映画『若おかみは小学生!』がいかに前代未聞なのかを猛アピールする(ネタバレなし)

映画『若おかみは小学生!』がいかに前代未聞なのかを猛アピールする(ネタバレなし)

今日の映画感想は若おかみは小学生!です。
今回はネタバレなしに、映画『若おかみは小学生!』に起こっているムーブメントをまとめます!

個人的お気に入り度:10/10

一言感想:どう言えば観に行ってくれますか?(真剣)

あらすじ

小学生が若おかみになりますが、それだけではありません。

本作の魅力については以下にも全力で書きました↓
『若おかみは小学生!』が大傑作アニメ映画である「3つ」の理由!一生のお願いだから観て! | シネマズ PLUS
(やや内容に触れているところもあるので、予備知識なく観たい方は「さて、ここからは〜」までで読むのをストップ!)

要するにこういうことです。

  1. アニメとしての完成度が半端ではない!(スタジオジブリ出身のスタッフも多数!)
  2. 各エピソードが有機的に絡み合う物語が完璧!
  3. ラストはもう号泣!

これ以外の情報はいらないんですよ。間違いなく、老若男女が分け隔てなく楽しめる、アニメ映画の大傑作なのですから。
いいから!このリンクから劇場情報を調べてGO!
<映画館に行こう! Theaters>

※作画だけでも凄まじいこだわりなのです。マッドハウス(製作会社)の美術設定紹介ページの充実っぷりもスゴい。

※初回を観た時のテンションはこちら。

※まだたったの4回しか観ていないのですが、オールタイムベスト映画の3位にまで登りつめました。

SNSとファンの愛が奇跡を起こした!

ここからは、なぜ『若おかみは小学生!』が今この時に観なければいけない作品か…その理由を1つ1つお伝えしましょう。
『若おかみは小学生!』は、単に「評判の良いアニメ映画」ということだけでなく、いろいろと「前代未聞」のことが多いのですよ!

SNSで絶賛が相次ぐ&Twitterにはファンアート&紹介マンガが大量に投稿!

映画『若おかみは小学生!』を語るにおいて、現在のSNS(Twitter)の盛り上がりは外せません。
毎日、いや毎時間ごとに絶賛をするツイートが投稿され、イラストレーターおよびマンガ家さんからのファンアートや紹介マンガも続々投稿。
その全てが作品への愛に溢れ、また「この映画を多くの人に観て欲しい」という想いに溢れたものなのです。

※素晴らしきファンアートと紹介マンガの一覧はこちらでチェック。その数は800近く!↓
ファンアートで「は小学生!」を応援っ – Togetter

これは昨年のアニメ映画『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』(こちらも大傑作!)を思い起こさせますが、勢いはもはやそれ以上。
SNSがなかった、または十分に広まっていなかったひと昔前では到底考えられなかったことです。

※『KUBO』のSNSの盛り上がりについてはこちらの記事もチェックを↓
『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』特別座談会!闇の姉妹の魅力やストップモーションアニメの意義を大いに語る! | シネマズ PLUS

異例の「盛り返し」、そして異例中の異例の劇場復活&新規上映が決定!

本作は初週の興行収入がかなり厳しく、公開2週目の時点で多くの劇場(特にTOHOシネマズ)で1日1回のみの上映、しかも朝の回のみになってしまいました。
しかしながら、前述したSNSの盛り上がり(口コミ)のおかげで注目が集まり、前週の興行記録を超え続けるという、まさに「盛り返して」行ったのです。

新宿バルト9という映画館では、直前には1日1回上映の上に最小のスクリーンで公開されていたにも関わらず、3週目では最大スクリーン&1日4~6回上映をするという異例の事態に!しかも大入り!

これはまだ序の口、公開から1ヶ月が経った現在、異例中の異例の劇場復活&新規上映が決定
東京都内の5箇所のTOHOシネマズ、その他劇場も上映延期や短期間の復活上映を決定。トークイベントも各地で毎週のように開催され、特別展示もされる運びになったのです。

TOHOシネマズ日比谷に至っては、(期間限定の展示があったのにも関わらず)わずか公開1週で一旦上映が終了していたのに、1日6回も上映する運びとなっているのです。
とっくに終了していたかもしれない作品が、ファンたちの力により映画館を動かした……これが奇跡と言わずして、なんだと言うのでしょうか。

しかしながら、これは都心と一部劇場に限った話。
地方の劇場ではすでに上映終了しているか、そろそろ打ち切りとなるところもあります。
いいですか、まだ観ていないというあなた、今すぐ観るのです。映画館という最高の環境で、最高の映画を堪能するために(真剣)。

ヴェノムとプレデターともトモダチに!

