『セーラー服と機関銃 -卒業-』はなぜ特大ヒットを記録し、かつ大傑作だったのか!?映画の魅力を徹底解説!

『セーラー服と機関銃 -卒業-』はなぜ特大ヒットを記録し、かつ大傑作だったのか!?映画の魅力を徹底解説!

セーラー服と機関銃 -卒業-』は超大ヒット中、そして大傑作中の大傑作でしたね!
興行収入は3週連続で第1位、早くも30億円を突破し、このままなら実写日本映画の第1位を狙えそうなくらいです!

古くからの角川映画のリスペクトに溢れ、なおかつ現代の観客に伝わるキャッチーさも忘れてはいない。
撮影もテクニカルで、すべてのシーンが繋がっていく伏線の妙もあって、ギャグシーンにゲラゲラ笑って、クライマックスは緊張感に溢れ、ラストは爽快感に満ちている!
こんな作品を観れて幸せ……しあ…えぐっ、うぐ……ぐっ……うっぐ……

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すみません、たったの5、6行しかウソをつけませんでした
※この記事を書いているのは4月1日です。

だって4行目を書いたときに涙が出てきたもん(実話)。
自分はウソをつけない性格なんだなと思い知りましたよ。
ウソをつき続けてきた代表・小保方晴子、佐村河内守、佐野研二郎は本当にすごいと思う。

<仕切り直し>

実際の『セーラー服と機関銃 -卒業-』は気の毒なくらいコケています。そして凄まじい駄作です。

どれだけコケているかというと、
・公開規模は全国238スクリーンと少なくはない
・初登場12位、初日の興収はわずか3000万円足らず
・2週目は先週比で21.5%で推移
3週目でTOHOシネマズ日本橋、川崎での上映が消える
・最終的な興行は1億届くかどうかも微妙

すごいよね。
ここからは、なぜ本作が大コケしたかを考えてみます。

<なぜ『セーラー服と機関銃 -卒業-』は大コケしたのか?>

(1)若い女の子が観たいと思う題材じゃない

いまのメジャー系の映画では「若い女性の観客」はかなり重要です。
女性は友だちといっしょに観るだけでなく、口コミなどでも広がりやすいので、(熱心な映画ファンにアピールするよりも)多くの収益を得ることができます。

ところが、本作のジャンルは「ヤクザもの」です。観ないよ。若い女の子は果てしなく観ないよ。自分みたいなおっさんにとっては好きだけど。

それだけじゃなく、若いイケメン俳優をあてていなかったのも悪かった。
キャストは 長谷川博己(39歳)、安藤政信(40歳)、宇野祥平(38歳)などオジサンばかり。果ては武田鉄矢(66歳)がキーパーソンになります。

これで若い女の子は観るとは思えないよ。
いや、自分みたいなおっさんにはすごく魅力的なキャストなんだけど。

(2)おっさんが観るとなんだか気まずい

ヤクザものだからおっさんにはささるんじゃね?と思うところですが、なにせ主役が若干17歳の橋本環奈ですよ。

もう本当にかわいいわけですが、これに興味があるおっさん=強制的にロリコン認定なみたいな怖さもあるんですよ。
(自分は世間話で「橋本環奈ちゃんってかわいいですよね」って言ったら「そういう趣味なんですか?」と返されたことがあります)

ちなみに製作者もわかっているというか……軽いネタバレだけど書いてしまっていいや、本編では橋本環奈と武田鉄矢がいっしょにラブホテルに入るシーンがあります
いや、物語上はそういうことをするためにラブホに行くわけじゃないんだけど、はっきりいって気持ち悪かったよ。

(3)続編なのかよくわからない

1981年に公開された『セーラー服と機関銃』(以下、薬師丸版)は言わずと知れた大ヒット作です。

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で、本作『卒業』は薬師丸版の続編として扱われています。
このために、「薬師丸版を観ていなから、話がわからなくなるのではないか?」と疑う映画ファンもいましたし、映画ファンでなくても『卒業』というサブタイトルはちょっとピンとこないところがあります(卒業シーズンの公開という意味では間違いではないけれど)。

このあたりの「どういう映画かよくわからない」ということも、客足を鈍らせた要因なのではないかと思います。
実際は薬師丸版との話のつながりはほとんどなく、この映画だけで完結はしているのですが……。

(4)橋本環奈ちゃんは悪くないよ!

