天才の最低な人間模様「ソーシャル・ネットワーク」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

天才の最低な人間模様「ソーシャル・ネットワーク」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はソーシャル・ネットワークです。

個人的お気に入り度:8/10

一言感想:ムカツクけど、ちょっとしんみり

あらすじ

ハーバード大学の学生マーク・ザッカバーグは彼女に振られ、腹いせにブログに悪口を書きこみ、さらに大学内の女子をランク付けをするサイトを作る。深夜にもかかわらずサイトは4時間で数万件のアクセスを得るが、バッシングの対象になる。
さらに友人を増やすためのサイト「フェイスブック」を親友のエドゥアルドとともに立ち上げるが、それは同時に協力を求めていたはずのウィンクルボス兄弟を裏切る行為だった。

実在する世界最年少の億万長者をモデルとした青春映画です。

IT、株式、訴訟などの話題がたくさん出てきますが、特に知らなくても楽しめます。

主人公を取り巻く人間関係はとても面白い。
トラブルの原因は主人公の人間性にほかなりません。
友達をネット上で作るサイトを創始しても、彼は天才ゆえに他人に共感する心情や、「悪」の自覚が少なくてリアルの人間関係は破たんに向かうのです。
主人公は基本的に「嫌なやつ」として扱われますが、それだけで終わりません。

彼はどういった人物なのか。
その答えは映画の中でしっかりと提示されますが、映画の内容と事実が一致しているかどうかはわかりません。これは「事実を元にして脚色を施した創作」なので、彼の人間性を本当と信じるかは観客しだいです。
「史上最年少で億万長者になってるけど、本当に彼って幸せ?」という観点を持ってみたり、自分の生活や周りの人間関係と照らし合わせてみるのもいいでしょう。(こんな最低なやつは周りにはほとんどいないとは思うけど)

映画としては少々盛り上がりに欠けたのが残念でしたが、主要登場人物は少なめで上手くまとまっています。
どろどろした人間関係が好きな方、IT系につとめている方、ネットビジネスなどに興味がある方は必見。
個人的にもかなり好みの映画ですが、それ以外の業界に興味がない方や、エンターテイメントを求めている方にはイマイチに感じるかもしれません。

しっかし主人公はいっつもパーカーを着てるな・・パーカーはアメリカではダサいファッションの代表らしいので、オタクを表現するアイテムとしてうってつけなんでしょうね。
ジェシー・アイゼンバーグの演技が、本当の天才かつオタクにしか見えなかったのも大きかったです。

PG12指定だけあってお子様にはよろしくないエロ、麻薬描写もあるのでご注意を。

以下ラストを含むネタバレです

関係のない漫画作品を例に出して恐縮ですが、「ジョジョの奇妙な冒険 第6部 ストーンオーシャン」でこういうセリフがあります。

「お前は自分が悪だとも気付いていない、もっともドス黒い悪だ」

この映画の主人公マークは終盤までそれと同じ印象で、悪意を振りまく気がなくても、つぎつぎと人間を利用しては捨て去る最低な人間としか思えません。

中盤からはマークより一癖ありそうな「ナップスター」の創設者シェーンが登場。
こいつは音楽業界から訴えられ、敗訴したにもかかわらず「それ以降CDは売れてるかい?」と開き直る、負けず劣らずのク○野郎です。
こんな2人は似た者同士で意気投合しますが、終盤で少しだけ、違いを示すエピソードがあります。

友人エドゥアルドを罠にかけ、彼の株の配当のみを希薄化する。しかしそれはシェーンがけしかけたこと。そこでマークは「やりすぎだ」と言う。
結局は多くを敵に回したマーク。女子学生のランク付けをしていたサイトがあだとなり、陪審員も味方にできないことも知る。
そして「僕は嫌な奴じゃない」と言うマークに、女性弁護士は「あなたは嫌な人間じゃないように振舞っているだけ」と答える。

この2つのシーンはすごく印象的。
前者のシーンでは「あ、ちょっと人間らしい心は持ってるんだな」と思わせといて、後者ではそれをひっくり返しています

さらにシェーンはドラッグありのパーティに行くけど、マークは行っていません。
マークが本当にドス黒い悪か、そうでない人間なのかは、観客が推して測るものでしょう。

最後は元彼女のエリカにメールを送ろうとする。彼にはもう友人もいません。
ちょっとこのシーンではしんみり。中盤で2人で話を出来なかったシーンがあるので、メッセージなら読んでくれると思ったのでしょう。
しかし、ウィンクルボス兄弟からのメールも無視し続けた彼なので、やっぱ自分のことしか考えてないな、とも思ってしまった。
彼は本当に共感できない人間だけど、「彼は数人しか友達がいない」とか言われるのはさすがにかわいそうだったし、そういったシーンで切なさが垣間見えたのです。

周りから理解されない変人の心理、人間を描いたいい作品でした。

参考↓
映画「ソーシャル・ネットワーク」を見る前に予習をおすすめするものたち

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  1. 匿名 より:

    最後の弁護士のセリフは原語版だと
    「You’re not an asshole,Mark. You’re trying so hard to be.」
    で、直訳すると
    「あなたはクソッタレじゃない。必死にそうなろうとしている」
    です。
    区切りがあるから「嫌な奴のように振る舞っているけど本質は違う」って意味ではないかと。
    ただ字幕だと二つの文に区切りがないから記事のように解釈してしまうこともあると思います…

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著者

ヒナタカ

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