『映画 聲の形』が超絶大傑作であり、すべての人に観てほしい5つの理由(ネタバレなし感想)

『映画 聲の形』が超絶大傑作であり、すべての人に観てほしい5つの理由(ネタバレなし感想)

今日の映画感想は聲(こえ)の形です。

個人的お気に入り度:10000000000/10

一言感想:生きててよかった

あらすじ

小学生の石田将也は大嫌いな退屈から逃れるため、聴覚障がいを持つ女の子の西宮硝子をいじめていた。
石田はそのいじめの責任を負わされ、クラスから孤立し、反対にいじめられるようになってしまう。
5年後、高校生になった将也は、硝子のもとを訪ねるが……。

同名のベストセラーコミックの、アニメ映画化作品です。

本作については、Twitterの映画仲間であり、ブログ読者であるラリーBさんと大いに語りました。

※11分20秒ごろからラストを含む超絶ネタバレ全開注意
※ネタバレなしでも「ハッピーエンドかバッドエンドか」というところには触れています
※後半ではネタバレ記事に書く予定の「原作との違い」を語りまくっています。

ちょっと今回は語りたいことが多すぎるので、ネタバレなしでも存分に長く書くぞ!覚悟しろ!

(1)本質的なテーマは聴覚障がいやいじめじゃない!

本作は聴覚障がい者へのいじめが描かれており、そこがどうしても目立っていますが、本質的なテーマは障がいやいじめではなく、“繋がりたいのに繋がれない”という“コミュニケーション”であるということ、そしてコミュニケーションによる“許し(赦し)”や“自己肯定”の物語が紡がれている、ということを強く訴えておきたいです。

いじめの話と聞いて、「辛い作品なんだろうな」「鬱になっちゃったらどうしよう」と身構えている方はたくさんいるでしょうが、そう思った人にこそ観てほしいです。
確かに辛く、苦しいシーンも多いのですが、こうした“後ろ向き”な感情があるからこその、ラストの感動があり、前向きになれるメッセージを受け取ることができるのですから。

『聲の形』は原作マンガでも映画でも「いじめをしたやつの反省や弁明なんて聞きたくない」という批判があります。
それは正しいですし、普通の感覚です(作中にはそのことを吐露する登場人物もいます)。

しかし、自分はそこに踏み込んで、いじめっ子の気持ちと、罪の意識、そして“許し”という、この世でもっとも難しく、何よりの問題解決の方法を、深く、細やかに描いたことに感動しました。

本作の脚本を手がけた吉田玲子さんは、「許しがたいことはたくさんある。でも、観終わった方が、自分で自分のダメなところを、他人の嫌な部分を、少しでも許せるようになって、少し好きになってもらえたらなぁと思っています」と語っています。
まったくその通りで、『映画 聲の形』を観た後は、少しだけでも(欠点を含めた)自分のことを好きになれますし、他人の嫌な部分も受け入れられるようになるのではないでしょうか。

そして、『映画 聲の形』で何よりも思ったことは、「死にたい」「自分に価値がない」と思うことは、この世のどんなことよりも悲しいことだということです。
そういう気持ちになる少年少女はたくさんいます。そうして傷ついた子どもたちに、ぜひこの映画を観て欲しいです。
自己や他者を肯定でき、よりよいコミュニケーションができるようになるだけでなく、いじめや自殺をこの世から少しだけ減らす“力”を、この映画は持っています(←断言)。

(2)原作からの取捨選択が完璧、そして映画でしかできない表現があった!

原作は、全7巻と最近のマンガにしては短めでした。
しかし、2時間余りの映画に落とし込むのは難しかったことでしょう。原作の要素を削りすぎると“説明不足”になり、かといって描きすぎると“詰め込みすぎ”になるのですから。

『映画 聲の形』は、その“マンガの映画化”において、エピソードの取捨選択、再構築、そして“映画でしかできない表現で言葉よりも雄弁に語る”ことにおいて、完璧であると感じました。
おそらく、映画を観た後に原作マンガを読むと、「あのシーンもこのシーンもマンガにない!」「映画で説明のなかったシーンの印象が、マンガで説明されていることそのままだった!」と驚けるのではないでしょうか。
『映画 聲の形』はモノローグを最小限に止め、言葉で語らずとも、映画としての演出、登場人物の行動、ちょっとした表情の機微で、原作の内容を見事に表現しているのです。

『君の名は。』が過剰なまでの力強い言葉と怒涛の展開で攻めるエンタメ作品なら、こちらは“言葉で語りすぎない”文芸的な作品の趣きを感じさせます
まさに“映画ならではの表現”のおもしろさ、素晴らしさに溢れているのです。
アニメーション作品ではありますが、その繊細さは実写作品となんら変わりない、いや、それ以上であると感じました。

そういえば、原作には猫カフェの店員さんの「(猫は)言葉が通じないから考えさせてくれるというか、想像の余地があるのがとてもいいですね」というセリフがありました。
これは映画版の魅力そのものです。映画ならではの演出により、「想像」をさせるのが素晴らしいのです。

(3)美しい音楽により、“補聴器で拾う音”を体感しろ!