もう1つ、『若おかみは小学生!』にはSNSにまつわる珍現象が。
ネットの表示で「『若おかみは小学生!』でも実はヴェノム」に見えるというツイートがめちゃくちゃリツイートされたのです。

これを受けてか、映画『ヴェノム』の公式Twitterは、スパイダーマンと『若おかみは小学生!』のTwitterのみをフォローすることに!配給会社の垣根を超えて、お金を全く使わず、みんなが幸せになる最高の宣伝になっているじゃないか!

さらに、『ザ・プレデター』の公式Twitterが『若おかみは小学生!』の原作者である令丈ヒロ子さんにメッセージを送っていたりもしました。

これらのおかげで、Twitterには『若おかみは小学生!』の主人公のおっこと、プレデターとヴェノムが仲良くするファンアートも投稿されていたのでした。

うん、これもまた前代未聞ですよね。

絵柄やタイトルに抵抗感がある人も、きっと問題ないから観に行って!

本作は絵柄、そしてタイトルに抵抗感を覚えるという大人の声も、決して少なくはありません。

原作の児童書そのままとはいえ、やはり直接的すぎる、劇場でタイトルを言うのが気恥ずかしいという意見もわからなくはありません。
まあ、今はネット予約&発券機があることですし、『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』に比べれば大したことないと思いますよ!

子供の目が大きく描かれた絵柄も、苦手と感じる方も少なくはないようです。(こちらも原作の児童書のキャラデザインをリスペクトしたもの)
結論から言えば、映画を観てしまえば慣れるので問題ないです。むしろ大人のキャラはスタジオジブリを彷彿とさせるキャラデザインになっていて、それとの違和感もほとんどないことにも驚きました。

ちなみに、本作のポスターにはジブリ作品を彷彿とさせる、「原画」を採用したものもありました。こちらのビジュアルであれば、観に行きやすいと思う方も多かったのかもしれませんね。

とにかく、絵柄とタイトルのせいで観に行かないという選択をするのは、あまりにもったいないということだけは、強く強調しておきたいです。

子供をターゲットにした映画だからこそ、必要だと思うこと

さてさて、このように映画『若おかみは小学生!』の興行はSNSという現代の力が大きく働いていたわけですが、宣伝担当者や製作陣は「大人に受けることは想定外だった」というフシもあったようです。(3年以上をかけて全力で作り上げた作品なのに!)

原作が児童書で、シリーズでは累計300万部を超えるヒット作で、(映画とはストーリー上の関係がない)テレビアニメ版も放送されていたから…248館という大規模公開でも大丈夫であるだろうと、大人に向けてのアピールはさほどしていなかったのでしょうね。(一応は大人限定のオンライン試写会を開催していたこともあったようです)

しかし……当然といえば当然のことですが、映画館にお金を払うのはメインターゲットである子供ではなく(同伴する)大人ですし、子供はSNSを使っていません
映画『若おかみは小学生!』の宣伝には(例えば試写会の回数を増やすなどの)大人の観客へのアピールが真に必要だったのではないか、と思うのです。

実は、「初動は厳しかったけど口コミで動員を増やしていった」という(子供をターゲットにした)アニメ映画の事例は過去にも、『マイマイ新子と千年の魔法』でもありました。

こちらも初動はかなり厳しかったのですが、大人中心の口コミにより徐々に動員を増やし、ロングランヒットになっていきました。(同じ監督の『この世界の片隅に』はそれを参考にしたおかげか、試写会での評判が早くから聞こえてきて、見事に大ヒットをしています)

子供をターゲットにした作品は、大人向けのものよりもさらに宣伝するのが難しいのでしょう。
そうであれば、「誰もが知っている」「安心して観られる」映画(例えば『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』くらい)のネームバリューがない場合、やはり強力になるのは、作品そのものの力ではないか、とも思うのです。

2018年は『カメラを止めるな!』と『若おかみは小学生!』の2本が、SNSのおかげで前代未聞の興行を記録し、話題を呼びました。これは紛れもない事実です。
公式の宣伝だけに頼らず、良い作品がしっかり評価され、多くの人に触れられるようになる。そういう時代になったんです。
とはいえ、SNSの力にも限界があるというのも、また事実。

であれば、それこそ公式による「作品の魅力を伝える工夫」「様々なメディアでの露出」が必要になるでしょう。(『カメラを止めるな!』もワイドショーの特集によってさらに広まっていきました)
配給会社の宣伝(とSNS)に、より良い映画の未来がかかっていると言っても過言ではないでしょう。応援していますよ!

