映画『ミュージアム』私刑の価値(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

映画『ミュージアム』私刑の価値(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

今日の映画感想はミュージアムです。

個人的お気に入り度:7/10

一言感想:堅実&ハイクオリティ&ラスト攻めたな!

あらすじ

猟奇殺人事件が矢継ぎ早に発生していた――。
沢村久志刑事(小栗旬)は、雨の日のみに殺人が行われること、犯人が特殊な私刑を行っていることを疑問視しながらも事件を追っていく。
やがて、沢村刑事は犯人「カエル男」と対峙することになるが……。

同名のコミックの実写映画化作品にして、『るろうに剣心』『秘密 THE TOP SECRET』の大友啓史監督の最新作です。

本作の魅力については、以下にも書きました↓
『ミュージアム』を観る前に知ってほしい7つの魅力!  | シネマズ by 松竹

要するに

  1. 『セブン』に通ずる猟奇殺人犯を追うエンタメスリラーとしての魅力が満載!
  2. 『るろうに剣心』の大友啓史監督ならではのキレキレの演出や映像の美しさがすんばらしい!
  3. 徹底した取材と妥協のない撮影により、荒唐無稽ながらもリアリティがある!
  4. 小栗旬と妻夫木聡の演技がマジでヤベえ!
  5. 『シン・ゴジラ』の尾頭ヒロミこと市川実日子も出てくるよ!
  6. 原作にない+αの設定もあるよ!
  7. 原作とはまったく違うラストもあるよ!

ということです。

いやいや、公式インスタグラムで見られる以下のビジュアルとか超かっけえでしょ!

物語はシンプルでわかりやすく、退屈するようなシーンは1つとしてありません。
エンタメ性を追求しまくっているので、極めて万人向けの1本と言えるでしょう。

なお、劇中に登場する死体の描写が激グロです。
G(全年齢)指定なのは直接的な殺人描写が避けられているからなのでしょうが、PG12指定でいいと思うんだけどな(R15+にするほどでもないけど)。

なお、原作を読んでいなくても、読んでいても楽しめる作品ですが、個人的には原作を読まずに先に映画を観ることをおすすめします。
そのほうが、映像ならではのエッグい描写が、より強烈になるはずですから。
もちろん、原作をもう読んじゃったよという人も、原作にない+αの要素を期待すれば存分に楽しめますよ。

また、警察が何としてでも人命を救うために、迅速な行動と厳格な倫理観を示していることが素晴らしかったですね。
いや、当たり前のことなんだけど、直前に『グッドモーニングショー』『踊る大捜査線 THE MOVIE 3』という警察がふざけたことをしまくる拷問映像(※映画とも呼びたくない)を観ていたせいで……。

そうそう、現在WOWOWで本作の前日譚となる『ミュージアム ‐序章‐』が放送されているんですね。
こちらの監督は、なんと『貞子VS伽倻子』の白石晃士。うわー!どんな変態的な内容になっているか気になるじゃないか!劇場上映もされるらしいし!

上映時間が132分とやや長めだったり、
警察が犯人に翻弄されすぎだったり、
オーバーアクトというか「絶叫」が多すぎたり、
やはりラストは賛否両論だろうなあ……
という難点もなくはないですが、日本でここまでのエンタメスリラーが作られたというのはうれしい限り。おすすめします。

以下は結末やドッキリシーンを含めてネタバレです。ちょっとだけ原作との違いも書いているのでご注意を。鑑賞後にご覧ください↓

デブニートの部屋にあったのは……

「母の痛みを知りましょうの刑」をされることになるデブのニートの部屋は萌え萌えなポスターで埋め尽くされていましたが、なぜか『みなみけ』があったのがすごく気になりました。

自分はぜんぜんわからないんですが、ほかのポスターも実在するアニメやゲームなのかな?よく会社が許可したなあ。

※『みなみけ』は原作と同じ講談社の作品なので許可が取れたのでは?とコメントをいただきました。
※ポスターの萌え絵の絵師はすべて同じ方だったのだそうです。
※デブニートの部屋にあるポスターはおそらくエロゲーのもので、遊んでいたゲームは『ダイイングライト』であるとコメントをいただきました。

