映画版『世界から猫が消えたなら』世界の秘密(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

映画版『世界から猫が消えたなら』世界の秘密(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

今日の映画感想は世界から猫が消えたならです。

個人的お気に入り度:4/10

一言感想:作品の特徴そのものが苦手だなあ・・・

あらすじ

平凡な30歳の郵便配達員の「僕」(佐藤健)は、ある日脳腫瘍により余命いくばくもないことを告げられる
そして、自分と同じ容姿を持つ悪魔が現れる。その悪魔は、彼の身の回りの大切なものと引き換えに一日の命をくれるというのだが・・・。

川村元気による同名小説の実写映画化作品です。

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<原作はこちらでも試し読みできます>

本作をジャンル分けするのであればロー・ファンタジー(別名エブリデイ・マジックハイ・ファンタジーの対義語で、現実世界に関連したファンタジー描写がある作品)になるのでしょう。

もうすぐ死んでしまう男の前に悪魔が現れて、1日の命と引き換えに世界から何かをひとつ消すという取引を持ちかける―というプロットは突飛ですが、それによって寓話的に大切なことを教えてくれる、というのが作品の大きな魅力となっています。

観る(または原作を読む)前に知ってほしいのは、本作が「猫が消えた後の世界はどうなるんだろう」という疑問を晴らしてくれる内容ではないということ。

劇中では猫のほかにも「電話」「時計」なども消える対象になるのですが、その消えた後の世界についての情報は「主人公の目の前の事象」にとどまっています。
自分は「電話が消えたら遠くの人との通信手段はどうなんるだろう?」などといろいろと想像してしまうのですが、作品はそうした「IF」の世界を見せてくれないのです。

「世界から何かが消える」ということは、主人公の内省を促すだけのものにとどまっており、「世界が変わる」というスケール感とは、また別の問題になっています。
この想像力の少なさは、どうしても気になってしまいます。
また、有名人の言葉の引用やオマージュがとてつもなく多く、(好きなのはよくわかるのですが)知性のひけらかしのようないやらしさも感じました。

これらは作品の良し悪しというよりは、「特徴」と言えるものなのですが・・・個人的には受け入れ難いです。
川村元気さんはプロデューサーとしての手腕のすばらしさは認めるものの、小説家としてはあまり好きになれない(『億男』もおもしろくなかった)というのが正直なところです。

好き嫌いの分かれる要素が多いかも……

さてさて、それらの作品の特徴(これは原作から)だけでけっこう好き嫌いが分かれるのですが……ごめんなさい、自分はそれ以外の要素においても、この映画が苦手でした。
理由を例によって箇条書きします。

(1)過去(回想)と現在がごっちゃに展開する構成。
中盤までは問題はないですが、終盤は「このシーンどっちなの?」と混乱してしまいます。
※「僕」の顔に貼られた絆創膏が、「現在」を示しているのではないかとコメントをいただきました。これから観る方はそこに注目してみるといいかも。

(2)感情が爆発するシーンが説得力不足
予告編で見られる「滝の前で絶叫するシーン」などが描写不足(原作からの省略)のため、感情移入しにくくなっています。

(3)展開の一部にリアリティがない
こうした日常の中にファンタジーがある作品だと、よけいに「現実」のリアリティが気になってしまうのだとわかりました。

(4)音楽がうるさい
音量のバランスが少々極端なうえ、音楽が鳴っていないシーンが少なめです。
せっかく作品に合った楽曲(主題歌含め)なのですから、これはかなりもったいなく思いました。

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(5)主人公が「そのほか大勢」のことを考えていない
「お前の命を1日延ばすけどその代わりに世界から映画を消すよ」と言われたら、「世界中のみんなに迷惑をかけたくないよ!それならもう俺死ぬよ!」とちょっとでも罪の意識を感じるのでは?
根本的に主人公の満足というか自己陶酔に終わっている物語は、どうにも好きになれなかったのです。
(ただし、この描写にも物語を反芻してみると、意味があるとも思えます)

映画ならではの工夫

よいところももちろんあります。
白みがかった画作りは作品の浮世離れした雰囲気に合っているし、豪華キャストによる演技も圧巻です。

主演の佐藤健はあれほどイケメンなのに、演技はしっかりイケていない平凡な青年になっていた
バクマン。』と同じく隠しきれないオーラがあるとはいえ、やはりいい俳優さんであると再確認しました。こんなところでもイケメンがヒエラルキーの頂点にいるなんて不公平だ!

