遠吠えをしてしまうオオカミ」の習性を利用して窮地を攻略するというのも大好きですね。
何より、免許センターのナマケモノのシーンのおもしろさったらありません!
いままでがテンポのよい活劇だったおかげもあり、ジュディといっしょにイライラしまくりました。
しかもこのシーンでは、相手の個性を理解出来ずにイライラするジュディと、その特徴を尊重して待つニックという対比にもなっているんですね(ていうかニックはジュディにいやがらせしているだけですが)。
ラストには、このナマケモノ、「フラッシュ(閃光)」の名前のとおりの走り屋として登場(笑)。スピード違反の切符をきられるというすげえオチが用意されるのです。
「人は見た目ではわからない」はニックでも思いましたが、こっちはもっとわかんねえよ!
世界観が楽しくってしかたがない!
ズートピア内で少し移動するだけで気候がまったく違うエリアになるというのも楽しいですが、ネズミたちが暮らす街で「ウサギのジュディが大きく見えちゃう」というアイデアがすんばらしすぎます。
このミニチュアサイズの街は、少し昔のブルックリンをベースとしているそうですよ。
主人公と相棒が最高に魅力的!
自分はディズニー映画至上、このコンビがもっとも大好きです。
ジュディは真面目で猪突猛進な性格なんだけど、ニックはどこか達観していて落ちついている。
正反対の性格なのですが、じつは相性は抜群。このふたりが自分の持ち味を使いながら捜査をしていくのです。
ジュディは署長に「警察学校ではトップの成績だったのですが」とアピールするなど、見た目で評価されるのを嫌がっている、というのもいい。
彼女の「見た目ではなく、能力をみてほしい」というのは、多くの方が普遍的に持つ切なる願いなのだから。
そういえば、ニックは詐欺師であり、彼もまた「(だますために)他人からどう見られるか」を考えているとも言えますね。それは彼のトラウマにも密接に絡んでいます。
大笑いしたのが、ジュディが脱税容疑でニックを脅すこと。
確かにニックのやっていることは詐欺と訴えることができないギリギリの行為、ていうか「大きなアイスを小さなレミング用に分けて売る(ついでに棒も建築材として再利用)」って要するに転売やないか(使ったのはジュディの金だし)。
王子様に当たるキャラが転売と脱税をして、それを知ったヒロインが脅迫する!
こんなのディズニーで観たことねえよ!
自分に似ているキャラクターが、きっといる
観た人それぞれが自分に似ていると思うキャラがいると思うのだけど、自分が感情移入をしてしまったのはニック。
彼は「キツネが卑怯でずるがしこい」という偏見から、子どもの頃に草食動物たちにいじめられ、その偏見を享受して、「自分はどうせずるいがしこいから」と思って詐欺師になってしまう。
彼は自己評価が低く、それで人生の幅を狭めてしまっているのです。
このような人は現実にもとても多いでしょう。自分の可能性を信じずに「どうせ」と・・・。
本当は、ニックはとてもやさしくて、いいところもいっぱい持っているのに!
最後にニックが捜査能力を買われて、ジュディとコンビを組む姿が見られてよかったです。
映画ファンに向けたネタもある!
まあマフィアの親分はまんま『ゴッドファーザー』(ヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド))ネタですよねえ。
※娘の結婚式の裏で悪い話をしているのもまんま『ゴッドファーザー』だとご指摘といただきました。
「Mr.ビッグ」という名前なのにちっちゃいネズミだったのは大笑い。これも「誰でも何にでもなれる」というズートピアの価値観を表しています。
ディズニーネタについては以下のページがわかりやすくまとめられているのでぜひご覧ください。
<ズートピアのアナ雪を含む10のトリビア&裏話 – ディズニーの秘密>
しっかし道端で有名映画の海賊版が横行しているというのを公式でネタにするとは思いもしませんでしたね。
『Big Hero 6(ベイマックスの原題)』ならぬ『Pig Hero 6』とか、こんなん笑うだろ。
※実際のタイトルはこちらでどうぞ↓
隠れネタに気づいた?!映画『ズートピア』イタチの露店に潜む秘密 | シネマズ by 松竹
そういや「歌を歌っても幸せになんてならない」という署長のセリフもあったな。
※ここで字幕版では「ミュージカル映画のように歌を歌っても夢が叶ったりはしない。あきらめろ(Life isn’t some cartoon musical where you sing a little song and all your insipid dreams magically come true. So let it go.)」と言っていました。
この最後の「let it go」が吹き替え版でどう訳されていたかと言うと……なんと「ありのままで」になっていました。