野暮な不満点

原作でも思っていたのですが、「どうやってカエル男は短時間で精巧な頭部を作ったねーん!」というツッコミどころはそのまんまでしたね。
「ニセモノでした!」っていう展開そのものも賛否ありそうですが、それは「沢村自身が妻を撃ち殺してしまう」という「最悪な選択肢」を選ばせる罠ということで、個人的には大納得できました。

また、沢村がいままでの幸せな光景を見る→冷蔵庫の中の絶望的な光景を見る→ふっつーにカエル男の側に妻が写っているというという、「アレーーー!?」と思ってしまう演出も賛否ありそうですね。こちらも個人的には大好きです。

また、原作では沢村がカエル男の格好をした妻に気づけたのは、「いつもその背中を見ていたから」という理由があったのですが、映画ではそういう演出がなかったですね。
まあ本作は回想シーンがえらく多く、ここでも回想をすると「またかよ!」と思ってしまうので、これでいいのかもしれません。

あと、原作にないシーンで……凶悪な連続殺人犯のところに、「家族」であると紹介された医者の女がふっつーにやってきて、ふっつーになんらかの注射をして絶命させるっていうのは「そんなわけあるかーい!」と思いました。
100歩譲って面会可能だとしても、見張りくらいつけるだろ!

ブッキーだと気づかなったよ!

いや〜沢村妻の友達の佳代が「私、彼氏なんていません」と言うシーンは強烈でしたね〜。

だって、部屋にいた妻夫木聡がもじゃもじゃヘアーすぎたもん!あれがブッキーだとはとても気づかないもん!
カメラが自然にロングショットだった(顔がよく見えなかった)のも巧みですねえ。

「犯人を演じるのは妻夫木聡です」という発表が、うまい方向に働いていますね。
おかげで、あのふっつーに玄関先で挨拶するのが犯人だとはとても思えないもん。

原作にない要素

以下の要素は原作にはありませんでしたね。

  1. 沢村刑事の妻は流産で子どもを失ったことがあった(沢村はそのことを知らない)
  2. 沢村だけでなく、沢村の父親も(通り魔から子どもを守って)死ぬ前にタバコを吸っていた。

沢村が流産のことを知らなかったというのは、より彼が家庭にかまっていなかったという事実が重くなってくるので、いい追加要素ですね。

沢村が刑事を志したのは、死んだ父親のことを理解したかったから。
「タバコを吸っている」ということで、理解以上の血のつながりを感じさせるというのもうまいものです。

さらに、沢村がカーチェイス後に倒れ、カエル男に(文字通り)見下されるシーンも映画オリジナルですね。
いい感じにカエル男の憎たらしさが出ていて好きです。

トラウマソング

あ、そうそう、カエル男が「みんなのうた」のトラウマソングとして名高い『メトロポリタン美術館』を歌っていたのもナイスですね。ミュージアムなだけに。

これは原作にもあったのですが、映像化された作品で実際に歌われると、よりおぞましさが増しますね。

私刑

『セブン』では、キリスト教の「七つの大罪」をモチーフにした連続殺人が行われていました。
一方、『ミュージアム』では被害者が抱えている何かを一方的に「罪」とみなす「私刑(リンチ)」が執行されています。

カエル男の私刑の対象は、自分の犯罪のために間違って捕まった男を、裁判員制度で「有罪にした」人々でした(しかもその男は獄中で自殺する)。

その犯行は逆恨みにほどがありますが……
カエル男が「他人を勝手に有罪にしている」というのは、裁判員制度で有罪を選んだ人たちと同等とも言えます(カエル男はその矛盾に気づいていません)。

