『ザ・ウォーク』ドキュメンタリー『マン・オン・ワイヤー』との違いは?(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

『ザ・ウォーク』ドキュメンタリー『マン・オン・ワイヤー』との違いは?(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

今日の映画感想はザ・ウォークです。

個人的お気に入り度:7/10

一言感想:狂気にまみれた、美しい犯罪だった

あらすじ

フランス人の大道芸人フィリップ・プティ(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、サーカス団の綱渡り師・ルディ(ベン・キングズレー)に綱渡りの極意を教わっていた。
やがて、それはワールド・トレード・センターのツインタワーの間にワイヤーロープを張り、命綱なしで渡るという無謀な挑戦へと繋がっていく……。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『ザ・フライト』のロバート・ゼメキス監督最新作です。

本作は、地上110階、高さにして400m超の高層ビルの間を、命綱なしで綱渡りをするというどうかしている(褒め言葉)ひとりの人間を追った内容となっています。

彼の名前はフィリップ・プティ。
じつは、彼の半生は『マン・オン・ワイヤー』(2008年制作)というドキュメンタリー映画ですでに描かれていました。

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『マン・オン・ワイヤー』は、事件に関わった人のインタビューに、実際の映像、再現映像を交えて展開する作品で、あまり娯楽性はありませんでした。
また、当時の映像は残っていないことので、肝心の「ビルのてっぺんで綱渡り」を体感することも叶わなかったのです。

一方、今回の『ザ・ウォーク』は地上400m超の綱渡りを、最新の技術で映像化しています。
おかげさまで、高所恐怖症が裸足で逃げ出す極上の綱渡りを体験することができるのです。

まあこの時点で、ぜったいに3Dで観ろ!というのは言うまでもないですね。
「(こんなもんがスクリーンに迫って来たら)避けるわ!」「(はるか地上を見る画が)高すぎや!」など、3Dの魅力を再発見できるでしょう。

また本作『ザ・ウォーク』では、主人公の饒舌なしゃべりで映画が構成されています

冒頭から主人公が、フランス語なまりの英語で「あのときは◯◯だったんだ!」「ここではこう思ったんだ!」と状況を事細かに語っているのです。
「犯罪(ビルでゲリラ的にワイヤーをかける)を嬉々として語りはじめる」というオープニングは、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』を彷彿とさせるほどです。

これが本作のもっとも好き嫌いがわかれるポイントでしょうね。
繊細な心理描写なんてほとんど排除、「多数の物好きが集まって綱渡りを成功させる」という事実を矢継ぎ早にペチャクチャしゃべりつつ追っていくことを重視する内容なのですから。
人によっては「うるせえ、ちょっと黙ってろ!」な印象を持ってもおかしくありません。

ところが、これが不快になるかならないかのギリギリを渡っているのが本作のうまいところ。
「やっていること犯罪じゃん」とシラケさせるのではなく、主人公の「夢」へのひたむきな想い、「こいつのチャレンジを成功させたい」と思えるほどのカリスマ性をとことん感じさせるのですから。
ジョセフ・ゴードン=レヴィットはフランス語なまりも含めてほぼ完璧と言える演技。彼のファンは必見でしょう。

そんな内容ではありますが、決して人間ドラマの底が浅いということはありません。
ちょっとした出来事の「くすぐり」にはキャラクターの想いが十分に見えますし、ときどきハッと何かを気付かせると、脚本には存分に気が効いていました。

もうひとつ言っておかなければいけないのは、まるで『オーシャンズ11』や『ミッション・インポッシブル』のような、ハラハラする潜入ミッションが描かれていることです。

すでに「綱渡りできること」はネタバレしているのにハラハラするというのは、とにかく展開と演出がすぐれているという証拠。
本作のウリは間違いなく綱渡りのシーンにあるのですが、それ以前も娯楽作として存分におもしろく仕上がっているのです。