※『カメラを止めるな!』は無名のキャストたちがTwitterを初め、自分の足でチラシを配るなどの宣伝の努力をしていました。こちらの記事もご参考に↓
『カメラを止めるな!』を絶対に観るべき8つの理由!ゾンビ映画最高傑作にして大感動ファミリー映画だ! | シネマズ PLUS

ネタバレありの音声解説はこちら

※『若おかみは小学生!』の感想は以下の動画でも音声で語っています。9分30秒ごろからネタバレ全開なのでご注意を。自分よりも一緒にしゃべっているしのさんの評論の方がはるかに面白い内容になっています。

※『若おかみは小学生!』のしのさんの考察は以下もチェックを↓


(C)令丈ヒロ子・亜沙美・講談社/若おかみは小学生!製作委員会

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  1. ダーク・ディグラー より:

    僕が観に行った時はオッサンオタクかオタクばっかでしたね。

    この映画知ったのはallcinemaってサイトでTVアニメ知って番宣で「動画の質いいな」と思い観に行こうとしました。

    今年SF大会で「『若おかみは小学生!』観たいんだよね」と言ったらSFファンにバカにされまして「『ママは小学4年生』みたいでさぁ」と言われました。
    (『ママは小学4年生』と言うのは90年代サンライズ初の女の子向けアニメで星雲賞取った名作アニメです)

    ただこういう伝説化するアニメってこういう状況ですね。

    これはmixiの日記に書いたんですが絵コンテ・演出の方法がブライアン・デ・パルマとエドガー・ライトに似てますね。

    今日偶然BDでブライアン・デ・パルマ監督の『ミッドナイト・クロス』見たらカメラ・ワークそっくりなシーンがありましたね。

    細田守さんはレイアウト力あるけど原画力と動画力あんまりないから必然的にキューブリックのようなカメラワークになるんですね。

    細田守神話があった時はこう言う演出ばっかですね。

    そこは高坂希太郎さんはレイアウト・原画・動画においては超一流ですから超一流のアニメーターが絵コンテや演出やる場合必ず360度パンやるんですね。

    『放課後のプレアデス』の9話「プラネタリウム・ランデブー」でメカ作画監督の大御所の吉田徹さんが絵コンテ・演出でやっぱ360度パンやってますね。

    それだけ360度パンって絵コンテ・演出に高度な技術が必要なんですね。

    後,エドガー・ライトの演出も彷彿させましたね。

    エドガー・ライトって意味のない演出一切やらない監督だから買い物で「ジンカンバンジージャンプ!」流すのは『ホット・ファズ』や『ベイビー・ドライバー』彷彿しました。

    そうそう交通事故のトラウマのフラッシュ・バックのシーンはあれ『ベイビー・ドライバー』と似てましたね。

    物語のクライマックスもテーマも『ベイビー・ドライバー』に似てるんですが恐らく偶然ですね(笑)

    唯一欠点はあのクライマックスつけるなとは言わないんですが94分の映画だから仕方ないんですが葛藤が短いんですね。

    今は女の子が頑張る話で葛藤させなくていいんだ!って風潮がどうもあるのか?わからないんですがそれにしては葛藤が短い。

    これアニメの場合時間数で10分で10ヵ月かかるし製作費かかるんですがもっと葛藤させた方がいいんじゃないの?って気になりましたね。

    テーマも良いしい結論もいいのに葛藤が少ないのは問題だな!って言うのが気になりましたね。

    基本は『クリスマス・キャロル』やイングマール・ベルイマン監督の『野いちご』みたいな構成だからわかるんですがだったらグローリー水領さん出すならウリケン出した方がテーマが濃厚になる気はするんですがやっぱ予算が限られてたのかな?と予算が限られてたんでしょうねとは思いました。

    そういう意味で難しいなぁと感じました。

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ヒナタカ

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