『映画 聲の形』の大きな魅力になっているのは、牛尾憲輔さんによる美しい音楽です。

※楽曲の試聴が可能。劇中ではお店のBGMとして使われていた「(i can) say nothing」、劇中で使われていない「speed of youth」なども名曲です!

劇中の音楽に耳を澄ましてみると、ピアノのペダルを踏むときの「カタッ」という音や、「サーッ」という雑音が聞こえてきたりします
これは、まるで“補聴器をつけている人が聞く音”と同じようです。

補聴器はその構造上、聞きたい人間の声だけでなく、どうしてもそのほかの音(雑音)も増幅して拾ってしまうのです。
牛尾さんは、この補聴器の特性に注目して、ピアノを解体し、中にマイクを設置することで、雑音を含んだ音を録音したのです。

劇中の音楽で、補聴器をつけている人(聴覚障がいを持つ人)が“聞いている”ものを実感できる……これはものすごいことなのではないでしょうか。
『君の名は。』のRADWIMPSの楽曲に感動した人にも、ぜひこの楽曲の数々を堪能してほしいです。
「こんな音楽の形があるんだ」と映画音楽の多様性、『聲の形』という作品といかにこの楽曲がマッチしているかを実感できるでしょうから。

また、牛尾さんは画家のジョルジュ・モランディの静物画の“影”、あるいはヴィルヘルム・ハンマースホイの“光”の描き方などを、音へとコンバートするという音作りもされていたのだとか。どういうことなの。

さらに、劇中ではバッハの「インベンション」という“練習曲”が使われています。

この曲を用いた理由は、物語が“主人公の石田が外の世界に触れていくための練習”という側面を持っているからなのだそうです。
劇中で「インベンション」がどのように使われているかは、サウンドトラックを聴くなどして、確認してみてください。

※こちらのインタビュー記事を参考にさせていただきました↓
<映画「聲の形」牛尾憲輔インタビュー 山田尚子監督とのセッションが形づくる音楽 | アニメ!アニメ!>

(4)善と悪、偽善は明確に分けることができないことを描いている

“偽善”という言葉があります。
それはうわべだけとり繕って、その行動や言動が本心や良心によるものではない、ということを差します。

本作に登場する川井(メガネの女の子)の行動や言動を見て、“なんだこの偽善者は!”と憤る方は多いのではないでしょうか。
しかし、原作者の大今良時さんは、「聲の形 公式ファンブック」にて、川井の行動を「ナチュラルであり流した涙も純度100%である」と明言しています
 
ほかにも、植野(なんでも正直に言ってしまう黒髪ロングの子)の行動は、彼女なりの「自分が思う正しい行動」に思えます。
いかに不器用で、誰かを深く傷つけたとしても……。

こうした面から考えると『聲の形』で訴えられているのは、善や悪、偽善は、誰にも線引きして分けることはできない、ということです。
他人にとって“偽善”に思えることは、本人にとっては純粋な気持ちの“善”かもしれない。
はたから見れば“悪”に思えることも、それは正しいと思ってやったこともかもしれない、と。

また、「聲の形 公式ファンブック」には、「(ヒロインの)西宮は植野を一番の理解者だと思っている」「自分にここまで踏み込んでくることに感動している」とも書かれていています。

マザー・テレサが「愛の反対は憎しみではなく無関心」と言っていたように、じつは憎しみのようにぶつけるコミュニケーションも、本人にとってはうれしいことかもしれないのです。

『映画 聲の形』は、原作を読んでいない人も、いや原作を読んでいない人にこそ観て欲しいです。
なぜなら、登場人物たちに先入観がないと、「こいつは嫌なやつだな」「あいつは偽善者っぽいな」と感じていることができ、それこそが感情を揺さぶってくるはずですから。
ぜひ、主人公の石田と同じように、「いい意味での疑心暗鬼」になってほしいです。

(5)10代20代だけじゃなくて、すべての人に観て欲しい!

とにかく、原作を読んでいない人に観てほしい、すべての世代の人に観てほしいんです。
アニメーション作品ということもあり、観客は10代20代の若者が多いようですが、彼らに独占させておくのはもったいないんですよ!