ちょっと個人的に残念だったのが、肝心の「体験型」ムービーしての没入感が少なかったことです。
というのも、綱渡りシーンにカット割りが多め、音楽多め、環境音が少なめで「そこにいる」という感覚あまりなかったのです。

たとえば『ゼロ・グラビティ』では驚くほどの長回しシーンを入れていたのですが、本作では綱渡りシーンの多くをダイジェストのようにカットしてしまいます。
また、「風の音」や「地上の喧騒」などの環境音も少なめで、それどころか多様にBGMが鳴っています。

もはやこれは作品の良し悪しではなく、単なる好き嫌いの問題です。
しかし、個人的にはゆ~っくりず~っと綱渡りシーンを「もう嫌だー!」と思えるほどに映し、風がビュービュー吹くという恐怖を演出してほしかったんです。
冗長にならないよう(撮影の都合上でも)、カットを多用するのはほぼ必然だったのでしょうが……体感型ムービーが話題をさらう昨今において、この点はやはり残念でした。

なお、『マン・オン・ワイヤー』ではわずかながら「風」の問題について言及があったのですが、『ザ・ウォーク』では少し主人公の髪がそよぐ程度で、ほかに「風」について触れられることはありません。
実際の綱渡りにも風の影響は少なかったようですが、やはり作中で「そんなに上空なのに、風は大丈夫なの?」という疑問を晴らしてほしかったですね。

また、本作はワールド・トレード・センターを舞台としています。
言わずもがな、このビルは世界同時多発テロが起きた2001年に倒壊し、いまはもう「過去のもの」なのです。

世界同時多発テロは多数の犠牲者を出し、世界中が悲しみと混沌に見舞われました。
その場所で、主人公は「誰も傷つかない犯罪」を敢行するのです。
そこには、ある種の美しさが感じられるのではないでしょうか。

自分はIMAX3Dで観たのですが、それほど音響が重要だと思ったシーンはなかったので、通常の3Dでも十分楽しめるでしょう(TOHOシネマズ新宿ではすでにIMAX上映がなくなって、代わりに『マッドマックス 怒りのデスロード』が再上映中)。
もう一度言いますが必ず3Dで、少し前のほうの座席で観ることをオススメします。

以下は結末を含めてネタバレです。鑑賞後にご覧ください↓

野暮な不満点

プティ(ジョセフたん)が全裸になるシーンはもっとギャグっぽく撮ってもしてもよかったと思う!

観客は事情(皮膚を使って糸つきの弓矢を探さなければならない)を知っちゃっているので、彼が全裸でジャンプしている様(画面のめっちゃ奥)も、わりと真剣に観ちゃうんですよね。
何も知らないピエール(観客)が屋上を除く→そこには全裸で飛び跳ねているプティが!みたいなのだともっとおもしろかったような。

まあそれでも、パンツまで脱がなくてもいいだろ!というツッコミどころを残してくれるのはよかったですけどね。
あ、ジョセフたんは遠目でもなかなかの肉体美でした。ゴクリ。

『マン・オン・ワイヤー』との違い

えーと、いまから書くことは『マン・オン・ワイヤー』のネタバレになりますし、『ザ・ウォーク』のプティが好きだった人にとってはマジで知りたくないかもしれない事実を書きますので、気をつけてくださいね。

<知りたくない事実>

『マン・オン・ワイヤー』には、『ザ・ウォーク』で盛大にスルーされた事実が描かれています。
じつは、プティは釈放された後、ファンと名乗る女の子に「私を第1号にして!」と頼まれて、そのままベッドインしちゃうのです。
いわばインターネットがない時代にできた、世界一有名かつ元祖のオフパ◯ですよ。
ついでにプティはセックス中に、アニーに「いままだ取材中だから」とウソの電話をする始末。うわあこいつ最低。

</知りたくない事実終了>

フォローをしておくと、『マン・オン・ワイヤー』では、この綱渡りの後に「この関係が終わってしまった」という寂しさが存分に描かれています。
プティ以外のメンバーの想いを知りたい方は、ぜひ観てみることをおすすめします。