橋本環奈は確実に若い女性にも人気のある子であったので、せめてイケメン俳優を起用していればヒットを見込めたのではないでしょうか。
事実、2017年公開予定の『ハルチカ』はSexyZoneの佐藤勝利と共演することが決まっています。

橋本環奈ちゃんはちっとも悪くありません。
彼女は初主演ながら、大人の役者に負けない存在感のある演技をしていました。

悪いのは、角川映画40周年に本作を蘇らせようと企画した大人たち。
薬師丸版は興行収入47億円の大ヒット作なのですから、その栄光を取り戻したいのはわかる、とてもよくわかるのですが……そのヒットは主題歌と、奇抜な設定がウケた結果です。
それはあまりに前時代的な「昭和」の価値観によるものなわけで、そのまま現代に持ってくるばかりか、かつ若い女性にもおっさんにも響かない企画になってしまっては、コケてしまうのも当然なのではないでしょうか。

<さてさて、ここまでコケた理由を語ってきたので、そろそろ実際に自分が観た感想を書きます>

今日の映画感想は『セーラー服と機関銃 -卒業-』です。

個人的お気に入り度:1/10

一言感想:拷問器具+橋本環奈=拷問器具

あらすじ

橋本環奈ちゃんがかわいかった以外何も書きたくない。

えっと、すみません、ここまで観ていて苦痛を感じた、真剣に途中退席することを考えて、実際にトイレに数分逃げ込んだ映画は初めてです

以下に理由を書きます。

(1)つねに揺れ動くカメラワーク
ずっとカメラが手ブレっています。
ダンサー・イン・ザ・ダーク』『クローバーフィールド/HAKAISHA』とは比べものにならないくらいのゆらゆらゆらゆらゆらゆらゆらゆらゆらゆらキエー!(錯乱)酔わないまでも、すごく気分が悪くなります。
レンズフレアを多用する画も意味不明です。


※薬師丸版との比較をした予告。オマージュに溢れているのはいいけど、これでも本作が手ブレしまくっていることがわかる。

(2)ギャグのつまらなさ
どれくらいつまらないかと言うと、『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』の戒名ギャグや『ギャラクシー街道』の下ネタよりもキツいというレベル。もはや「どれだけつまらなくできるか」を競っているんじゃないか。
具体的にどんなギャグかと言うと、パーティーピーポーっぽいのが手で十字を作って「ティーっす!」と挨拶したり、麻薬の売人に「マジ俺ってめっちゃパーティー系じゃね?」と交渉したりするの。死ぬかと思いました。


※「月曜から夜ふかし」でおなじみのイルマニアのことは好きだけど……。

(3)テンポの悪さ
会話シーンがものすごく冗長。これは「間」を長く取って役者の演技を見せているとかでなく、単に演出が悪いだけ。
セリフがアドリブっぽくて、その内容もスカスカ。もっとパッパッと喋れよ!と何度思ったことか。
この間もずーっとカメラがゆらゆらゆれているんですから、苦痛が倍増します。

(4)展開の説得力のなさ
「お前それ逃げれるだろ!」「なんでそうなるんだよ!」「けっきょくそんな展開かよ!」と何度ツッコんだことか。
ツッコミどころが楽しい映画もあるのですが、この映画はツッコむだけ虚しくなるだけだったよ。

(5)緊張感のなさ
薬師丸版を観ていないのでハッキリしたことは言えないですが、これクエンティン・タランティーノ監督作品に影響を受けていますよね?
終盤は『レザボア・ドッグス』みたいになってんじゃねーか!
PG12指定納得の血みどろっぷりはちょっとだけ楽しかったですが、タランティーノ監督の「一触触発の緊張感」なんてまったく描けていない、テキトーに登場人物が動いている感じでどうしようもないです。

(6)超展開いらっしゃい
まさか『天使に“アイム・ファイン”』よりも昇天しかけるドラッグムービーだとは思いもしませんでした!

もうね、「橋本環奈ちゃんマジ天使」だけで許せる内容じゃなかったんですよ。
拷問器具から針を一本抜いたところで、拷問器具であることは変わらない。
残飯にキャビアを乗っけても残飯であることは変わらない
そのことを思い知らされました。

いいところと言えば、前述の血みどろアクションと、少子高齢化が進む地方都市の問題を物語に組み込んだことくらいでしょうか。
物語の精神性は決して間違ってはいない、それどころかとても尊いものになっています。
「長回し」を使って、見栄えのある画を作ろうとする気概も垣間見えます。

また、橋本環奈は「大人のヤクザたちにひるむことなく、ときには女子高生の立場を利用して、相手より優位に立とうとする」少女を好演しています
少しハスキーボイスのためクセはありますが、彼女の存在感は唯一無二、今後の活躍ももっと期待したくなりました。
(もちろん、大人の役者たちのもいい演技をしています)

まあ、それらのいいところも、以上に挙げたキッツい要素で根こそぎ台無しなんですけどね……。

ちなみに、本作『セーラー服と機関銃 -卒業-』の世間的な評価は『バットマン vs スーパーマン』並に賛否両論です
以下のような絶賛レビューも、酷評レビューもあるのですから、別に自分の酷評なんてあてにしなくていいです。

