『海よりもまだ深く』樹木希林ちゃん最強萌えムービー(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

『海よりもまだ深く』樹木希林ちゃん最強萌えムービー(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

今日の映画感想は海よりもまだ深くです。

個人的お気に入り度:8/10

一言感想:すべての会話がつながっている

あらすじ

良多(阿部寛)は15年前に1度だけ文学賞を受賞したことのあるもの、それ以来「小説のための取材」と言い訳をしながら興信所(探偵事務所)で働いているダメ男だった。
しかも離婚した元妻の響子(真木よう子)と、その息子の慎吾(吉澤太陽)への思いを捨てきれずにいたので、同僚の町田(池松壮亮)にも茶化されていた。
ある台風が迫り来る日、良多、響子、真悟は、良多の母・淑子(樹木希林)の団地に泊まることになるのだが…

がっつりオススメです!
いやあもうね、是枝裕和監督ファンとしては、本当に観たい映画を観せてくれた、という感覚をダイレクトに届けてくれて、うれしくって仕方がありません。

もう今回は大盤振る舞い、何が優れているかを箇条書きであげまくってしまいます。

ここがスゴいぞ『海よりもまだ深く』

(1)会話から関係性がすべてわかる!
劇中には「説明セリフ」はありません。
あるのは、ふつうの人が、ふつうにしゃべっている日常的な会話ばかりです。
それなのに、すべての登場人物の関係性がわかるんです。
これこそが、映画の脚本ですよ。

(2)とくに何も起こらないのにおもしろい!
いやーもう作中で起こる大きな事件は「台風の来襲」くらいしかないんですが、おもしろくってしかたがないんですよね。
会話の端々で登場人物の「人間性」を知っていくのは、映画という媒体ならではのエンターテイントなんだと思い知らされました。

(3)ダメ人間の気持ちに寄り添いすぎ
本作の主人公は50歳間近にもかかわらず、明日の家賃にも困るようなダメな中年。
未来の自分を見ているかのようで(※とても笑えない)、めっちゃ感情移入をしてしまうではないですか!
しかも彼(阿部寛)はダメ人間なりのお人好しの性格、なるべくしてダメ人間になったことがわかるダメっぷりを見せつけるんですよ!勘弁してくれよ!俺かよ!

阿部寛 ダメ人間<阿部寛がナチュラルなダメ中年を演じます。

あと、バリバリ仕事をして高収入なリア充を、「そこはかとなくイヤなやつ」として描くのは『そして父になる』といっしょですね。
いいぞもっとやれ。是枝さんは非リア充のダメ人間の味方やで。

(4)なんだか世知辛くてリアルな「探偵」の仕事を知れる
いままでの是枝作品になかったのは、主人公が探偵の仕事をしているということ。
とはいえ殺人事件を解決するとかではなく、その辺の浮気調査をしたり、それで浮気した本人をゆすったりと、本当にありそうな探偵のおしごとばかりなんですよ。
この要素も作品の本質に密接にからんでおり、隙のなさを感じさせます。

(5)樹木希林ちゃんがかわいい
豪華キャストの全員が魅力的なのですが、とくに本作のきりんちゃん(※愛称)はめちゃくちゃかわいいんだよ!
なんと今回はツンデレ成分まで装備しているんだぞ!

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※このSWITCHを買うことが決定しました。

もうね、なぜババア萌えというジャンルが確立されていないかと、世の中に問いただしたい。
ロリババアとかのじゃロリというのは2次元にあるらしいんだけど、違うんだ!俺は3次元のリアルなババアに萌えたいのであって、それをもっとも体現してくれるのがきりんちゃんだったんだよ!’(※きりんちゃんがかわいすぎて、ちょっとあたまがおかしくなっています)

海よりもまだ深く きりんちゃん<小林聡美との漫才も見所です。

日本映画、是枝作品のおもしろさが詰まっている!

本作はいままで是枝作品を観たことがないという人、日本映画をあまり観ない、という方にもおすすめいたいですね。
こうした繊細な心理、性格描写ができる監督家であり脚本家でもある是枝さんは、世界でも稀有な才能を持っています(だからでこそ、世界で賞賛を浴びています)。

「えー地味な家族の日々を描いておもしろいの?」と思っている方(とくに若い人)へ、観なさいよ。いや本当、新たな映画の魅力に気付けるから!