また、『ザ・ウォーク』ではハーバー・ブリッジでの綱渡りも完全にカットされていました。
『マン・オン・ワイヤー』では映像つきで「橋の上の綱渡り」が見られます。

ハーバーブリッジ フィリッププティ出典はこちら

『マン・オン・ワイヤー』のおすすめの批評↓
<長谷川ゼミ ― MAN ON WIRE 批評文 ―>

また、『マン・オン・ワイヤー』ではプティの師匠であるパパ・ルディ(ベン・キングスレー)が一切登場しません。
『ザ・ウォーク』で重要だったのは、その師匠の描写でした。

パパ・ルディの想い

パパ・ルディは、プティに「俺の長年の技をタダで教えろっていうのか!」と言っておき、指導のごとにお金をせしめる守銭奴かと思いきや、その金を貯めていて旅立ちのときに渡してあげるという、絵に描いたようなツンデレおじいちゃんでした。やべえ抱きしめたい。

ルディがプティに「命綱をしてくれ」と頼むシーンもいいですね。
そんなルディは、「あなただったらどう思う!」と迫られたとき、何も言えなくなってしまいます。
綱渡り師としての気持ちはわかる、だけどその命を大切にしてほしい・・・その気持ちが表れた名シーンでした。

3D綱渡り

てっきり見る前は「1回ワイヤーを渡って終わり!」かと思っていたので、何度も往復するのにはびっくりしましたね。
しかもプティは余裕をこいてワイヤーの上に寝そべっちゃうんだから!
(ちなみに、『マン・オン・ワイヤー』ではノートルダム寺院の綱渡りでも寝そべって、あまつさえジャグリングしている姿が見れます)。

ゆっくりと雲が晴れてワイヤーが見えていく様、BGM「エリーゼのために」、上空を飛ぶ鳥にもゾクゾク。
実際の綱渡りは45分間に及んだとのこと。そのドキドキをギュッと凝縮して見ることができました。

※「風」の問題について以下の意見をいただきました。
綱渡りを始める前に着替えようとして衣装を落とすシーンがありました。
短いカットでしたが観客に高さを再認識させ、衣装がビル風などで流されずに落下していたので風は吹いているが強くは無かったと思います。(ちなみに、これは『マン・オン・ワイヤー』でも描かれていていた事実です)

自分以外を心配する

プティは「自分」のことなんてぜんぜん心配しません(自分の「棺」を作るという妄想はしていましたが)。
釘を踏んじゃっても「当日までに治るよ!」「延期せずにやるぞ!」と初志貫徹しまくりです。

だけど、ジャン=ピエールが梁(はり)に座ったときは、「もしかしたら彼が落ちてしまうのではないか」という妄想をしていました。
アルバートが裏切るかもしれないと言われたとき、ジャン=ルイには「僕のカメラマンは君(だけ)だ」と言いました。
最後に警察がワイヤーを外そうとしたとき、プティは「張力が強いから危険だ、切らずに緩めてくれ」と頼みました。

彼は、自分が死ぬかもしれない計画をしていたとしても、「自分以外」をちゃんと考えている人間なのですね。
プティが20何回も計画を話していた(メンバーはぐったりしている)のも、自分の成功ではなく、メンバーを心から心配しているからなんでしょうね。

心配をしてくれる人

エレベーターにいた親切な人が、すべてをやり終えたプティに「ドアに指を挟むなよ」といつも通り注意をしてくれるのも大好き。
メンバー以外にも、彼を心配してくれる人はいるんです。

彼を捕まえようとする警官たちも、けっこういい人たちっぽかったよなあ。
本作には、プティを糾弾するような人がほぼいないんですよね、こうしてやさしい人たちだけで物語を構成していることも大好きです。