裏を返せば、裁判員制度で誰かを勝手な思い込みで有罪にして、自殺までさせてしまうというのは、カエル男がやっていることとそう変わらないというわけで……
最後にフリーライターの男が「どんな気分ですか、無実の人間を殺した気分というのは……」と聞いてくるのも、その「同じ穴のムジナ」ということを突きつけてきます。

この作品は栽培員制度を批判しているわけではないでしょうが、そうして人の罪を断定してしまう「私刑」を誰もがしてしまう可能性もあるのかも……。
勝手な意見で人を殺すことも、また「私刑」なのではないかと……。

負の連鎖

最後には、カエル男の光線過敏症が心因性のものであることが明かされます(なお、光過敏症が心因性ということは通常はないそうです)。
そして……運動会に出場している沢村の息子もまた、カエル男と同じように、太陽の下で首をひっかいていました。

犯罪に会うということは、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの後遺症を残すわけで……。
「負の連鎖を起こすかもしれない」というラストは、後味が最悪(褒め言葉)でした。

(C)巴亮介/講談社 (C)2016映画「ミュージアム」製作委員会

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  1. 通りすがりのいがぐり より:

    いやぁすごい作品でしたね。ラストの方感が本当に凄すぎて怖くなって震えて嗚咽を漏らしましたし、震えが止まりませんでしたよ。原作をあらかじめ読んでおいたので、かなりいい意味で展開を裏切られましたよ。
    デブニートの部屋にあるポスターのあれは多分エロゲです。ちなみにニートがプレイしてたのはダイイングライトというゲームです。
    原作の終わり方は、現実か妄想かという2つの考えがありましたが今回は現実で終わるのかと思ってたらラストの10秒、あれが凄かったです。いやぁ、邦画の傑作揃いで嬉しいです。
    (らんまるやハルチカを遠目に見て。)

    • hinataka hinataka より:

      コメントあざっす!追記させてください。
      あのラストは肯定派か否定派でわかれそうだなあ。

  2. 宮田 より:

    ①どっかにも、書いたのですが、同僚刑事を落とされた時、カエル男を捕まえていれば終わった話。

    ②最後の病院のシーン、警官の立合いもなく、加害者の部屋に「身内と名乗る女(双子の片割れ)を入れるなんて、ありえない。

    ③群衆の中で、カエル男が逃げおおせるなんて!

    こういう話は、コミックの世界では成立するかもしれないが、映画にしたらしらけるばかりだということを、脚本家は想像しないのかな?

  3. 毒親育ち より:

    >なお、劇中に登場する死体の描写が激グロです。
    これについて映倫に本気で怒っています。劇場に小学生いたぞおい!?
    >直接的な殺人描写が避けられているからなのでしょうが、
    「行為」でなく「結果」なら良いんかい!?これが良くて小栗旬さんが本当に演じたかったHKがPG12とか訳解らんぞ!!
    >オーバーアクトというか「絶叫」が多すぎたり、
    ラストは子どもにはトラウマ級だったと思います。大人が取り乱す様子って、子どもは凄い不安になるんですよ。
    将太君役の五十嵐陽向君、すげえよ。おつかれさまでした。

    >デブニートの部屋にあったのは……
    >なぜか『みなみけ』があった
    たぶん原作が同じ講談社から発行されているからではないでしょうか。
    >ほかのポスターも実在するアニメやゲームなのかな?よく会社が許可したなあ。
    全て同じ絵師さんの作品なので違和感ありましたが、だからこそ許可は得ているように思えます。おそらく色んな所に打診して受けてくれたのがあの絵師さんの作品だけだったのでは無いかと。
    余談ですが、君塚良一あたりなら「秋葉原の中古屋で適当なの買ってこい」「使用許可?キモオタどもが天下のフジテレビ様に使って貰えるだけありがたく思えっての!」でしょうね。

    >野暮な不満点
    余談ですが『封神演義』の伯邑孝を思い出した人はいるでしょうか。

    >冷蔵庫の中の絶望的な光景を見る→
    >ふっつーにカエル男の側に妻が写っているというという、「アレーーー!?」と思ってしまう演出も賛否ありそうですね。
    良かったー!と思わせて、更に最悪なエンディングを用意してやがりましたね。

    >ブッキーだと気づかなったよ!
    声色も変えてましたね。今年は本当にイケメン俳優の怪演が豊作ってか、どうなってんだ?役者さん達の界隈で怪演がブームなの!?