これは言うまでもなく、『アナと雪の女王』の主題歌のタイトルであり、もっとも印象的なフレーズですよね。
ディズニー映画のミュージカル要素をイジるのは『魔法にかけられて』でもありましたね。
※以下の意見をいただきました。
ユートピアで夢をつかむぞ!→夢と現実の違いに悩む日々→詐欺師に会う→なんだかんだで詐欺師と行動を共に
って、私が大好きな映画『真夜中のカーボーイ』のプロットじゃないですか!最初に主人公(田舎出身)が都に行く時も主題歌が流れますし、詐欺師がどこか世の中を諦めている所とかも似てます。
“人種差別”を描いた作品である
やがて「肉食動物が突如として凶暴化してしまう」事実があきらかとなり、ジュディはそのことを公表しようとします。
あくまで「ただ事実を告げる」つもりであったけど、それは肉食動物全員を偏見の目でみること(しかもマスコミが大衆に訴えてしまう!)ことにほかならなかった!
さらにジュディはキツネを撃退する「コンスプレー」を持っていることを指摘され、信頼関係を築きつつあったニックに絶交されてしまう。
ジュディは「お前は警察官になれっこない」と言われても決して自分を曲げなかった。
そんな彼女が、本人が意図しなかったとしても偏見を作ってしまい、結果として多くの人の夢を奪うことになった。
(のんびり屋のチーターであるクロウハウザーが異動を命じられるのは心が痛かった・・・)
これこそ、差別や偏見に根付く問題であると思うのです。
本人がそうは思わなくても、誰かが傷つく差別や偏見があると。
差別をする人間は、悪意を持って人を見下すような差別主義者だけではないのです。
問題を子どもにもわかりやすく訴えている
本作で提示された問題は、現実の人間社会で起こっていることにも当てはまります。
たとえば、数々のテロ行為による、イスラム教徒に対する偏見。
イスラム教徒すべてがISISのような過激派であるはずがないのに、全員をそのような目でみる人間もいるのです。
だけど、本作の映画を観れば、「◯◯(人種)はこうだから」とレッテルを貼ることがいかに間違っているかを思い知らさられます。
子どものころにジュディにつっかかってきたキツネのギデオンは、故郷に戻ってきた彼女に「あのころは自分に自信がなくて、あんなことを言ってしまったんだ」と謝ります。
ここで、ジュディは「私も似たようなものだわ」と、自分も偏見を持ってしまったことを認めるのです。
そして陰謀を知ったジュディはニックに涙ながらに、謝ります。
ニックは、「ウサギ族は泣き虫だからな」とジュディの頭をポンポンしながら言ってくれました。
このときのニック「ウサギ」という「人種」を踏まえて「◯◯だからな」と言っているようですが、じつはジュディという人そのものの本質を見てあげているんですよね。皮肉屋な彼らしい、大好きな言葉です。
※これは字幕版限定のセリフです
いままで使われてきたニンジン型のペンで録音をしてくれる(しかもジュディと同じく48時間後に返すと約束する)のもたまらない!
夢を実現する物語である
ジュディは夢を叶えるために一生懸命な女性で、過酷な訓練をしようが、隣人関係に不安があろうが、望まない仕事を押し付けられようが、決して弱音を吐かない性格でした。
しかし、そんな彼女は「自分の発言によりズートピアの人たちがバラバラになってしまった」ときだけは……たとえ署長に「君のような者が必要だ」と言われようが出世街道を否定し、ジュディは自身の夢の象徴であった警察バッジも外してしまいます。
また、黒幕であるベルウェザー市長は、ときどき「平等」を訴えていましたが、そのじつほかの人種がのさばることを否定していた、ある意味でもっとも差別的主義な人間です。
彼女は自分の出世のために、偏見を助長させるという悪しき者だったのです。
夢は大切で、どれだけの努力をする価値もある。しかし、それはだれかを傷つけてまで叶えるものではないのです。
もちろん、かつてのニックがそうだったように、差別や偏見を受けたことにより夢を諦める、ということもあってはなりません。
「夢は努力すればきっと叶う」というキレイゴトに始終せず、ここまで素晴らしいメッセージを送ってくれるとは!
最後のジュディのナレーションは「理想と現実の間には差があって、だれもが過ちを犯してしまう」「だけど、自分を知り、自分を変えることから始めよう」とありました。
自分も偏見を持って人を見下してしまった、それで後悔をした経験があります。
そんなときに「どうすればいいのか」を教えてくれた本作に……心から感謝を告げたいです。ありがとう!
シネマズ by 松竹で書いたほかの記事↓
『ズートピア』先行試写会レポート!いまどきの10代女子が熱狂&胸キュンした理由とは!?
『ズートピア』監督来日記者会見レポート!動物たちが共存できる世界を思いついたきっかけとは?