訪問者

唐突に屋上に表れた「訪問者」は何を示しているのでしょうか(彼の素性は、その後誰にもわかることはありませんでした)。

ひとつ考えられるのは、彼は「不測の事態」のメタファーである、ということ。
何事にもひるまないプティを見て、訪問者は何も言わずにその場を去る……そう考えると、プティはそうした不測の事態も通用しない、成功が約束された存在だとも考えられます。

もしくは、この訪問者はビルから飛び降りて自殺しようと考えていたのでは、とも考えられます。
そう考えると、一見死に行き急いでいたように見えた(本人はむしろこれこそが人生だと言い張る)プティが、人の命を救った、という皮肉なのかもしれません。

美しい犯罪

プティのやったことは、「誰も傷つかない、美しい犯罪」と評されていました。

彼はビルへ永遠に入れるパスを手に入れ、「美しい1日だった、永遠に」と語り……ワールド・トレード・センターを最後に映して、映画は幕を閉じました。
それは世界同時テロにより、ビルが「もう存在しない」ことを示していたのでしょう。
だけど、プティがやったことは人の記憶に永遠に残っている……この映画を通して、さらに多くの人間が知ることができました。

また、語り手となったプティがいた場所は、ワールド・トレード・センターが見える自由の女神の上。
彼はとことん自由に、この美しい犯罪を遂行でしたのですね。

おすすめ↓
#228 ザ・ウォーク/人生はいつだって綱渡り | Tunagu.
「ザ・ウォーク」感想-映画館で極限体験※ : 頭の中もハッピーな人

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  1. 村長 より:

    私もヒナタカさんと同様、BGMのうるささが気になって、肝心の綱渡りシーンに全くハラハラできませんでした。しかもナレーションもベラベラ心情を説明していて不快ですし、テンポも悪くて最悪でした。
    この種類の映画は、災害映画のような体験型エンターテイメント感が重要な気がするので、この点がクリアしていないことは大きな不満です。
    もう1つ、彼がしきりに「クーデターだ!」と言っていましたが、彼自身何かに抑圧されていたのでしょうか?大道芸を周囲に馬鹿にされるとか、何かしらのルサンチマンを解放するための綱渡りならカタルシスもありますが、単に歯医者で思い付いたことを実行するだけの自己満足では全く感情移入できませんでした。
    周囲の人間たちも主人公を甘やかすばかりで、命の危険を危惧したり、危険を感じさせるシーンもないので違和感ありまくりです。釘を足に刺してしまうシーンとか、ギャグなのかマジなのかわかりません。(ヒナタカさんのオススメのドキュメンタリーを観ていないので本当のところはわかりませんが。)
    2016年最初の映画体験としては残念でした。駄文失礼いたしました。

  2. シオンソルト より:

    上の、村長さんのコメントを読むと、人によってこうも感想が違うものなのだなぁと思わされます。
    私にとっては、既に今年のベスト候補になってしまった究極の1本になりました。
    いや、仰る通り、ビルの上に無断で綱を張ってそこを渡って、だから何なの、と言われたら身も蓋も無いです。
    そして、プティ自身が「芸術」と呼ぶように、そこには独自の芸術論があり、その「作品」に感銘する者がいたのもまた事実。
    何故にベートーヴェンの第九は、何故にゴッホのひまわりは芸術なのか。そんなものに正答など無く、そこに感動する者があるということ、ただそれだけが答えなのだと思います。
    漫画家を題材とした漫画に『バクマン。』というのがあり、その作中作に「PCP 完全犯罪党」というものが登場します。主人公達がそれを執筆するにあたって言う台詞が、
    「世界一大きな銀行がスイス銀行だとしよう。その銀行の大金庫に入って「入りました」って張り紙だけして何も盗らない。カッコ良くね? 男のロマンって感じ」
    恐らくプティの美学、芸術論とは、そういう類のものなのではないか。そんなふうに感じました。

  3. 毒親育ち より:

    >ぜったいに3Dで観ろ!
    2Dで観て激しく後悔してます!遠出してでも3Dで観るべきだったー!!
    >主人公の饒舌なしゃべりで映画が構成されています。
    本当に引き込まれる話芸でした!マジでこのバカげた犯罪(いたずら)に一枚噛みたい・・・と思う程で、「こういう人が新興宗教とか興したら恐いな・・・」と思うくらい。
    >誰も傷つかない犯罪
    野暮な突っ込みですが、当時の警備担当者は不法侵入を見逃してしまった責任を問われたんじゃないかなあ・・・と心配です。
    ><知りたくない事実>
    ガッカリ感がパないっス・・・。
    >〜パパ・ルディの想い〜
    プティの産みの父は“アーティスト”を目指す息子を勘当しているだけに、心配しつつも理解してくれる年長者の暖かさが染みる良いシーンでした。
    >〜訪問者〜
    >この訪問者はビルから飛び降りて自殺しようと考えていたのでは、とも考えられます。
    なるほど!プティが冒頭で「自分にとって綱渡りは自殺行為でなく生きること」と言っていたのを思い出しました。すてきな答えです!これ、この映画を観た隣人に話させてください!
    >だけど、プティがやったことは人の記憶に永遠に残っている……
    今や悲劇の象徴となってしまったワールド・トレード・センター。ニューヨークに行った事も無いし、テロの犠牲者に知り合いもいませんが、そんな私ですら涙が出ました。この映画が永遠に残り、タケコプターが実用化され自転車並に普及した未来でも多くの人に生きる感動を与えますように。
    前半はジョセフ・ゴードン=レヴィットさんの喋り!後半は足元が竦む綱渡り仮想体験!二時間全く飽きない娯楽作品(実際に行った犯罪ですが・・・)これは劇場で観ないと損です!と今週は周囲に奨めまくったのに、なんで雪降ってんだよぉっ!?しかも1日(映画の日)が月曜日・・・。

  4. にとり より:

    詳しいところはブログで書いてしまったのですが(紹介ありがとうございます)
    前半の延々とプティがペラペラ過去を語るシーンは
    逆に彼の自慢野郎の性格をよく表してて好きです。
    ロープで寝そべったりとか「んなアホな」とか思ってたのですが、現実のほうがよっぽどぶっ飛んたんですね(褒め言葉

  5. ロロ・トマシ より:

    どもども、26歳の映画ファンです。年明け一発目は『グリーン・インフェルノ』を観てました。
    「監督:ロバート・ゼメキス×主演:ジョゼフ・ゴードン=レヴィット」ってだけで「観るしかねぇ!」ってなりました。
    ノリノリのジョゼフたん(アンド全裸)を観ることができて最高でした。
    ・綱渡り
    予告編でやたらと綱渡りシーンを見せられたので、耐性ついた!っと思って観たら、ワイヤーに寝そべったシーンで「ほげええええええ!」ってなりました。ダメじゃん。
    風の影響も気になりましたが、私は警告をするヘリコプターの方が気になりました。
    「そんなに近づいて大丈夫!?ワイヤー揺れない!?」ってハラハラしました。
    ・前半と後半のギャップ
    スリルある犯罪映画だと思って観始めたら、パリが舞台のオシャレ映画が始まっていました。
    モノクロの中に一部カラーを入れる映像は観ていて楽しかったです。(『天国と地獄』、『シンドラーのリスト』を思い出しました。)
    一輪車でパリの街を走り回ったり、急な雨にガーデンテラスの傘を持っていくのもシャレてますね。
    対して、後半は常にドキドキしながら観てました。チームの中に高所恐怖症の人を加えるあたりがニクいです。
    この作品はオシャレな前半から緊迫感ある後半への持って行き方が上手いです。
    ・痛い!
    1.思いっきりキャンディを噛んだら、虫歯だった。
    2.潜入して下調べをしていたら、思いっきり釘を踏んだ。
    この2つは観ているこっちも痛かったです。
    特にキャンディを噛んだ時のジョゼフたんの顔が苦痛にゆがむのがイイ!痛ェ!
    ・WTC
    この映画では犯罪現場であり、芸術の舞台となります。
    WTCを忠実に再現し、かつ、とても敬意を払っているのが素晴らしかったです。
    彼が「タワーに命を吹き込んだ」のは過言ではないのかもしれません。
    また、最後の台詞「永遠に」の後にWTCが映るシーンで思わず目頭が熱くなってしまいました。
    9.11には一切触れていませんが、その最後の台詞がずっしりと響くのは観客が「知っている」からです。
    この作品は「今」上映するからこそ、輝き、意味を持つのだなと、感じました。