今回は普遍的な家族の話であり、ダメ人間だけでなく多くの人が「自分にも当てはまる」ということもミソ
きっと、誰かに感情移入ができることでしょう。

本作が気に入った人は、ぜひ是枝監督の『歩いても、歩いても』を観て欲しいですね。

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『海よりもまだ深く』を観て「何にも起こらなかったなあ」と思った方へ。こっちはもっと何も起こりませんから(帰省時に集まった家族の日常を描くだけ)。
阿部寛ときりんちゃんの親子関係は、こちらでも観られますよ(『奇跡』でもこのふたりは親子でしたが、出番は少なめでした)。

あと、本作は史上もっともカルピスのプロダクトプレイスメント(宣伝)がうまい映画だと思います。

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たぶん実際はカルピス(会社)からお金をもらっていない、単に出したかったから出したアイテムだとは思うんだけど、映画を観終わった後速攻でカルピスを買ったよ
もちろん、劇中と同じく冷やしてシャーベットとして食べたくなりますね。

「アレ」って言い過ぎじゃない?

難点は、「アレ」という言葉を使いすぎて、さすがに不自然になっていること。
これは親子が似通っていることを示しているのだけど、さすがにこれは言いすぎなんじゃないかな。

また、映画としては「美しい風景」が少ないことも弱点かも。
是枝作品には、海辺の風景や、そのあたりの緑など、ハッとする美しいカットが多いのですが、本作はちょっとそれが抑えめ。作品の多くは、狭くて息苦しい、団地の一室での家族の描写なんですよね。
個人的には、もっと「台風一過の美しさ」を強調してほしかったんです。

海よりもまだ深く 家族関係<多くがこういう画です。

また、作中で「ほっぽりぱなしのセリフ」があるのも、人によっては気になるかも。
これは回収されていない伏線というよりは、「周りの人生にも似たようなことがある」という要素、または観客に想像をさせるもの、捉えるべきなんでしょうね。

そんな問題点は、全体の完成度を思えば、重箱の隅をさらに隅をつくようなものです。
役者の妙、是枝節炸裂のヒューマニズム、緻密に掲載された脚本が組み合わさり、心地のよい時間を届けてくれるでしょう。
老若男女を問わず、すべての「家族を持つ方」へ、大プッシュでオススメします。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓ ほぼきりんちゃんのかわいさをあげたいだけど、超長いぞ!

ほっぽりぱなしのセリフ?

以下の要素は、作中では回収されていませんでしたね。

(1)医者のおじいさん(橋爪功)の娘は、ヴァイオリンをやめて自宅をうろついていた

(2)探偵業の後輩の町田(池松壮亮)は、良多に「借りがある」と言っていた。

でも、これも「含み」があると考えると奥深くなります。

(1)では、おじいさんはクラシック音楽を近所のおばああちゃんに聴かせるという会を開いていたのだけど、それはヴァイオリンをしていた娘の影響だったんじゃないかとか、ひょっとするとこの聴かせていたCDは娘のヴァイオリンの演奏によるものだったんじゃないかとか、いろいろ想像が膨らみます。

(2)では、町田はそもそも明確な借りなんかなかった、と考えられるかも。
作中では良多がむしろ町田に金を借りまくっていました(笑)が、良多は「離婚しても息子を心配する(未練タラタラとも言う)」父親の姿を見せてくれました。
町田も両親が離婚して、父親に長年会えなかった男でした。
その町田にとって、息子に会いたいと願う父親の姿を見せた、というだけでも「借り」だったのかもしれません。