小学生であれば、どんな道徳の授業よりもいじめを“してしまう”心理を学ぶことができ、その問題解決の方法を探すことができるでしょう。
高校生であれば、いまの人間関係を見つめ直し、幸せに生きるヒントを見つけられるでしょう。
大人であれば、過去に起こったことを思い出し、昔の友人に会おうとするきっかけになるかもしれません。
子を持つ親であれば、子どもとの接し方で、学べることがきっとあるはずです。

劇中には、性格の似ている、自身の人生と重なる登場人物がきっといるはずです。
前述したように、自己や他者を少しだけ肯定することも、できるようになるでしょう。

極めて普遍的なコミュニケーションの悩みを描いているので、自身の人生に当てはまりまくることも本作のすぐれたところ。忘れていたトラウマが呼び起こされるというのも特筆に値します。
原作ではそうでもなかったのに、映画の力ってすげえよ!

ここで恐縮ですが、どうでもよい自分語りをさせてください。
自分は、否応がなしに、かつての小学校時代を思い出しました。

その記憶の中には、自分がいじめられただけでなく、誰かをいじめてしまったものもありました。
記憶が蘇って感じたのは、いじめられたことよりも、いじめたことのほうが、はるかに辛い、ということでした。
しかも、“いじめた”という記憶があるだけで、悲しいことにそのいじめた相手が、いまとなっては誰かもわからない、謝ることができないのです。

劇中で、主人公の石田は自身がいじめてしまった相手に会いに行きましたが、それはとても勇気がいることです。
そうしていじめてしまった相手と再会し、謝ることができるというのは、幸せなことなのではないでしょうか。

この映画を観て、自分は小・中・高といっしょだった友人と、連絡を取ってみよう、と思いました。
その友人とは仲がよかったのですが、時々いじめられてしまっていて、涙を流すほど悲しかったときもありました。
しかし、その友人は家庭環境が複雑だったり、学校で問題を起こしたりなどで、何かに傷ついていたために誰かを傷つけていた、と思わせることもありました。
残念ながら、自分はその友人の気持ちをちゃんと聞くことも、支えになることもできませんでした。
高校時代の後半から、その友人関係はフェードアウトし、そのまま話すことも、再会することもなかったのです。

あのとき、友人はどう思っていたのか、どうして欲しかったのか、それを聞いてみたい、と思いました。
どうなるかはわかりません、“会わないほうがよかった”となるかもしれません。それでも、会ってみたい、そのことが、友人の救いになるかもしれない……。
この『映画 聲の形』はそこまでの気持ちを呼び起こしてくれました。

「聖地巡礼」にも行ってみよう!

そんなわけで『映画 聲の形』は自分にとって一生大切にしたい映画です。10点満点で100億点付けている時点でわかってよ!(←めんどくさい訴え)
『君の名は。』に熱狂している若者も「『君の名は。』をもう3回観ちゃいました!」「何度観ても飽きません☆」って言っているだけでなくて、『聲の形』も観ろよ!(←『君の名は。』を5回観ている自分が言えることではありません)

そうそう、じつは『君の名は。』劇中での旅行先の飛騨と、『聲の形』の舞台の大垣市は、同じ岐阜県にあります。
飛騨古川駅大垣駅は、電車で3時間離れてはいますが、もし聖地巡礼(作品の舞台を旅行すること)をするならば、ふたつの作品の場所をいっしょに行ってみるといいのではないでしょうか(ていうかたぶん自分が行きます)。

『君の名は。』聖地巡礼の参考リンク↓
<映画「君の名は。」に一部イメージとして登場する飛騨市を満喫しよう!>
<「君の名は。」飛騨市パネル展|イベント|飛騨市公式観光サイト「飛騨の旅」>(10月30日まで)

『聲の形』聖地巡礼の参考リンク↓
<聲の形 舞台ガイド|大垣・西美濃観光ポータル「水都旅(すいとりっぷ)」>(原作マンガが参考)
<スタンプラリー専用アプリダウンロードページ | 聖地巡礼マップ>(10月2日まで)↓
<「聲の形」“聖地”撮影で限定グッズ 大垣市が企画>(11月30日まで)

また、ピアノ主体の音楽、主張をぶつけ合う登場人物、疑心暗鬼になってしまうこと、コミュニケーションの問題が描かれるなど、じつは同日に公開された『怒り』とも共通点が多かったりします。
本当に、日本映画が好きな人にこそ、観てほしいです。

同監督と脚本家のタッグ『映画 けいおん』や『たまこラブストーリー』も大好きな作品でしたが、本作はそれをはるかに超えた、アニメ映画という枠を超えた大傑作となりました。

物語の着地点がやや捉えづらいことや、登場人物が苦しむ描写がうますぎて胃が痛くなる、主張やエゴを押し付け合うという作風は確かに好き嫌いは分かれますが、それも含めて作品の魅力です。

上映館が121館とわずかながら異例とも言えるヒット、公開12日目にして興行収入が10億円を突破しているというのもうれしいですね。

まだまだ劇場の満席が続くと思われますので、ぜひ予約のうえでの鑑賞を。
すべての人に、本気でおすすめします!