publicShare
theatersタグ
movieこちらの記事もおすすめです
今までに書いた映画レビューの中から、この記事を読んでいただいたあなたにおすすめの記事をピックアップしています。
ネタバレ前の感想をまずは読んで下さい。映画を見終わった後、ネタバレを含む解説を読んでいただけると1記事で2度楽しんでいただけるのではないかと思います。
カゲヒナタ映画レビューが少しでもあなたのお役に立てれば幸いです!あなたが良い映画と出会えますように:)
done アクション


『NERVE ナーヴ』ネット社会は怖い?(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

『真田十勇士』堤幸彦演出と構造的欠陥を抱えた脚本のコンボ(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

『バイオハザード:ザ・ファイナル』ツッコミどころしかない(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

『アクアマン』歴史を変える新次元のヒーロー映画、ここに誕生!(4DX吹替版ネタバレなし感想)

実写映画版『鋼の錬金術師』ヒドい演出で面白さが等価交換(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

空気を読まないヒーローたち「グリーン・ホーネット」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

『GODZILLA 怪獣惑星』虚淵玄節が全開の怪獣映画だ!(ネタバレなし+ネタバレレビュー)

『ターミネーター ニュー・フェイト』の“百合映画”という呼称について思うこと[ネタバレなし解説+ネタバレ感想]

『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』葛藤の答えはどうなった?ネタバレなし+ネタバレ感想(4DX吹き替え版)

『HiGH&LOW THE RED RAIN』2016年必見のアクション!(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

『エンジェルウォーズ』B級アクション?いやいやA級だよ!(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

実写映画版ジョジョは成功だった!その理由を全力で語る『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

『スパイダーマン:スパイダーバース』ネタバレなし感想+ネタバレレビュー!4DX吹替版でリピート推奨の理由はこれだ!

『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』ブッ飛んでいる理由はこれだ!(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

『ジュラシック・ワールド/炎の王国』は4DXが超オススメ!“嵐”や“迫り来る恐竜”を体験できる!
この映画のレビューと同じカテゴリの記事です
done 10点満点の映画

全オタク必見の大傑作「キック・アス」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

『映画 聲の形』が超絶大傑作であり、すべての人に観てほしい5つの理由(ネタバレなし感想)

『ズートピア』差別と偏見を描いた大傑作の理由を全力であげてやる(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

[ネタバレ]『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』解説記事の「成長」についての反論

『映画 聲の形』いかに原作を尊重した脚本作りができていたかを全力で語る(ネタバレレビュー)

『スパイダーマン:スパイダーバース』ネタバレなし感想+ネタバレレビュー!4DX吹替版でリピート推奨の理由はこれだ!

『KUBO クボ 二本の弦の秘密』物語の物語(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

『レゴ バットマン ザ・ムービー』アメコミ映画の最高傑作がここに誕生!(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

『ベイマックス』正しい見かたで(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

『君の名は。』出会い、そして大切な人のために(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

映画『若おかみは小学生!』がいかに前代未聞なのかを猛アピールする(ネタバレなし)

『アベンジャーズ/エンドゲーム』ふせったーの素晴らしい感想と解説をまとめてみたよ(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)
10/10を獲得した映画です。
見たい映画が見つからないときはこちらがおすすめです。
done 9点の映画

『バンブルビー』は“ひとりぼっち”から抜け出すドラマ映画の傑作!(ネタバレなし4DX吹替版レビュー+ネタバレ感想)

『モアナと伝説の海』最高の“自己実現”の物語(ネタバレなしレビュー+ネタバレ感想)

伝説すぎる映画『マッドマックス4 怒りのデス・ロード』ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

R25+くらいでいいよ「冷たい熱帯魚」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

『ボヘミアン・ラプソディ』4DX上映は音楽映画にもベストマッチ!その理由を語る!

上映時間7時間18分の傑作映画『サタンタンゴ』を観るべき「10」の理由(ネタバレなし感想と助言)

大人にもお子様にも大推薦「ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

[絶賛ネタバレあり感想]映画『透明人間』(2020)のラストの衝撃を本気で語る

実写映画版『アラジン』4DX版の素晴らしさと“2回目を観ると肯定できたこと”を語る!(ネタバレなし+ネタバレ感想)

実写映画版『帝一の國』究極の政治エンタメだ!(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

『ハルチカ』音楽映画史上、最高のクライマックス!(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

自己満足上等 映画『百円の恋』ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

『レゴムービー』オトナこそ観るべき傑作である5つの理由はこれだ!(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

『映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館』君のとりえ(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

『ドント・ブリーズ』すぐ近くにいた泥棒をスルーした理由とは?(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

『エンジェルウォーズ』B級アクション?いやいやA級だよ!(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

映画『クレヨンしんちゃん オラの引越し物語~サボテン大襲撃~』みんなのこと(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