  6. 名無し より:

    「風」の問題についてですが、綱渡りを始める前に着替えようとして衣装を落とすシーンがありました。
    短いカットでしたが観客に高さを再認識させ、衣装がビル風などで流されずに落下していたので風は吹いているが強くは無かったと思います。

  7. ヒナタカ より:

    ロロ・トマシさん、お久しぶりです!最近コメントないなーっと思っていたのでうれしいです!
    おっしゃるとおり、前半と後半のギャップ 、WTCへの敬意が最高でしたね。

  8. ヒナタカ より:

    > 「風」の問題についてですが、綱渡りを始める前に着替えようとして衣装を落とすシーンがありました。
    > 短いカットでしたが観客に高さを再認識させ、衣装がビル風などで流されずに落下していたので風は吹いているが強くは無かったと思います。
    ありがとうございます。追記させてください。

  9. いいこま より:

    確かに自己満足だし他人の理解できるものではないでしょうしさらに言えば犯罪を翼賛してるとも言えますがそれでも誰かを傷つけるどころか観衆や警官から称賛されてることもあり自分の場合は「成功してほしいな」って思いながら観てました。
    あと「クーデター」に関しては「世の中に革新を与える」って意味合いで言っただけだろうと自分は思ってましたし観衆や警官から称賛を浴びてるのである意味クーデターを起こせたのだろうな、と思います(WTCの印象が変わったのもプティ氏の活躍によるものだともいわれてますし)。
    BGMに関してはアラン・シルヴェストリ氏が好きな作曲家ということもあってか自分は却ってハラハラ感を増強させてくれてよかったと感じてます。確かにBGMよりかは周りの喧騒や風の音の方を前に押した方が良かったのかもしれませんが、「地上400m以上で風もあまり吹いてなかったということなら大体あんなもんじゃないかな」と思いながら観てたのでそういった面での違和感は特になかったです。
    プティ氏のナレーションに関してはベラベラ感が大きいので好き嫌いわかれるのも納得ですがそれでも自分の場合は「講演で客に自分の過去の活躍を語る講師」という感覚でとらえてたのでアリでした。そもそもが饒舌な人っぽいですし。
    「知りたくない事実」に関しては「駄目だろそれ!」って感じですが、それを明確に描いてしまえば台無しになるのでそれをせずにさりげなく別れを描いたのはよかったと思います。
    「謎の男」に関しては観てる間「自殺しようと思ったけどプティ氏らをみて思いとどまったのかな」って思ってましたがひょっとしたらメタファーの方なのかもしれませんね。
    実際のところ何なんだろうなあ…。解明しようと思うのも野暮な話ではありますが。
    あとは3Dがしっかり発揮してたなあ、と。ポールを落っことしっ時に目を瞑ってしまいましたし400m超の高さがまざまざと感じられたのでワイヤーの上でいろいろやってるのがマジでビビりました。昔は兎も角今は高所恐怖症じゃないのになあ。
    ヘリのシーンでは「『今すぐワイヤーから離れろ』ってできるわけないだろ!」って思いましたねえ…。プティ氏と違う意味で無茶な気が。
    ていうかそれらが殆ど実話ってのが恐るべし…(その意味では突っ込むのも野暮な話かもしれません)。

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ヒナタカ

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