    >私刑
    今年のベスト悪役候補に入りました。
    『セブン』もそうですが、大体が「大きなお世話」「そりゃ親戚や友人知人にご近所にいたら苦言説教の一つもブチたくなるけどさ・・・」「テメーになんか迷惑かけたか?」な事ばかり、所謂「道徳罪」なんですよね。
    しかもマジ「殺人鬼に説教される」じゃねーか!?でオマエが言うなの連続でゲンナリしました。
    特に「親の痛みを知りましょうの刑」とか、オメーは親殺して遺産せしめて悠々自適じゃねーか。
    あの引き籠り青年は確かにクズですが、彼のお母さんは息子が失踪したら即日捜索願を出しているくらいに我が子を溺愛していたんですよ(だからこそ彼はあんな人間になってしまったとも言えますが)彼女にとって息子を奪われる事こそ「痛み」だったはずです。
    ただ「お仕事見学の刑」はちょっと解ってしまったり、『96時間』とかもそうですが、もう公務員は一生独身を志望条件にしろよ・・・てか、もう民間ですら「年収二百万円?それがどうした根性が足りん!産めよ増やせよ」と愛国心を叫びながら財産を海の向こうの隠し銀行に移してるような貴族の飼い犬坊っちゃんが言ってる有様ですし・・・と。優秀な警察官が父である事を誇れるというか、父が定職に就き、毎月定期収入得ていて、誕生日でもないのにファミコンのような高価な玩具が買ってもらえて、少年ジャンプを毎週買える程のお小遣いを貰え、本を廃品回収のご褒美でなく新品で買える幼少期を過ごしたかった人が言ってみます。

    >自分の犯罪のために間違って捕まった男を、裁判員制度で「有罪にした」人々でした
    自己顕示欲の塊のクセに罪悪感でも感じていたのかと思ったら「盗作された」という逆怨みとか・・・。

    ・・・奴が被害者遺族に「怨み屋」や「復讐屋」に依頼される二次創作を描いて欲しくなりました。

    >裏を返せば、裁判員制度で誰かを勝手な思い込みで有罪にして、
    >自殺までさせてしまうというのは、カエル男がやっていることとそう変わらないというわけで……
    ヒナタカさんは裁判員や陪審制度に否定的ですか?
    日本では「人の人生よりもオレの面子!」な自称エリートが「容疑者はクイックシルバーだったんだよ!」「一瞬抵抗を止めたから同意でした」なんて仰天判決が横行する司法への怒りに「じゃあ。オマエら庶民さまの怒りで裁かせてやるよ!」と始まったようなもんですしね。

    とりあえず精神病患者だから凶悪犯罪を犯すはず!は偏見で、容疑者が精神病を患っていて証拠が状況証拠と自白しかない場合は冤罪濃厚か。
    ・・・て、見せてくれる証拠はガバガバなんだろうなあ。「被害者がそう言っている!」で逮捕起訴され、くだものナイフをサバイバルナイフ、ビニールヒモを革手錠と書いて「被害者の供述通りに容疑者宅から押収した証拠品です」と書いちゃいような有様ですし。

    トドメに変態殺人鬼の決まり文句「誰もボクを解ってくれない!」が出た時には・・・解るかボケ!変態が許されるのは世間様に迷惑かけず、誰にも物理的損害を与えない所までじゃ!
    あと「獲物」が反撃しないと思ってるなよ!?
    と後ろの棚にヘンタイ漫画やHENTAI映画がイッパイなオタクが言ってみます。

    >最後にフリーライターの男が「どんな気分ですか、無実の人間を殺した気分というのは……」
    あれ?なんで『SCOOP!』始まってんの?と面食らいました。
    実際にあんな聞き方するのかなあ・・・あれじゃ絶対取材受けてくれないだろ。

    >負の連鎖
    将太君は悪意のトラウマを克服するために、夜な夜な百舌の仮装をして変態殺人鬼を狩る自警団員に・・・てソレもダメですか!?