『塔の上のラプンツェル』大満足のファンタジー(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

映画「さんかく」の、強烈なさんかく関係

『ドラゴンボール超 ブロリー』を最大限に楽しむための5つの方法!(4DXネタバレなし感想)
9/10を獲得した映画です。
名作ぞろいです!まだ見ていない作品があれば是非!
著者
カテゴリ
文字から探す
レビュー点数で探す
extensionその他サイト
- カゲヒナタのレビュー(旧ブログ、引越し途中)
- ホラーショー!民朗の観たまま映画批評
- 三角絞めでつかまえて
- Hayashi No Oto
- 映画感想駄文:にわか映画ファンの駄目な日常
- pokke
- しのの雑文部屋
- Aqua Blue Inferno
- Cinema A LA CARTE
- モンキー的映画のススメ
- 沼の見える街
- きままに生きる ~映画と旅行と、時々イヤホン~
- 光光太郎の趣味部屋
- マスティの「アレが叫びたがってるんだ」
- 通りすがりのいがぐり日記ver.2
- アレなアレコレ
- 映画感想 * FRAGILE
- You talkin' to me ? 2nd_新たなる驚異を求めて
- 破壊屋ブログ
- 頭の中もハッピーな人
- 映画を観たからイラスト描いた
- 光岡ビュートの気になるスバリストのブログ
- キネマ・アイランド
- 頭の中の感想置き場
- かあさんこのサメどうかしら
- 男の魂に火をつけろ!
- 映★画太郎の MOVIE CRADLE
- 湿った火薬庫
- 映画批評的妄想覚え書き/日々是口実
- ノラネコの呑んで観るシネマ
- 素人目線の映画感想ブログ
- 映画ファンの集いラジオ(どいらじ)
- 虚馬ダイアリー
- 1953ColdSummer
- 1年で365本ひたすら映画を観まくる日記
- 映画日和。
- 聴いた、見た、良かった
- Groovy PLAN-B
- 四度の飯より映画批評
- くりごはんが嫌い
- すきなものだけでいいです
- 映画のブログ
- 小覇王の徒然はてな別館
- さめたパスタとぬるいコーラ
- 眠れないのは誰のせい
- 映画好きパパの鑑賞日記
- ナマニクさんの暇潰し
- 箱田友紀の『しあわせのピョンの間』
- 茅ヶ崎の竜さん
- ライフ イン スウェーデン
- つぶやきの延長線上
- 神戸初心者ブログ~神戸てくてく~デコVersion
- この世界の憂鬱と気紛れ
- 紫苑の出衣
chat_bubbleコメント
今日さっそく観てきましたが、ヒナタカさんの評通りの傑作でした。特に電車の席で虎の隣に座った兎の親子のシーンは胸が締め付けられました。
内容は大満足なんですが、個人的に「あれ?」と思ったところは、
・ストーリーの流れとはいえ警官がマフィアと関係を持っちゃ不味いんでは?
・人類がいない世界観なのに何で豚がいるの?
の2点です。
26歳の映画ファンです。本日『レヴェナント』とともに観てきました。
きゃああああああ!2本とも期待を上回る今年のベスト1とベスト1じゃねーか!
忘れられない1日になりそうです。
・差別と偏見
草食動物のジュディは肉食動物から差別を受けていました。しかし自身の発言で肉食動物が草食動物から差別を受けることに。差別が差別を生む連鎖。この作品は国際問題としての差別から、いじめなど身近な範囲での差別までをテーマに含んでおり、見事作品に昇華しています。
ニックの過去話には目頭が熱くなってしまいました。キツネというだけでレッテルを貼られる。なれるものになろうとしただけなのに、差別や偏見によって夢が潰えるなんてことはどんな世界でも起きてほしくないです。
・リア獣末永く爆発しろ
ジュディとニックのコンビが本当に可愛い&楽しいですね。観ているだけで幸せになりました。ジュディとニックが仲直りするシーンは特にお気に入りです。頭ぽんぽんとかニックどれだけイケメンなんだ(汗)
ああ、もうほんとイチャイチャしすぎ。結婚したらいいのに。
・ナマケモノ
免許センターのシーンは会場大爆笑。しかも名前がフラッシュ。オチにまで持ってくるとか最高。
・オマージュ&元ネタ
ユートピアで夢をつかむぞ!→夢と現実の違いに悩む日々→詐欺師に会う→なんだかんだで詐欺師と行動を共に
って、私が大好きな映画『真夜中のカーボーイ』のプロットじゃないですか!最初に主人公(田舎出身)が都に行く時も主題歌が流れますし、詐欺師がどこか世の中を諦めている所とかも似てます。
あと、Mr.ビッグはヒナタカさんの仰る通り、『ゴッドファーザー』のヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)が元ネタですね。娘の結婚式の裏で悪い話をしているのもまんま『ゴッドファーザー』ですね。
小さい子わかるのかな(笑)
・トリビア(以下パンフレットより)
①「ガゼルのアプリ」ができたきっかけはクロウハウザーの声を演じたネイト・トレンスのアドリブからだそうです。
監督「彼がいかにガゼルを大好きかについて話してみて」
トレンス「そうだ、こんなアプリがあるよ、ほら(アドリブ)」
↓
映像化(マジか)