(ちょっと長くなりすぎたので、ネタバレは別記事で書きます。あと3回目を観てくるので)
書きました、ネタバレはこちら↓
『映画 聲の形』いかに原作を尊重した脚本作りができていたかを全力で語る(ネタバレレビュー)

↓おすすめのすんばらしいレビューの数々。みんな長くて熱いな!
映画感想:聲の形 ~人間賛歌~ | 光光太郎の趣味部屋
映画『聲の形』感想 〜コミュニケーションの残虐性と尊さ【ネタバレ】 | しのの雑文部屋(超絶ネタバレ)
映画『聲の形』感想 – 沼の見える街
秋の感動作2本立て 『怒り』と『聲の形』: ホラーショー!民朗の観たまま映画批評

(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会

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  1. 毒親育ち より:

    >自身の人生に当てはまりまくることも本作のすぐれたところ。
    >忘れていたトラウマが呼び起こされるというのも特筆に値します。
    >原作ではそうでもなかったのに、映画の力ってすげえよ!
    自己嫌悪喚起も凄いですが、当時殺意になる程の怨みを抱いていた(今ではあのクズの為に周囲に迷惑をかける気は無くなっていましたが)奴への怒りが再燃しました・・・。
    >「いじめをしたやつの反省や弁明なんて聞きたくない」という批判があります。
    >本作の脚本を手がけた吉田玲子さんは、「許しがたいことはたくさんある。
    >でも、観終わった方が、自分で自分のダメなところを、他人の嫌な部分を、
    >少しでも許せるようになって、少し好きになってもらえたらなぁと思っています」と語っています。
    否定派の人達が批判というか動揺するのも解りますが、本作は決して貴方に「赦せ!」とも「赦すな!」とも、まして「石田君や西宮さんに成れ!」と説教している訳ではないと気付いてほしいですね。
    >(2)原作からの取捨選択が完璧、そして映画でしかできない表現があった!
    大人達をバッサリ切ってきましたね。彼らも重要な存在だと思いますが、このサッパリ二時間に収まり具合には英断だったと思います。
    >(3)美しい音楽により、“補聴器で拾う音”を体感しろ!
    知らなんだ!気付きませんでした。でも、二回目に行く気力が・・・。
    >(4)善と悪、偽善は明確に分けることができないことを描いている
    この大今先生の解説にはちょっとモヤります。ケジメを付けた石田君にそれを拒んでいる植野が「インガオーホーなんてくそくらえ」とか・・・。
    あと西宮さんの精子方(父という言葉を使いたくありません)の親族とかも。スパルタ人かよ・・・紀元前に帰れと。
    (ジジイとババアに関しては日本人も割とこの世代は本気でこんな考えの人もいそうだなあ・・・。それが常識だった時代に育った人を現代の人権感覚で断罪してはイケナイという事なのかもしれませんが)
    言いたい事を言うのは勝手だが、聞いた方がどう思うかも勝手だぞ?と。
    竹内は・・・こういう奴なんで教師になったの?と思っていたのですが、新任時の熱血青年が理想と現実の摩擦熱で燃え尽きてしまった中年があの状態・・・だとか聞きます。
    >(5)10代20代だけじゃなくて、すべての人に観て欲しい!
    これも本当に思うのですが、自分がけっこう不満や理不尽に短絡的に手が出るガキ(女子相手でも)だったもので、今現在加害と被害(傍観含め)な子達が本作を観てどう変化するかに不安があります。
    普段、表現に五月蠅い連中に「イイ年こいて現実と空想の区別を付けろ」と言って置いてなんですが、本作は「地球ではない。いつかの何処か国の物語」や「一昔前や海の向こうの遠い国の戦争」よりも、あまりに子ども達に近過ぎる現実を描いていると思うのです・・・というのは余計なお世話でしょうか。
    「もうこんなことは止めよう」と“自分”を変える切欠になれば・・・と願わずにはいられません。
    >『たまこラブストーリー』
    こちらは人類の理想郷でした。
    いつも楽しいおとぎ話を聞かせてくれる優しいお姉さんに、悪さがバレて恐いお説教をもらったようです。
    畏れ入りました山田尚子監督、吉田玲子先生!
    ・・・敬意を込めてリピートすべきだろうか。