    • hinataka hinataka より:

      毒親育ちさん、いつもコメントありがとうございます!
      コウノトリ大作戦の不満点にも超納得です!

      >ヒナタカさんは裁判員や陪審制度に否定的ですか?
      あ、すみません、別に自分はその制度に否定的ではないですし、この作品も制度そのものを批判しているわけではないと思います。
      ただ、そうして人の罪を断定する「私刑」を誰もがしてしまう可能性を示しているのかな、と思ったので・・・。
      ちょっとっ追記しておきますね。

      >実際にあんな聞き方するのかなあ・・・あれじゃ絶対取材受けてくれないだろ。
      それはすごく思います。ちょっとずつ違和感のあることが多いのは気になりますね。

      • hinataka hinataka より:

        あ、そういや自分も『封神演義』のハンバーグを思い出しました・・・幼き日のトラウマだよ、あれ。

  4. 毒親育ち より:

    こちらこそ申し訳ありません。誠実に答えてくださりありがとうございます!

    まぁ・・・仰天判決は不起訴事例は後を絶たないですが、それ以上に納得の行く判決も出ていて検察官や裁判官の人達もギリギリの所で心と内臓を痛めながら判決を下しているのでしょうけど。
    最近では自民党の三連不祥事不起訴とかなあ・・・。

    かく言う自分も裁判員制度が始まった時に「オレに任せろ!」とか言ってた時期がありました。
    ・・・本作を観て恐くなりました。
    そう言えば。ルーシー・ブラックマンさん事件でもルーシーさんのお父さんが被告に死刑を望まない理由として「もしも彼が犯人で無かったら。今度は私と娘が殺人者だ」と言っていたのを思い出しました。

    >それはすごく思います。ちょっとずつ違和感のあることが多いのは気になりますね。
    あの記者のやってる事も私刑ですよね。凄く社会正義の代弁者だか、報道という糾弾者だかの自分に酔ってる感が気持悪かったです。
    (もともとあの記者をそう見せる演出だったとしたら見事ですけど)

  5. ケンザキ より:

    遅ればせながらミュージアム鑑賞してきました。

    自分はセブンも見た事ないほどエンタメスリラーには疎いのですがミュージアムは普通に楽しめました。
    まあヒナタカさんやコメント欄でも他の方が言ってる通り突っ込みどころが結構ありましたけどw(特に沢村が後輩を殺された所とか「おい追いかけねえのかよ!」って心の中で突っ込んじゃいました)

    言いたい事はほぼヒナタカさんやコメント欄の方々が言ってるのでラストのあの描写について私見を一つ。

    ヒナタカさんは「負の連鎖を起こすかも知れない」と書いていましたが自分はそうは思いませんでした。
    カエル男の姉が過敏光線症(あってますかね?)を治すには心の中の悪意と立ち向かうかあるいは……と言っています。

    私はあるいは…の後に続く言葉は「悪意に負けないほどの愛を注がれ、闇に負けない光を心に持ち続ける」こんな感じの言葉だったのではないかと思います

    カエル男があの様な殺人鬼になったのは幼少時のトラウマも大いに関係しているのでしょうが、そのトラウマを癒してくれる様な人間がいなかった事も原因なのではないでしょうか?