②ニュースキャスターのマイケル・狸山は日本語吹き替え版限定キャラクターだそうです(声は芋洗坂係長さん)。
日本版はタヌキ、オリジナルのUS版はヘラジカ、中国版はパンダ、オーストラリア&ニュージーランド版はコアラ、ブラジル版はジャガーがニュースを読み上げているらしいです。
おふたりとも、コメントあっっざああああす。
言われてみれば、あんだけ真面目なジュディがマフィアと手を組むというのはすごいな笑。
ロロ・トマシさんのコメントを追記させてください。
そういえば『真夜中のカーボーイ』観ていなかった!
コメント追記ありがとうございます!
あと「詐欺師に合う」ではなく、「詐欺師に会う」でした。訂正お願いします。すみません。
そういえば、ジュディのうるさいお隣さん2人組もいいキャラしてましたね。壁が薄いから会話が筒抜けなのは分かりますが、額縁を揺らして会話する仕様はどうなっているんだ(笑)
またジュディが落ち込んでいる時にラジオから流れてくる選曲も良かったです。記憶しているだけでも
Everybody Hurts/R.E.M.
All By Myself/Eric Carmen
が流れてました。名曲ですが、選曲に悪意があります(笑)
また観に行ってきます。
色々と好きなシーンがたくさん有りましたが、一番好きなのはジュディが両親の電話の時に笑顔を作ったシーンでした
まあ…危険なとこじゃなかったらそりゃ喜ぶよ、うん
> 設定をたったの1分で語っていることがすごい!
それも凄いのですが、そのあとに続くOPソングのシーンで世界観のすべてを描いているのもまた凄いです。
大小こもごもの動物たちが共生する世界が見事に描かれていて、思わず唸ってしまいました。
列車のドアが3タイプある、あのデザインが特に秀逸!
昔、リチャード・スキャリーという絵本作家が動物たちの街を描いた絵本シリーズを出していたのですが、それを思い出しました。
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%AA%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%83%BC&safe=off&rls=ig&biw=1280&bih=890&site=webhp&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwjjzaTBm6rMAhUFlJQKHRktDawQ_AUIBygC
> 海賊版が横行しているというのを公式でネタにするとは
いやぁ、それより私はヌーディズムネタで攻めてきたことに驚きました。
特にここ近年はヌーディズムが合法であることをいいことに、おもて向きにはヌーディズムビデオや写真集の体裁で女性が“ご開帳”しているものとかが出回っていて、よもやそれをディズニーがネタにするとは。
いいのか、これはいいのか!?…と苦笑が止まりませんでした。
でも、最後の最後で歌とダンスと歓声のアレはもっと苦笑い。
何、ディズニーは高いCG技術をぶつけて『プリキュア』や『ラブライブ』等、日本のアニメ映画にケンカ売ってんの!?(笑
小ネタとしては、主人公ジュディのスマホがiPhoneのパロディだったあたりとか。
かじったリンゴではなく、かじったニンジンがロゴマークになっていてニヤリとさせられました。
…やっと、やっと見れました。(感無量)
結論から言うと……文句なしでしょう。好みはありますが、普遍的な教訓を
ここまでエンターテインメント性豊かに、かつ深く掘り下げるその姿勢、力量に心底感服しました。
まずありきたりですけどキャラクターが良いですよねw
インディアナポリスを思わせるような農村から夢を抱いてズートピア(ニューヨーク)にやってきた、夢見る元気印娘のジュディと
ズートピアで夢敗れ魂漂う存在と化していた詐欺師ニック…まあ僕は無類のBMG大好き症候群なので
この時点でもう花丸級ですよねwそして単なる凸凹コンビとしてだけではなく
実は気付いていなかったけど分厚く巨大な壁が二人を挟んでいた…と言うのも良いです。
脇役も良かったですね。最初は偏見丸出しだったけど次第にジュディを認めていったボゴ署長やクロウハウザー
万人から大爆笑をかっ拐う音速のフラッシュ、きっかけはマルコムX(黒人史上主義者)でやってる事はKKK(白人史上主義集団)な
ある意味偏見と恐れと妬みの権化のような存在の悪役ベルウェザーと
バラエティ豊かなキャラクター達がきちんと存在感を示していました。
動物園を人になぞらえて決め付ける差別ソング歌ってた辻◯成さん、これ見ましたー?(皮肉1)
そして敢えて最後に名前を出しますが、シャキーラ氏演じる人気歌手ガゼル。
吹替のE-girlsに苦言は色々言ってたんですが、僕は本作を観賞して
それ以前にこの役はシャキーラ氏じゃないと絶対に成立しねえな…と確信しました。
それはEDでの彼女の掛け声が英語と、彼女の母国コロンビアの公用語であるスペイン語を交互に叫んでいました。
この作品は黒人差別だけではなく、同じように虐げられてきたヒスパニックに対しても
力強いメッセージ送ってたんだな…と感じたのは僕の考えすぎでしょうか?
かつてアメリカと言う国は恐怖に駆られた白人が、銃と数の暴力で少数民族を駆逐し