映画ならではの工夫がされていたのもよかったです。
原作の悪魔はアロハシャツを着ていた不遜な性格だったけど、映画では『デスノート』の「L」と似た矢継ぎ早で話すキャラになっていたのも好き。よくも悪くも軽薄だったセリフのいくつかも変更されてますね。
「7日間」という要素も消滅し、エピソードを省略して、上映時間は103分とコンパクトになっているのも長所です(でも省略すぎなところも……)。

永井聡監督の前作『ジャッジ!』とは、まったく毛色の異なる作品になっているのもおもしろいですね。

実は映画ファンにこそオススメ?

そうそう、本作はラノベ(ライトノベル)っぽいタイトル、有名俳優起用、超宣伝しまくっているということで、映画ファンに訴求していないようなタイプに見えますが……、
じつは往年の名作映画がつぎつぎと出てきたり、ヒロインが映画館で働いていたりなど、じつは映画ファンにとってはユートピアのような作品になっています。
(そして主人公の命と引き換えに映画が消えるので、映画ファンにとってディストピアと化す!)

原作の第1章なんて、いきなり『死ぬまでにしたい10のこと』で始まってんじゃん(映画にはない)。

それはいいんだけど、『メトロポリス(アニメじゃないほう)』と『アンダーグラウンド』のネタバレがあるのはちょっと

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※この2作品を観ていない人はネタバレされるので要注意!

そういえば、『恋人たちの予感』の「本を買うとまず結末を読む」という言葉も引用されているけど、それは「ネタバレしてもOK」な価値観を押し付けるようでこれまた嫌だったなあ。
こんなネタバレも書いているブログを運営していてなんですが……こうした「予期しないところでのネタバレ」があるのはかなり残念でした。

そんなわけで、自分は「作品の特徴そのものが好きになれなかった(+α)ために低評価」という単純な帰結なのですが……その反面、そもそもの設定が気に入ったのであれば十分満足出来る映画になっていると思います。

何より、そのメッセージ性はとても尊いもの。
主人公が死の淵にいるという物語を観て、逆説的に自分はもっと生きたくなる、という内容はとても志が高いものです。

ちょっとセンチメンタルな気分になりたい方、「生きる意味」を考えたい方、役者のファンの方にはぜひおすすめします。
あと猫がめっちゃかわいいよ!(←これかなり重要)

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

野暮な不満点

終盤の時系列の前後は不自然すぎて納得できません。

「僕」はキャベツ(猫)が雨の中逃げ出したので探しに行く!→橋ですっ転ぶ(このパターンは駄作のデジャブを感じる)→なぜか病院の中に入る(?)→そこでは死にかけの母親がのたうち回っていて医者たちに押さえつけられていた!

どういうことなの?
いや、この前から母が死ぬ前の回想と、現在が並行して描かれてたので、意図としてはよくわかるんだけど、いきなり現実に過去が侵食してきてまるでホラーみたいになっていたよ!
単純に、猫探していたのになんで病院に行くんだよ!とツッコミたくもなるし!

さらにわけがわからないのは、(元)彼女が死んだ母親の手紙を送ってきたこと(しかもその後再開した僕は彼女に抱きつかれる)!
いやいや、この時点で電話が消えていて、彼女は僕のことを知らないはずじゃん!
これは「まだ電話が消えていなかった過去(回想)」と思うべきなのでしょうが、でも母の手紙を読んでいるのは「いま」だし……もう理解できません。

※以下の意見をいただきました。
彼女からの手紙の件、「電話が消える前に郵送した」とすれば辻褄が合うと思います。「人々の認識から電話の思い出が消えた」「しかし彼女が手紙を出した事実だけは残った」でいいのかな…。

また、アルゼンチンに行った理由は、映画だけではさっぱりわかりませんね。
現地で出会ったトムさんが感情移入できないまま亡くなってしまうので、彼女がイグアスの滝で「生きてやる」と叫んだことが、薄いものに思えてしまいます。

原作からは「時計」のエピソードも丸ごと削除されていましたね。
省略しすぎで、「小説で補完してね」というバランスになっているのは、ちょっとあんまりかな。

好きなシーン

(原作にもありましたが)「脳腫瘍を知らされて叫びながら病室を出ていく妄想」を描くのが大好きでした。超絶大仰な演技だったけど、妄想なら問題ないね!