    彼はたった一人で両親が殺された大きな屋敷に住んでいました(屋敷も寂れ果て、訪れる人もいなかった事を表しています)

    もし、彼を支え、彼の拠り所になる様な人がいれば彼はあのように歪む事はなかったのではないでしょうか

    一方、ショウタ君はカエル男による悪意にさらされました。
    フリーライターの様につきまとう人間もこれから出てくるでしょうし、もしかしたら虐められるかもしれません

    ですが、ショウタ君を命に代えても守ろうとする母が、同じ様に命をかけ、家族と向き合えるようになった父がいます
    例えショウタ君が心の中の悪意に苛まれてもこの両親がいる限りカエル男のようにはならないと思うのです

    例えカエル男と同じ闇を抱えてもショウタ君はカエル男のようにならない。 沢村がそうはさせない
    ラストは、沢村がカエル男に明確に『勝利』したシーンだと思いました

    • hinataka hinataka より:

      ケンザキさんと宮田さんも、コメントありがとうございます。いまさらの返信になってすみません……
      カエル男を逃しすぎとかは気になるツッコミどころですよねえ。

      宮田さんの負の連鎖ではない!という解釈には大納得しました。ポジティブな見方もできますね。

  6. いいこま より:

    『聖の青春』に続いて『ミュージアム』も漸く観られてよかったです(余談ですが『秘密』さえ観られてたら大友啓史監督の映画作品はフルコンポできてたんだなあ…)。
    >『セブン』に通ずる猟奇殺人犯を追うエンタメスリラーとしての魅力が満載!
    >>『セブン』は未見なので何とも言いかねますが(観ようと思ったのですが余裕がありませんでした)、「遺体を芸術作品風にする猟奇的殺人者が登場する」「主要キャラの目の前で部下or友人が殺される」「猟奇的殺人犯と捜査官が相手を殺さんばかりに対峙する」という点で『PSYCHO-PASS』1期を思い出しました。あとカエル男は家柄の点で『脳男』を、風貌の点で『MOZU』を個人的に想起しました。まあ、どちらも原作の時点からでしょうからいうだけ野暮でしょうが。
    >小栗旬と妻夫木聡の演技がマジでヤベえ!
    >>冗談抜きでこれは両氏の代表作に数えてもいいんじゃないかと感じました。
    >『シン・ゴジラ』の尾頭ヒロミこと市川実日子も出てくるよ!
    >>観てる間気づかずパンフを読んで漸く気付いた感じになったのが我ながら惜しまれます…。(´・ω・`)
    >いやいや、公式インスタグラムで見られる以下のビジュアルとか超かっけえでしょ!
    >>おお…こんなビジュアルがあったとは。こういうの割と個人的に好きです。
    >なお、劇中に登場する死体の描写が激グロです。
    G(全年齢)指定なのは直接的な殺人描写が避けられているからなのでしょうが、PG12指定でいいと思うんだけどな(R15+にするほどでもないけど)。
    >>その意味でも人に勧め難いです(止める気もないですが)し二度ほど「おえっ」ってなりました(『アイアムアヒーロー』の時は一度で済んでたのですが…)。
    とりあえず、G指定なのは個人的に「うーん…『SCOOP!』でも感じたことだけど作品の性格的にまずくないか」って感じました。小学生にこれはあかんでしょう(ましてや26歳の自分がむせるようなえげつないものを)。
    >デブニートの部屋にあったのは……
    >>てっきり全体的にオリジナルに作られたものと思い込んでいましたがまさか『みなみけ』のポスターがあったとは。まあ自分も疎いので何とも言いかねますが。
    >原作でも思っていたのですが、「どうやってカエル男は短時間で精巧な頭部を作ったねーん!」というツッコミどころはそのまんまでしたね。
    「ニセモノでした!」っていう展開そのものも賛否ありそうですが、それは「沢村自身が妻を撃ち殺してしまう」という「最悪な選択肢」を選ばせる罠ということで、個人的には大納得できました。
    >>原作未読で観賞してしまいましたが…原作でもそうだったんですね。