自分達のルールで縛り付け支配してきた暗い建国史が厳然と存在しています。
昔はそれを「フロンティア・スピリッツ」などと美化したりして目を背けていましたが
種族が多様化し人種のサラダボウルとまで言われるようになったからこそ
こういうかつての負の歴史に対してきちんと自己批判をするのは本当に素晴らしい事だと思いますし
単に批判をするだけではなく、相手を受け入れる勇気が、世界を救う第一歩なんだと強く発信した作品だと感じました。
昔同じようなテーマで「人間のままじゃ無理だよ~ん」と言う鼻持ちならない結論に至った『機動戦士ガンダム00』なる作品がありましたが
あの作品作った方々は本作を見てどういう感想を抱くのか聞いてみたいもんですね(皮肉2)
長くなりましたが、本作はクオリティの高さ、エンターテインメントとしての面白さ
メッセージ、テーマの意義と全てを兼ね備えた今のアメリカだから出来る超傑作だと感じました。
上記のシャキーラ氏の件があるんで、見れる人は是非最初は字幕版を見て欲しいです。ただ一言、面白かった!!
ヒナタカさんのレビューを見て先ほど映画館で見ました
モンスターズユニバーシティと同じく安易に夢は叶うという話にせずしっかりと現実を見せつけ、その上でそれにどう立ち向かうのかを描いたのが非常に好感を持ちました
あと自分はズートピアもガンダム00も傑作だと思っているのでラリーBさんのコメントはただただ不愉快ですね(皮肉)
『レヴェナント』『シヴィル・ウォー』等色々観賞候補があった中で時間等の都合でこれにしました。
>英語の言葉遊びが多いので字幕版もぜひおすすめしたいのですが、上映館が少ないというのはやや残念。
>>字幕版も観てみたいのですがどこの劇場ならやってるのか把握できてないのが何とも難儀です(まあこの場合自分の側の問題でしょうが)。
>ライオンハート市長が反省をしていないのがちょっと残念だったり。
ベルウェザー副市長がダークサイドに落ちたのは、市長がこき使ったせいもあるわけで、少しくらいそのことを気にかけてほしかったですね。
※ライオンハートは肉食動物が凶暴化すると世論が変わることを予見していました。それで凶暴化した動物を匿っており、「目的は間違っているがやり方は正しいってやつだ!」と言うのはよかったです。
>>ありゃ、「目的は正しくてもやり方が間違ってた」と記憶してましたが逆でしたか…。
ライオンハート市長に関しては結果的にベルウェザー副市長を悪行に走らせるきっかけなのでその点を言及しなかったのは残念ですがある意味まともなキャラクターだったのかもなあ、と。
>また、ジュディが初めにやっていた駐車違反の切符をきる仕事が報われていないなあ……。
ジュディは「どんな仕事でも」頑張ってやっていたけど、けっきょく市民からは憎まれ口を叩られるだけ。切符をきる仕事が報われるところも見たかったですね。
>>それもそうですね…。そして現実でも結構あるあるなんだろうなあ、と。
>設定をたったの1分で語っていることがすごい!
>>これがまた個人的に面白かったですし子供にも分かりやすかったのではないかと思いました。
それにベルウェザーを倒した際に再現されてたのは自分も「おおっ」となりました。
>“その動物らしさ”が表現されている!
>>これもまた素敵ですよねえ。ある意味まさに人種のサラダボウル(まあ、人じゃないですが)。
しかもナマケモノの件などのように現実のあるあるネタの揶揄をうまい具合に当てはめてるから尚更です(米国の免許センターは丸々一日潰れてしまうとか)。そのナマケモノも面白くて「こいつのために観るのも一興」って思いました(まさかハンドルを握ると…とは思いませんでした)。
あと動画を観て「そりゃ自動車通勤するわなw」って思いました(ていうかよく乗れたな)。
>ネズミたちが暮らす街で「ウサギのジュディが大きく見えちゃう」というアイデアがすんばらしすぎます。
>>ガリバー旅行記みたいであれも面白かったなあ。
>観た人それぞれが自分に似ていると思うキャラがいると思うのだけど、自分が感情移入をしてしまったのはニック。
彼は「キツネが卑怯でずるがしこい」という偏見から、子どもの頃に草食動物たちにいじめられ、その「偏見」を享受して、「自分はどうせずるいがしこいから」と思って詐欺師になってしまう。
彼は自己評価が低く、それで人生の幅を狭めてしまっているのです。
>>自分はある意味ライオンハートかもしれないな()、と思いましたが自己評価の低さという意味では自分もニックが当てはまるかもしれないです。
>本人がそうは思わなくても、誰かが傷つく差別や偏見があると。
>>自分もやらかしてしまってる可能性があるだけに他人事に思えなかったです。
>「Mr.ビッグ」という名前なのにちっちゃいネズミだったのは大笑い。これも「誰でも何にでもなれる」というズートピアの価値観を表しています。
>>良くも悪くも面白いところですよねえ。
余談ですが自分の場合Mr.ビッグの中の人が山路和弘氏と聞いた時にエフェクトか声色かは不明なものの知ってる声と違ってたので驚きましたが後で調べたらあれもゴッドファーザーネタ(ニックにも言えることですがマイク・コルレオーネの吹替をされてた)とか。
>しっかし道端で有名映画の海賊版が横行しているというのを公式でネタにするとは思いもしませんでしたね。