「切れていく蛍光灯のように」大切なものが消えていくのも好きな演出でした。

ビデオ屋のDVDが目の前で本に変わっていくシーンも、映像ならではのおもしろさがありました。
映画がなくなったために、ツタヤと仲良くできなくなったことを示すシーンは切ない……。

映画ネタ

前述の『メトロポリス』『アンダーグラウンド』『恋人たちの予感』のほかに以下の映画ネタがありました。

・ツタヤは『燃えよドラゴン』の「考えるな、感じろ」の教えが映画(の感想)でも同じであると言う。

・チャップリンの名言「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇である

・ツタヤが僕に渡していたのは『太陽を盗んだ男』や『ライムライト

・アルゼンチンで『ブエノスアイレス』のロケ地に行く(ツタヤもこの映画を紹介していた)。

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・ツタヤの「何かいい物語があって、それを語る相手がいる限り、人生は捨てたもんじゃない」という言葉は『海の上のピアニスト』の引用

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海の上のピアニストのセリフはいいですよね。映画ファンにとって、好きな映画を紹介するのは楽しいですもの。

※以下の意見をいただきました。
宮﨑あおいが勤務してる映画館だけど、『ファイトクラブ』と『花とアリス』の2本立てってどんな基準で番組を組んでるのかすごくモヤモヤしました。
>>パンフレットによれば監督曰く「何れも自分の好きな作品だけど『もう一人の自分』という裏テーマがあり『ファイト・クラブ』のポスターから再会した元彼女が少し怒ってるところに移動したら面白いなと思ったのと、主人公の後ろに『花とアリス』のポスターがあることで二人の世界観の違いをさり気なく表現した」とのことです。

ツタヤが「無限に映画はある」「(死ぬ前に観る)最後の1本なんてない!」と言ってくれたことも大好き。
たくさんある映画を「これから」観られる幸せを教えてくれます。

メッセージ

本作のメッセージは「この世界がかけがえのないものでできている」ということ。

電話がなければ彼女と出会えなかったし、映画がなければツタヤと親友になれなかった・・・

しかもそれは、僕自身にも当てはまります。
彼の母は「死ぬまでにしたいことは、あなたのためにしたいこと」と遺書に残し、僕のいいところもたくさんあげてくれていたのですから。
父は口数が少ないようでしたが、そのじつ僕が生まれたときは「生まれてきてありがとう」と言ってくれました。
(父が僕と同じく旅館を一生懸命探していて、「血のつながり」を感じさせてくれることも好きです)

猫も同様です。
母は「猫は飼われているんじゃなくて、猫が人間の側にいてくれるの」とも言っており、それは「双方にとってそれぞれが大切」ということでしょう。

世界の秘密

この物語は、死を受け入れられない僕自身が生み出した幻想と考えるべきなのでしょう。
(だからでこそ大切なものが消えた世界は、僕の目の前以外の事象を映さない)
僕が悪魔に「ありがとう」と告げたことも、死ぬ間に、自分を含むかけがえのないものを想うことができたからなのですね。

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  1. ばりいさん より:

    こんばんは。
    Twitterでもフォローしております、ばりいさんと申します。
    今回の感想を読んで、とても共感しました。映画を見て感じていた『惜しさ』というか、感動する要素があるのに、うまく機能していない、編集できていない感じがありましたね。
    特に、宮崎あおいが滝で叫ぶシーンは、唐突さもあって、浮いている気がしました。

  2. めぐみ より:

    彼女からの手紙の件、「電話が消える前に郵送した」とすれば辻褄が合うと思います。「人々の認識から電話の思い出が消えた」「しかし彼女が手紙を出した事実だけは残った」でいいのかな…。
    どうでもいいけど映画の宣伝で宮崎あおいが出すぎて恋愛映画みたいに見えるけどメインは家族愛ですよ。ベイマックスかっ!