【絶賛(気味)レビュー】
【立川志らくの粋々独演会】前作を愛した人は、間違いなく拍手 (1/4ページ) – SankeiBiz(サンケイビズ)
実は、橋本環奈版「ヘイトフル・エイト」だった、「セーラー服と機関銃-卒業-」 | シネマズ by 松竹
(どちらもかなりおもしろい記事)
cdbさんのTwitter
(橋本環奈がどのように演技をしていたかを解説。これは映画が観たくなる)
セーラー服と機関銃 -卒業- 極力ネタバレなし感想 守りたい人がいる。 – きままに生きる
(自分と正反対のことが書かれていて心配になる……)

【酷評(気味)レビュー】
キネマ・アイランド | カイカンの向こう側。『セーラー服と機関銃 -卒業-』感想。
(不満点に同意しまくりました)
映画「セーラー服と機関銃―卒業―」感想 評価 レビュー – モンキー的映画のススメ
(とてもまとまっていてわかりやすい記事。なんで「カイ・カン」をあのタイミングで言わせたんだろう?)

「アイドル映画なんだから、多少出来が悪くても、主演の女の子がかわいければいいじゃないか!」という意見もとてもわかるのですが……、自分はぜんぜん合わなかったんですよ……
あと、この2時間くらい前に観たリップヴァンウィンクルの花嫁』の余韻を台無しにしてくれたことも地味に恨めしいです。

自分は、『セーラー服と機関銃 -卒業-』を、本当は応援したかったんです。
それは、
橋本環奈のことも、
ベテランのおじさん俳優たちも、
過去の大ヒットしたアイドル映画を復活させるという企画も、
女子高生と機関銃というギャップも、
ヤクザ映画であることも、
大好きだったからです。(この記事のタイトルと冒頭のウソが本当であってほしかった……)

何より、大コケしているという現状があるので、ひとりでも多くの観客に足を運んでほしかったんです。

でもこの内容では誰にもオススメできないよ……。
まあすでに(公開4週目)上映劇場がごくわずかになって、観ること自体がめっちゃ困難になっているんですけどね。

ちなみに、角川シネマ新宿では4月2日(土)から2週間限定で薬師丸版が上映されます
こちらはやはりカルト的な人気を誇る作品、両方堪能してみるのもいいかもしれませんよ!薬師丸版だけでいいと思うけど

以下、作中のヤバいシーンが1箇所だけネタバレ すぐ終わります。↓

えーとね、終盤で、バーの中で橋本環奈が倒れるんだけどね、そのときに彼女は煙の向こうから迫ってくる、とある幻覚を見るんですよ。
その幻覚とはいったい何でしょうか?

(Thinking Time)

答えはこれだよ!

Nゲージ 24-250 (N)人形 祭り1・神輿 紺
お神輿 with おっさんたち

起き上がった橋本環奈が見ているのは!
迫り来るおっさんたちの!
「わっしょいわっしょい!
わっしょいわっしょい!
わっしょいわっしょい!
わっしょいわっしょい!
わっしょいわっしょい!
わっしょいわっしょい!
わっしょいわっしょい!」
(一応この前に、お神輿が橋本環奈の郷土愛を示していることが語られています)

ねえお願い、嘘だと言って(残念ながらマジです)。

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(C)2016「セーラー服と機関銃 卒業」製作委員会

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  1. 匿名 より:

    酷評記事は結構好きなのですが
    この記事に関しては
    ヒナタカさん何を伝えたいのかよくわかりません

  2. オープンリーチ より:

    私はどちらかというと好きな部類だったので、カゲヒナタさんのレビューを読み「俺全然わかってねぇじゃん!」と反省する一方で、「だとしてもエヴェレストの方がひどいのでは?」と思ってしまい、やや複雑な心境です。

  3. 匿名 より:

    悪ノリしすぎ
    みんな引いてますよ

  4. にんべん より:

    う〜ん、そこまでヒドイかなぁ?
    結構、往年の角川アイドル映画をリスペクトしてると、個人的には思いました。
    ただ、カメラワークに関しては同感です。長回しとか篠田昇さんへのリスペクト(薬師丸版は篠田さんでは無いですが)としても、もう少し撮影設計をきちんとしてくれと思いました。

  5. dull_jiro(信濃) より:

    映画館で4回観ました。BDDVDは結局各種13セット買ってしまった。
    環奈sunの演技は良かったと思っています。
    しかし、映画そのものには不満があれこれあります。
    原作、脚本、演出、編集、宣伝、、、
    [映画] 「千年に一人」は、もういらない。(1) _0024
    http://dulljiro2.exblog.jp/24563710/
    「ハルチカ」「銀魂」の成功を祈っています。

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著者

ヒナタカ

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