>>アレは自分も笑いましたよww
>夢は大切で、どれだけの努力をする価値もある。しかし、それはだれかを傷つけてまで叶えるものではないのです。
>>これに関しては肝に銘じないとなあ、と思います。「夢を持て/持つなと強制するのは如何なものか」「夢はかなうとは限らないが諦めなければ可能性はある」なら漠然と考えたことはありますがこの考えは観て初めて気づかされましたし。
>内容は大満足なんですが、個人的に「あれ?」と思ったところは、
・ストーリーの流れとはいえ警官がマフィアと関係を持っちゃ不味いんでは?
・人類がいない世界観なのに何で豚がいるの?
>>確かに…。まあ現実でも「その道のプロと協力関係に…」なんてのはあるのでその感覚なのかもしれませんが。
あと失念してましたが猪ならともかく豚はその家畜化したものですからねえ。
>またジュディが落ち込んでいる時にラジオから流れてくる選曲も良かったです。記憶しているだけでも
Everybody Hurts/R.E.M.
All By Myself/Eric Carmen
が流れてました。名曲ですが、選曲に悪意があります(笑)
>>ジュディの心理状態的にも結構マッチしてたな、と。
>小ネタとしては、主人公ジュディのスマホがiPhoneのパロディだったあたりとか。
かじったリンゴではなく、かじったニンジンがロゴマークになっていてニヤリとさせられました。
>>自分もあの小ネタがクスリときました。
>この作品は黒人差別だけではなく、同じように虐げられてきたヒスパニックに対しても 力強いメッセージ送ってたんだな…と感じたのは僕の考えすぎでしょうか?
>>白人→黒人だろうな、というのは思ってましたが確かにそうかもしれません。今でも終わってない問題ですし。
それにしてもこの作品の後に『ボーダーライン』観てたのにこの考えに思い至らなかったのが我ながら不覚です。
いいこまさん長々とありがとうございっます。
> >>ありゃ、「目的は正しくてもやり方が間違ってた」と記憶してましたが逆でしたか…。
論理的に考えてそっちだよ!修正します!このバカ自分!
4/29に娘と鑑賞しました。色々な作品のオマージュが取りざたされていますが、一つだけ。最後の「お芝居」って、ジャングル大帝の主人公レオの最期を彷彿とさせられました。
雪山で遭難→飢えて野生化し同行のヒゲオヤジを襲うふり→ヒゲオヤジにわざと撃たれる→「俺の肉を食ってくれ」とネタ晴らし→オヤジ号泣という流れ。
(これ自体、飢えたトラに我が身を食らわせた釈迦のエピソードのオマージュですね。)
どうせやるなら「ライオンキング」なんて中途半端な表層的模倣でなくとことん突き詰めようというピクサーの心意気でしょうか?まさに「ライオンハート」。
ガルパン以来の今年の満員御礼作品!
子どもの頃。ディズニーアニメが大嫌いでした。意識タカい自分に酔いたい大人達に押し付けられた「教科書アニメ」として。
しかし本作は極上の娯楽作品にして至高の教科書!よくぞここまでの完成度で、アニメという表現方法で、ズートピア = 社会を子ども達へ教えてくれたものだと!
>※バディもものの映画の例。こういうおもしろさもあるのです。
事件解決の期限が『48時間』に笑っているお父さんがいました!
>~野暮な不満点~
>やり方は間違っているが目的は正しいってやつだ!
これが言える人なのですから、解っているとは思いますが劇中でベルウェザー副市長と和解する描写が欲しかったです。刑務所で「お互い。間違えてしまったからここに居るのですね」とか・・・。
>~設定をたったの1分で語っていることがすごい!~
思ったのですが、これってもう一つの『アーロと少年』の地球の未来なのでは!?
偏見や差別を持っている相手でも流石に「人」は喰いませんよね。
>~“その動物らしさ”が表現されている!~
>ナマケモノの窓口業務
笑うべき所で野暮な不満なのですが、「適材適所」としてどうなの!?これではナマケモノへの反感が募ってしまうのでは?と思いました。ジュディをからかう為に業務に水を差すニックのジョークも不快でしたし、劇中で「ナマケモノが担当するからこそミスの少ない処理が行えるのです!」とかの描写が欲しかったです。
>~世界観が楽しくってしかたがない!~
死傷者どころか負傷者も出さず。それどころか建物の倒壊も起こしていないジュディは優秀ですよ!ボゴ署長!
直前に「シヴィル・ウォー」で胸糞悪い世の中を観ただけに・・・。
>~主人公と相棒が最高に魅力的!~
このコンビの続編が観てえです!出来ればお互いを恋愛対象と意識しない方向で・・・
>~“人種差別”を描いた作品である~
自然界では“生態ピラミッド”の頂点である肉食動物が“文明社会”ではマイノリティで在り、本来弱者である草食度物がマジョリティである。という描写にやられました!「ONE PIECE」の魚人を思い出します。
と思えば。市長のような成功者には肉食動物が多かったり。
>「コンスプレー」
ただ。全てのキツネがニックのような根は好漢ではない訳で、用意用心としての武装の否定はどうかと思います。極論すれば「警察権力」の不要論にもなりかねませんし。
でも。こんな突っ込みの為に「キツネ専用」というのが秀逸ですね。