  3. ヒナタカ より:

    ばりいさん、めぐみさん、コメントありがとうございます。
    やはり滝で叫ぶシーンは唐突でしたねえ。
    > 彼女からの手紙の件、「電話が消える前に郵送した」とすれば辻褄が合うと思います。「人々の認識から電話の思い出が消えた」「しかし彼女が手紙を出した事実だけは残った」でいいのかな…。
    でも彼女が抱きつくシーンはなんなんだろう・・・。
    ありがとうございます。追記させてください。
    > どうでもいいけど映画の宣伝で宮崎あおいが出すぎて恋愛映画みたいに見えるけどメインは家族愛ですよ。ベイマックスかっ!
    まあ宣伝的にしかたがないところもありますよね。友情や男女愛もありました。

  4. machinakaの日記 より:

    こんばんは。ツイッターではフォローして頂いてありがとうございます。machinakaの日記と申します。
    どんな映画にも丁寧な文章で解説されていて、とても参考になります。
    私も鑑賞してまいりましたが、雨の中猫を探すシーンの下りは、みんな違和感あったんですねー、安心しました笑
    原作との相違点を指摘されていて大変勉強になったのですが、どうやらこの映画は、キャラの数は変えずに、ストーリーだけ大幅な省略をしているみたいですね。
    佐藤健と恋人・親友・家族との出会いと別れについて、3話分のストーリーを1本の映画に凝縮しようとしてますが、これが裏目に出たと思います。
    同じ佐藤健主演なら、「バクマン」の様に大幅なキャラの整理整頓をしておけば良かったと感じてしまいました。
    これからもブログ楽しみにしてます(^o^)/

  5. 匿名 より:

    時系列に関して混乱しないように、頬にバンドエイド?を貼らせていたのではないでしょうか。

  6. sakura より:

    脳に病気の人の、妄想・障害ぶりを見ているようで、とても最後まで見ているのが辛かったです。
    予告編をTVいっぱい、流してましたが、感動して泣いている女性が多かったですが、どこに感動したのか、まったく見当もつきません。
    いい加減に、粗製乱造を止めたほうがよいと思いますが。
    これより、「殿、金利でございます」の方がよっぽど良かったですよ。

  7. 匿名 より:

    自分も好みではないなー。というのが正直な所の作品です。
    設定の飲み込みにくさとか辻褄とかもありますが、そもそも台詞が「綺麗な文章書きましたよ感」とでもいうか、悪い意味での演劇臭さを終止感じていました。母親が息子を名前ではなく「あなた」と呼んだりするのってなんかなぁ…。上手く言えませんがとても居心地が悪かったです。
    あと映画ネタは楽しいと思えるのかもかしれませんが、自分は「ファイトクラブかぁ…」とか「お前映画が好きな割には映画の本少ないな」とか「あれだけ勧めてくれる人がいるのに、自分は何も言わないのって…お前多分映画好きじゃないだろ!」みたいな気持ちになります。
    この手のネタはデリケート過ぎるので正直しないでくれた方が有り難いと言うか(苦笑)
    あと撮影は阿藤正一さんなので、そこは素晴らしいんですけど、逆に「見栄えだけいい映画」みたいな印象も残ってしまいました。
    川村さんが原作書いてるあたり、ほとんどオリジナル企画の映画と言えると思うので、そういう意味では大変偉いと思うんですけど、なんだかなぁという感じでした。
    あと佐藤健は悪人キャラの方が合ってるなーと。

  8. 匿名 より:

    映画ネタでは、ツタヤとビデオ屋での最初のシーンで、「考えるな、感じるんだ」と燃えよドラゴンの名セリフが引用されていました。

  9. ヒナタカ より:

    みなさんコメントありがとうございます。
    絆創膏は悪魔との区別のためかと思ったけど、なるほど「現在」を示す材料かもしれませんね。
    『燃えよドラゴン』を忘れていたので追記します。

  10. u より:

    いつも楽しくブログを拝見しています。
    原作を読んでから映画を見ました。
    持論を押しつけがましく感じ、
    原作はあまり好きではありませんでしたが、映画は結構好きでした。
    ヒナタカさんも記述されていますが、
    「すべては彼の妄想」であり、
    手紙を出したのも、抱きついた彼女も現実で、電話がなくなり彼女との出会いはなかった、というのは、彼の「もし」の世界なのではないでしょうか。
    海辺での悪魔と対峙するシーンで「僕はずっと、自分と話していたのか」みたいなことを言ったので、原作の「なくなった世界を体験して初めて大切なものに気づく」ストーリーではなく、「自分と向き合うことで、自分の人生がかけがえのないものでできていたと知る」話なのかな、と思い、
    元彼女が抱きしめたことで、「あ、やっぱり悪魔の存在は妄想だったんだな」と確証を得た感じでした。
    原作は完全にファンタジーで描かれていましたが、映画はもう少し現実的にしたのではないかと思いました。

  11. 匿名 より:

    宮﨑あおいといえば、今回のロケ地である函館が舞台である『パコダテ人』に主演していますよね。しっぽのはえた宮崎あおいは可愛かったなぁ。
    あと宮﨑あおいが勤務してる映画館だけど、『ファイトクラブ』と『花とアリス』の2本立てってどんな基準で番組を組んでるのかすごくモヤモヤしました。

  12. いいこま より:

    粗製乱造品だろうが何だろうが他の方の意見が賛だろうが否だろうが自分の中ではアリでした。「自分も誰かにとってかけがえのない人間なんだろうなあ」ってエールを贈ってもらえた感じもしましたし。
    まあBGMの大きさやら何の前置きもなくいきなり過去の名作のネタバレやら終盤のキャベツ探しの際になんで母親の入院先の病院に赴くのかやら気になるところもありましたが。
    >「世界から何かが消える」ということは、主人公の内省を促すだけのものにとどまっており、「世界が変わる」というスケール感とは、また別の問題になっています。
    これは、もはや作品の良し悪しというよりは、「特徴」と言えるものなのですが・・・個人的には受け入れ難いです。
    この想像力の少なさは、どうしても気になってしまいます。
    >>自分は受容できたというか然程気にしてなかったのですが言われてみれば確かにそうですよね…。
    >中盤までは問題はないですが、終盤は「このシーンどっちなの?」と混乱してしまいます。
    >>他の方も仰ってましたが自分の場合絆創膏を貼ってる時が「現在」でそれ以外は回想or妄想or悪魔かな、と観てる間判断してました。
    因みにパンフレットによれば主人公と悪魔の区別法は指の長さとストールの巻き方だそうですが絆創膏については言及されてなかったので悪魔との区別の為に絆創膏を貼ってたわけではなさそうです。
    >予告編で見られる「滝の前で絶叫するシーン」などが描写不足(原作からの省略)のため、感情移入しにくくなっています。
    >また、アルゼンチンに行った理由は、映画だけではさっぱりわかりませんね。
    現地で出会ったトムさんが感情移入できないまま亡くなってしまうので、彼女がイグアスの滝で「生きてやる」と叫んだことが、薄いものに思えてしまいます。
    >>自分の場合原作未見ですが逆に「これってそういう意味なんだろうなあ」「人が一人死んでも世界は変わらず非情にも回り続ける。なら生き延びてやる」(意味合いは異なりますが松田優作さん死去を受けての桃井かおりさんの発言を思い出しました)と勝手に解釈してましたし観てたこともあってかこれも然程問題にならなかったです。
    ただ幾ら映画という媒体の性格上描くことが限定されてるとはいえ描写不足感があるので「自分はこう想像したけど実際はどうだったんだろ」と思うところはありますし何らかのやり方はあったでしょうが。
    >「お前の命を1日延ばすけどその代わりに世界から映画を消すよ」と言われたら、「世界中のみんなに迷惑をかけたくないよ!それならもう俺死ぬよ!」とちょっとでも罪の意識を感じるのでは?
    >>自分の場合「そりゃ他者のことを考えて行動した方がいいけど死ぬのが怖い人間が明日死ぬといわれたらんなもん他者の事なんていちいち考える余裕なんてないし潔く自分の命を投げ捨てられるほどの覚悟なんて持ち合わせてないだろうし自分も考えられる自信がない」って思ったので単なる自己満足とは感じなかったです。
    それに主人公や観客はともかくそれ以外の人物からすれば突如として消えるっていうか元から存在しておらず訊ねても「何それおいしいの?」みたいな返答が来るような感じで代わりに他のものがそこにある世界になってるように見えたので迷惑もへったくれもないだろう、と思いました。そもそも消すのは悪魔の裁定にもよりますし(まあそれならそれで主人公は止めるべきなのですが)。
    >映画がなくなったために、ツタヤと仲良くできなくなったことを示すシーンは切ない……。
    >>ですよねえ…。そして映画が存在してなくてもこの世は回り続けるという…。
    余談ながら映画に関するエピソードを観たとき「映画然り車然り仮にこの世になかったとしてもそのときはそのときで劇中のツタヤみたく別のモンにはまってるだろうから実害はないのかもなあ。」「もしかしたら映画への情熱ないのかもなあ俺」ってふと思いました。
    ただそうなるとヒナタカさんをはじめとしたいろいろな方に巡り合えなかったのかもしれないと思うと…やっぱり映画はなくならないでほしいものです(唐突な告白)。