樹木希林の萌え萌えキュンポイント

もうどれだけきりんちゃんがかわいかったを箇条書きしちゃうぞ☆

ジャネット・リンが好き
・フィギュア(スケート)を「フィギア」としか言えない(良多も同じ)
・きりんちゃん「私はもう動けないからねえ」→小林聡美「動いてんじゃん」→きりんちゃんはわざと手を震えさせる→小林聡美「ドリフか」
・帰ってきた息子に対してきりんちゃんパンチ(ダメージゼロ)
・冷蔵庫を開けたり閉めたりうちわがわりにして涼む
・凍ったカルピスを食べようとするけど、固すぎてすくえない
・息子の部屋のノックのとき「とーんとーん」と口に出して言う
・医者のおじいちゃんが息子を見たときは、「この子は昔から国語の成績がよくてねえ〜」と笑顔(超親バカ)
・息子に「(おじいちゃんがいるから)だからクラシックのCDか」とツッコまれると、「ちょっと集まりがあってね、その予習よ〜」とツンデレる。
・息子がお金(1万円)をくれてうれしかったことを、すぐに電話で娘に報告する
・カレーうどんが服に飛び跳ねた息子を見ると、すぐにシミを唾をつけようとしたので「汚い」と言われ、「親に向かって汚いとは何よ〜」と返す
・お風呂の汚れを「まっくろくろすけ」と表現(孫に喜ばれる)
・息子に「死ぬ前に寝たきりと、死んだ後につきまとってくるのどっちがいい?」と聞いて、「ファイナルアンサー?」と問う。息子からは「古っ」とツッコミ
・息子の嫁にコーヒーをオススメするとき、「違いがわかったらどうしようかと〜」と言う。そのCMも古いよ!


※いろいろな種類があります。

もはやきりんちゃんに萌えとは何か、と思い知らされた気がします。結婚してください(本気)。

良多のことをみんながわかっている

良多はダメ中年なんだけど、みんなに「理解されている(愛されている)」ことがわかるのがうれしいですね。

姉は仕事中にもかかわらず、なんだかんだで弟の話につきあってあげるうえ、ストッキングに隠されたヘソクリを探すと見抜いて「残念でした」という手紙を金の代わりに置いていました。

良多の息子の慎吾は、トイレで再開した父に「お金は大丈夫なの?」とマジな心配をしたり、「お父さんがなんども言うと嘘くさい」などと言っていました。

元妻の響子(真木よう子)は、年収1500万円の彼氏が、良多の小説を「時間の無駄とは言わないけどな〜」とディスると、「そう……だよね」と複雑な顔をしていました。
(響子は国語の教育実習をしていた経験があり、良多の文才は好きだったんでしょうね)

母は、「良いこと」を言った後に、メモに取ろうとしていましたね。
これは、良多が日常的に拾ったセリフを、机の前のメモに書いていたクセを知っていたからですね。

亡くなった父も、良多の本を近所中に配っていたことが最後にわかります。

そんな良多は良多で、自分のことなんか気にせずに「他人に何かをしてあげる」性格であることが示されています。
町田にお金を借りてまで母親に1万円のお小遣いをあげたり、ファーストフード店では自分は「お腹は空いていない」と言って慎吾だけに食べさせたり……(そのせいで夜に母親のカレーうどんをガツガツ食っておかわりしているのが笑える)。
響子の彼氏が理解できなかった、慎吾の「フォアボールを狙っていた」ことを良多がわかっていた描写も大好きでした。

それでいて、ギャンブルでせっかく稼いだお金をスっちゃったりするのがダメ人間たるゆえんなんだよなあ。
何より、良多は息子と元妻を公私混同でストーキングすることについて「焼きもちじゃありませんよ。責任感だ」なんて返すのですが、責任感があれば養育費をギャンブルにつぎ込まないですよね。やっぱりダメだこいつ。

女性の恋心

恋愛を例えるなら、「女は上書き保存」で「男は名前をつけて保存」というインターネットの格言がありますが、探偵業の同僚の女性は「恋愛は油絵の重ね塗りみたいなもの。なくならないのよ」と言っていたのもおもしろかったですね(男の良多も「だよなあ」と認めている)。