  2. 匿名 より:

    今回は「観ろ。」は無いんですかw

  3. シオンソルト より:

    手話がわかる人にとっては、「立場によって見ているものが違う」ということを体現的に理解する作品ですね。
    硝子が何度となく「あなたとわたしは友達(になりたい)」という手話を使うが将也には伝わらない。
    友宏に訳せと言われて結絃が出鱈目を教える。
    硝子は「友達」(右手と左手で握手をする手話)を使うが、将也は「一緒」(両手の人差し指を立てて近付ける手話)を使う。
    特にこの「友達/仲良し」と「一緒」は、健聴者が普段使う口語と手話でのニュアンスとでは結構違います。
    この映画を観た人の何割が手話を解するのかはわかりませんが、「わかる人」と「わからない人」とでは、およそ見ているものが違うだろう。私はそれを強く感じました。

  4. 匿名 より:

    togetterで障害者の意見がまとめられてて色々と考えさせられますよ。
    http://togetter.com/li/1026162

  5. シオンソルト より:

    聾者や手話が題材なのに聴覚障がい者が楽しめない、という意味はわかるものの、「聾者や手話が題材だから」ということには疑問を感じる人。
    これってもっと普遍的な話であって、何も『聲の形』だからということでは無い筈なんです。
    私は以前より、イネーブルという概念に関心を持っているのですが、実際、字幕作品や音声解説対応作品は極めて限られています。
    『Present for You』はデフォルトで字幕付き(というか字幕付きしか存在しない)の邦画ですが、この字幕は英語ですし除外。(英字幕ゆえにグローバル的にイネーブルだという解釈もできますが)
    私は『聲の形』は初日の舞台挨拶付き(ただし現場ではなくライブビューイング)を観に行きましたが、手話訳があるのかと思ったら特にそんなものはなく、少し残念な気もしました。
    ただ、イネーブルって突き詰めると非常に難しい、パラドックスをはらんだものであることに気付かされるのです。
    最近の映画DVD/BDには、邦画であっても字幕や、もともとは音声解説対応作品では無いものに音声解説トラックの入っているものがありますが、これらを視聴していると健常者と障がい者との差は詰められないということを改めて思い知らさせるのです。何故ならば、健常者はそのすべてのコンテンツを楽しめてしまうのですから!
    現実として、「差を無くす」ことは不可能なのかもしれません。しかし、だからと言って無視してよい要素とも思わない。
    まぁ、前々段に書いたように、手話作品は手話作品で、手話がわかるか否かで見えるものが違ってくるのもまた然りなのですが。
    ※ 手話には非手指動作というものがあり、通常の言葉でいうところの形容詞的な意味合いを持ちます。これにより、字ズラだけではない意味を含ませることができます。また、手話自体も微妙に表現を変化させることで細かいニュアンスを持たせることができます。何より、熟語に相当するような、もともと手話には無い語を表現する場合、それをどう訳すかはその人のセンスにもよってきます。これらを読み解けると、その人の心情や思惑さえも覗うことができます。この辺りを知っているかどうか、わかるかどうかでも、本作に対する印象は違ってくるものと思います。

  6. アイスマン より:

    昨日見てまいりました
    またネタバレ有のご感想を書かれるとのことですので軽く気づいただけ…
    Rock好きとしては冒頭のMyGenerationが流れたところでひっくり返りそうになりましたが、あれって「老いぼれる前に死にてえよ。これが俺たちの世代」って歌なんですよね。
    退屈と戦う小学生時代の将也のテーマソングって事ですかね。
    あと将也と硝子が最初に再会するシーンと目覚めた将也が硝子と会うシーンは気づきが同じなんですね。うつむく硝子が手すりの振動で将也に気づくという。原作確認したらそんな描写はなかったので映画的でいいなと思いました。
    全体の感想としては私もヒナタカさん同じでいじめや障害はメインテーマではなくて、本作に底流するのは「コミュニケーションについて」だと思います。原作との大きな変更点もありますが1本の映画としてとてもよく出来ていると思います。
    ただラストシーンに関してはちょっと考えちゃうところもあってまだ結論が出せていないのですが。
    ではネタバレの感想もお待ちしております。

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  8. Will より:

    Shoot, who would have thhgout that it was that easy?

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ヒナタカ

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