    >ツタヤが「無限に映画はある」「(死ぬ前に観る)最後の1本なんてない!」と言ってくれたことも大好き。
    >>案外映画への情熱がないのかもと上述したばかりですがやはり自称映画ファンなのであのシーンのツタヤはGJだと思います。
    そういいつつも「自分だったら『魔女っ子姉妹のヨヨとネネ』『たまこラブストーリー』あたりかなあ」なんて思ってましたが。
    >父は口数が少ないようでしたが、そのじつ僕が生まれたときは「生まれてきてありがとう」と言ってくれました。(父が僕と同じく旅館を一生懸命探していて、「血のつながり」を感じさせてくれることも好きです)
    >>それに加えキャベツの馴れ初めの際も一枚噛んでたのが「寡黙だけどいい人だな」と思えて個人的に好きです。
    >この物語は、死を受け入れられない僕自身が生み出した幻想と考えるべきなのでしょう。(だからでこそ大切なものが消えた世界は、僕の目の前以外の事象を映さない)
    僕が悪魔に「ありがとう」と告げたことも、死ぬ間に、自分を含むかけがえのないものを想うことができたからなのですね。
    >>パンフレットの監督の発言によれば脚本の最後に「夢だったかもしれない」と書いてたそうですし主人公の顔の絆創膏もさり気なく消えてるとのことですがとりあえず自分としてもuさんが仰ってる様にアレは主人公の妄想だったのだと思います。それを考えると
    >さらにわけがわからないのは、(元)彼女が死んだ母親の手紙を送ってきたこと(しかもその後再開した僕は彼女に抱きつかれる)!
    いやいや、この時点で電話が消えていて、彼女は僕のことを知らないはずじゃん!
    これは「まだ電話が消えていなかった過去(回想)」と思うべきなのでしょうが、でも母の手紙を読んでいるのは「いま」だし……もう理解できません。
    >>電話や映画や時計が消えた世界は主人公の観た夢で実際はそんなものなかったからから元彼女は主人公に母親からの手紙を贈れたのかも、と自分は思いました。
    >どうでもいいけど映画の宣伝で宮崎あおいが出すぎて恋愛映画みたいに見えるけどメインは家族愛ですよ。ベイマックスかっ!
    >>自分も予告時点で「多分違うだろうけどそういう系統なのかもしれない」と思ってたのが実際に観て「そういう系統じゃなかったな」ってなりました。
    >母親が息子を名前ではなく「あなた」と呼んだりするのってなんかなぁ…。上手く言えませんがとても居心地が悪かったです。
    >>原作者曰く自由に誰かをイメージできるようにと名前を付けなかったとのことで「僕」としてるのも読者自身と重ねられるようにとのことらしいですが、言われてみるとなんか確かに違和感があるのでその意味ではネックになってしまってるかも知れません(意味合いは異なるでしょうが『ブラックジャック21』のアフレコで大塚周夫さんが「自分の息子を『息子』という親はいない」と仰ってたのを思い出しました)。
    >あと宮﨑あおいが勤務してる映画館だけど、『ファイトクラブ』と『花とアリス』の2本立てってどんな基準で番組を組んでるのかすごくモヤモヤしました。
    >>パンフレットによれば監督曰く「何れも自分の好きな作品だけど『もう一人の自分』という裏テーマがあり『ファイト・クラブ』のポスターから再会した元彼女が少し怒ってるところに移動したら面白いなと思ったのと、主人公の後ろに『花とアリス』のポスターがあることで二人の世界観の違いをさり気なく表現した」とのことです。

  13. ヒナタカ より:

    いいこまさん毎度ありがとうございます。
    2本立ての件も失念していました。こちら追記させていただきます。
    パンフはいい情報が多いですねえ。

  14. 佐藤健・宮﨑あおい出演、映画「世界から猫が消えたなら」 自分の大事にしているものが消える痛み

    佐藤健・宮﨑あおい出演、
    映画「世界から猫が消えたなら」
    を観ました。
    (2016/5/14公開)
    原作:川村元気
    脚本:岡田惠和
    監督:永井聡
    出演:佐藤健 宮﨑あおい
      濱田岳 奥田瑛二 原田美枝子 他
    あらすじ:脳腫瘍で余命わずかと宣告された30歳の郵便配達員の青年の前に、青年とそっくりな悪魔が姿を現わす。悪魔は青年に、大切なものと引き換えに…

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ヒナタカ

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