「大人」として収入のある彼氏とつきあっていた響子でしたが、良多のことも油絵のように忘れていなかったんでしょうね。

いまを大切にしよう

本作でたびたび提示されるのは「どうしてこうなっちゃたんだろう」という人生へ「悔やみ」です。

良多はたった一度の文学書の受賞で調子に乗っていたけど、その後は鳴かず飛ばず。
そもそも甲斐性のない父が嫌いで公務員になりたかったのに、自分も同じく金のない男になっている(慎吾も同じく公務員になりたいと言う)。

「どうしてこうなっちゃたんだろう」と思っているのは、良多だけではありません。
良多にお金がないために、母は狭い団地に25年間も住んでいて、これからも移り住むことはないのですから。

だけど、母は「いまの人生」を、こう肯定してくれます。

「幸せってのはね、何かを諦めないと手に入れられないものなのよ。
何かになれないことを、時代のせいにしちゃっていたりする。
男はいまを愛することができないのね
だけど、目の前の人生に、キチンと向き合っていればいいの。
夢が叶わないと思って諦めない、そうならないから生きていける。
人生なんて、単純よ

良多は響子に「なんでいっしょにいるときにもっと大切にしてくれなかったのか」と問われていた。
それは、叶いそうもない未来(小説家として成功する)を追い求めていて、「いま」の大切さをわかっていなかったから。

いろいろと複雑な人生において、「いま」の大切さに気付くなんて……母が言ったように、本当は簡単なことなのかもしれませんね。

そういえば、良多の義理の兄は割れたガラスを「こういう仕事をやりたかったんです」と言いながら直していましたね。
だけど、彼もその状況を楽しんでいる。
人生は、それでいいのかもしれません。

良多は、「なりたい大人になれた?」と問う慎吾に対して「なろうとした気持ちが大切なんだ」と答えます。
この前に良多は、ゆすりをかけた高校生に「みんながなりたい大人になれるかと思ったら大間違いだ!」と「人生の誤り」しか言っていませんでしたよね。
それからすれば、「なろうとしているいま」を肯定する良多は、ちょっぴりだけ成長したのでしょう。

そして、良多、響子、慎吾は、台風の中でいっしょに宝くじを探します。
宝くじを含めてギャンブルに否定的だった響子が、「300円はぜったいに当たる」という情報で探すのに協力する、というのもいいですね。
響子は宝くじ=ギャンブルと決めつけて毛嫌いしており、彼女もまた「いま」を知ろうとしていない人物だったのかもしれません。

だけど、手に入れたかった

そして……どうしても切ないことがひとつ。
それは、母が「いまを愛する」ことを肯定しているものの、良多と響子がまた再び元どおりになることを、心の底から望んでいた(ように思える)こと。
慎吾もまた、「宝くじでお金が入れば、おばあちゃんと3人で暮らせるかなあ」と言っていたこと。

やはり、「手に入らないものがあるいまを大切にする」と肯定しても、どこかで「もっと望んだ人生がある」と思ってしまうのも、また事実ですよね。

ラスト

響子が、「養育費の15万円、待っているから」と告げるラストが大好きでした。
彼女はこれまで、ただ養育費を払うことを望み、良多が会いに来ることを「父親ごっこ」と告げていましたが、ここではまた良多に会うことを望んでいることがわかるんですよね。
響子は彼氏と結婚するかもしれませんが……もう少しだけ、「いま」のこの関係が続くかもしれないと思わせる、心地よい余韻を残してくれました。

そして慎吾もまた、「フォアボールでいい」と、「父親ゆずり」の言葉を喋りながら去っていく・・・

3人が別れた後に、3つの傘がその場所にありました。
これは、台風で集まった3人が寄り添うことができたことを示しているのですね。

タイトルのもととなった、テレサ・テンの「別れの予感」。<歌詞はこちら>

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  1. 大福 より:

    ジャネット・リーじゃなくてジャネット・リンだと思いますよ。
    でないと尻餅の話につながらないっす。
    カルピスのCMにも出てたんだけどそれは考えすぎかな。。

  2. ヒナタカ より:

    > ジャネット・リーじゃなくてジャネット・リンだと思いますよ。
    > でないと尻餅の話につながらないっす。
    > カルピスのCMにも出てたんだけどそれは考えすぎかな。。
    ありがとうございます、訂正します。
    カルピスのCMにもつながっているかも・・・