また。ジュディにコレを奨めたお父さんが娘をイジメて怪我をさせた(ロビーで立ち聞きしたお父さんが「オレなら殺してる」と言ってました・・・)ギデオンと和解を通り越して取引先として信頼関係まで築いているとか!
>~問題を子どもにもわかりやすく訴えている~
ボゴ署長のジュディへの仕打ちは『こち亀』の「通天閣署」の皆さんを見習ってほしいと思いました。こちらは身長が採用規定に届かない春を「特例」で採用してくれる話が大好きなので。
ここから警察への愚痴になりますが、確かに今も昔も警察官の能力は犯罪者との格闘が主に置かれるのは当然だと思いますが、それで肝心の「捜査官」までが脳筋ばかりになっては本末転倒でしょう。ジュディとニックの速さと頭脳のコンビがズートピアの警察官を変えてくれる未来に期待します。
あと。序盤で「交通課」の仕事を軽視していると不快でしたが、それもラストのジュディとニックが就く業務への伏線だったとは!おみそれしましたぁッ!!
また。警察の仕事を「ノルマ制」で考えるのも止めて欲しい。それで冤罪や警察官への不信や反発を招いているのに・・・と思ったらいいこまさんの仰ったようにソレもしっかり描いているという・・・う~ん。隙が無い!!
~夢を実現する物語である~
ただ、信じれば!努力すれば!でなく「出来る事」と「出来ない事」を知れ!というのが私の大嫌いだったディズニー教科書と別次元でした!
余談ですが、出来ない事を「やりたい!やれます!」言って結局逆ギレとバックれのコンボかました奴の尻拭いに奔走させられた経験がありまして。
また。数字だけ合わせて「○○が輝く世界」とか「総活躍社会」とか、ズレてるよ。えらい人達。
(この春。職場でしつこく昇進を奨められた人が退職しました)
>シオンソルトさんの
>ヌーディズムネタ“ご開帳”
子ども達はキャッキャ!と爆笑してましたが、同じく笑いながら「イイノカ・・・?」と冷や汗も流していた自分もオトナになってしまったようです。
今日字幕版観てきましたが、最っ高でした!
ゲラゲラ笑っちゃって周りの親子連れに迷惑かけたかもですけど(汗)
あと自分の後ろの席に英語圏の白人の親子が座ってたんですがラジオから流れる(悪意のある)選曲とヌーディズムのくだりは周りのお客さんはクスクスだった所を、声を出して大笑いしてたのがなんだか一番印象的だったり(笑)
ところでナマケモノは普段の木の上では作中の様にゆっくりとした動作ですけど、他の木に引っ越す時に地上を歩く時は尋常じゃないくらい素早く歩くそうですよ。多分にその生態を、最後のスピード違反に持ってきたんでしょうね。
ズートピア ディズニー映画への偏見が吹っ飛んだ!
ズートピア
(2016年 アメリカ映画) 90/100点
ディズニーは苦手なんです。そもそもポジティブシンキングな空気に支配された映画は、素直に見られないのです。ツッコミどころを探そう! と意地悪な気持ちが首をもたげるのです。
けど。
心底参りました。ここまで、エンタメを完璧に仕上げられるとグウの音も出ません。突っ込む気も起きません。王道にツバを吐こうと目論んでい…
いつも為になる解説をして頂いてありがとうございます!
遅ればせながらズートピア、見てきました。
ニコニコしながら心臓をえぐってくる映画でした。
結構ずしんときてます。
ジュディの記者会見シーンで、相手を恐れる正当(と思われる)な理由があると、人は簡単に残酷になれるなぁ…と。
人の歴史にいくらでも実例がありますよね(T . T)
一つ気になった点が、あの世界では異種間の結婚はできるのでしょうか?
あんなにコミュニケーションがとれる世界なら、白人と黒人のカップルがいるように、ライオンとシマウマのカップルがいても可笑しくない気がします。
でも、子供は作れないだろうし….
そう考えると、せつねぇぇぇぇー( ; ; )です。
あと、ニックが脱税で脅されるシーンは笑いましたが、何年もその家業で稼げたって事は、ジュディように助ける人が過去にもいたのかな、と思いました。
ユダヤ人を庇ったドイツ人もいたみたいに、いつの世も捨てたものじゃないのかも?
ま、減りくだらなくてもアイスキャンディーが買えるのが、間違いなく一番いいことですが。
ズートピアなら実現しそうです。
人間の社会ではできるでしょうか….
特に日本人は、自覚なく差別発言をかましますね(アジア圏や中東圏などの発展途上国はそういう傾向があります)。
テレビ番組にも差別が溢れていますが、多くの人は認識すらしていません。
一番問題は、ズートピア面白い! 大好き! 大傑作! って言っている人が、それと同じ口で人種差別や性差別的なことをヌケヌケと言っていることだと思います。
本当の意味で、この世界から差別がなくなることを願っています。
[…] 2位 ズートピア […]
[…] ブログのレビュー↓ 『ズートピア』差別と偏見を描いた大傑作の理由を全力であげてやる(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー) […]
[…] これ『ズートピア』じゃないか! ※『ズートピア』の記事はこちら↓ 『ズートピア』差別と偏見を描いた大傑作の理由を全力であげてやる(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー) […]