  3. N子 より:

    ヒナタカさん、またコメントさせてください。
    (ヘイトフルエイト以来です)
    是枝さん、ワンダフルライフから大好きです。
    今回もすごくすごく好きな感じでした。
    ・せんせい
    すみません。。見逃してしまったのか、勝手に橋爪功は音楽の先生かと思っていました。
    で、娘さんは音楽の先生の娘として、ヴァイオリンを習い一度はプロになったけど、「あの頃なりたかった大人」にはなれなかった人なのかな。と。
    本当はヴァイオリンよりやりたかった事があったのかもしれないし、本当にヴァイオリンは好きだったのかもしれないけど、
    何かがあって、ヴァイオリンを止めて年老いた親の所で来客中でもウロウロする事しかできなくなっている時なのかな。と。
    あの一瞬の登場で、いろんなドラマが想像できて楽しいですよね。
    ・賃貸と分譲
    せんせいの家での音楽鑑賞会(レコードだった気がします)に集まった奥様たち。
    解散後それぞれのお家に帰りますが、なんとなく服装と方面で、団地外、団地内、団地内でもさらに分譲と賃貸に分かれていく様が切なかったです。。
    なんとなく、団地外や分譲の奥様たちは小綺麗なんですよね。
    淑子さんだってお洒落にして行ってるのになんとなく壁を、世知辛い世の中を感じました。
    (ちゃんと立ち話で聞いた次回の曲の予習をしていたのはかわいかった!)
    ・油絵の例えの優しさ
    探偵事務所の同僚の女性は、別れた妻だか恋人に未練タラタラで、自分以外にアイツを幸せにできる奴はいない!
    と息巻く依頼人が来た時、こんなような事を言っていました。「別れたんだから次に行けばいいのに」
    でも、その後には油絵の例えを使って、無かったことにする訳じゃない、心には残る。と主人公に話します。
    これは彼女なりの主人公への優しさだったのかなと思いました。
    別れたら次に行けばいい発言のすぐ後に、所長から主人公の現状を聞いていましたから。
    たぶん、主人公は今でも妻子に未練があって、復縁できるならしたい、頑張ってなんとかなるならやり直したいと本気で思っていましたよね。
    でも、元妻と現彼氏が息子と一緒にいるのを見てもう自分は忘れられた、必要ない人間になったと少なからず思ったのではないでしょうか。
    だから、あの場で同僚女性に上書きの例えを出したのかなと思います。
    そして、前に書いた通り同僚女性は空気を読んでくれたのかな。と。
    あの時の主人公の同意は、そうであって欲しいと思う言葉を聞けたことで、
    もしかしたらまだ復縁できるかもしれない、あるいは今までとは違う形でもせめてずっと妻子との関係を続けられるかもしれない。
    と思う自分の考えへの、むしろ海よりもまだ深い家族(良多と響子、そして真悟)の絆への確信のように聞こえました。
    高校生恐喝問題(しかもただの高校生じゃなかった!)を起こした主人公を優しく諭す所長も、
    そこそこ当たって出てる玉をジャンジャン分けてくれる同僚も、
    主人公のプライドを傷つけないよう、それでも生活の糧を提案する編集者も、
    是枝さんの映画っぽい、本当に優しい人たちでした。
    ・15万円
    よく聞き取れなかったのですが、「3ヶ月分、15万円!」って言ってませんでしたか??
    ということは1ヶ月10万だと思ってたけど、今日の時点で1ヶ月滞納しているんですよね。
    それでも今月も会わせてくれて、他人になってしまった義理の母に変な期待をさせず、ばっさり言い切る響子も相当優しい人ですよね。
    ・ハナレグミ
    私が見た回は、エンドロールで席を立つ人、一人もいませんでした。
    永積タカシの優しい声は、ファン以外にも届いたようでとても嬉しかったです。
    (SUPER BUTTER DOGからのファンです!)
    なんか長々とくだらないこと書いて申し訳ないのですが…
    私も同じようにみんなにオススメしたいすごく良い映画だと思ったので嬉しくなってしまいました!

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ヒナタカ

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