    自分も妻子が死んだと勘違いした後で自らの手でホントは生きていた妻を殺してしまう結末に誘導させるためだろうということで「実はあの頭部が偽物だった」という展開はアリだと思っていますが、ああいうのって数日ちょっとで作れそうなものでもなさそうですしねえ。
    まあ、発端となった裁判が3年前なので前以って用意するだけの余裕はその意味ではあったのかもしれませんが。
    あと「妻子の生首が冷凍庫に置いてある…と思ったら実は生きていてカエル男のそばにいた」は自分もアリだと思ってます。だからこそ「沢村気づいてー」というはらはら感があったので。
    >また、原作では沢村がカエル男の格好をした妻に気づけたのは、「いつもその背中を見ていたから」という理由があったのですが、映画ではそういう演出がなかったですね。
    >>泣きそうな声が聞こえたことで気づけたって感じになってた記憶がありますが、だとしてもあの沢村の様子だと逆に間髪置かず撃ち殺してしまいそうな感じがしてしまうのでその意味で違和感は個人的にあったりします(まあ、撃ち殺さずに済んでよかったですが)。
    >あと、原作にないシーンで……凶悪な連続殺人犯のところに、「家族」であると紹介された医者の女がふっつーにやってきて、ふっつーに延命装置のコードを抜いてしまえるっていうのは「そんなわけあるかーい!」と思いました。
    100歩譲って面会可能だとしても、見張りくらいつけるだろ!
    >>あれは確かコードを抜いたのではなく注射で劇薬か空気を注入したように見えましたがそれはともかくとして、観てる間は気づかなかったですが見終わってからふと「あれ、そういえば見張りつけてなかったような? だとしたらおかしくないか?」と自分も思いました。
    >ブッキーだと気づかなったよ!
    >>いやーうまかったですよねえ。もし配役を伝えてなかったら流石の自分でも「こいつがカエル男なんじゃ」と勘繰れた可能性はありましたが、顔は見えないし髪型と声が自分の知ってる妻夫木さんのそれと違ってたこともあって(まあ、声に関しては歯磨き中だからでしょうが)見事に気づかなかったので。
    >トラウマソング
    >>自分は曲の存在自体知らなかったので観てる間「これ何の曲なんだろう」ってなってました…。
    >沢村が刑事を志したのは、死んだ父親のことを理解したかったから。
    「タバコを吸っている」ということで、理解以上の血のつながりを感じさせるというのもうまいものです。
    >>「なんか唐突じゃないか?」と感じるところもありましたが自分も家庭を蔑ろにしてしまったけど職を全うした父親を理解しようと同じ職に就く…というくだりは結構好きです。
    しかし自分も父親同様家庭をなおざりにしてしまうのは何とも皮肉だなと感じます…。あと先ほど『PSYCHO-PASS』っぽいと言いましたがあの作品でも血のつながり云々のエピソードがそういえばあったのを思い出しました。
    >私刑
    >>なるほど、そういう見方もあったとは…。カエル男の犯行動機が身勝手だと感じてましたがそういったことはまったく思いつかなかったです。
    >この作品は裁判員制度を批判しているわけではないでしょうが、そうして人の罪を断定してしまう「私刑」を誰もがしてしまう可能性もあるのかも……。
    >>若干意味合いは異なるもののふと『相棒』シーズン6における裁判員制度反対の裁判官が死刑判決の重み云々について語っていたエピソードを思い出しましたが、とにかく裁判員に選ばれる可能性がある以上自分も他人事じゃないだけに制度に対して否定的ではないですし大方毒親育ちさんの仰る様な経緯で始まったんだろうと思ってる(違ってたらすみません)ものの真摯にそういったことは考えないといけないなと感じます。
    >負の連鎖
    >>これがまた怖かったです。ただ霧島が拠り所がなくて心を歪めていったのに対して息子の方は父親である沢村が家庭を蔑ろにすることなく拠り所となってくれそうなので案外希望は持てるのかもしれないと感じるところもあります。
    >最後にフリーライターの男が「どんな気分ですか、無実の人間を殺した気分というのは……」
    >>「だとしても心無いし答えるわけないことぐらいちと頭使えばわかることだろうに…」って感じです。
    >全て同じ絵師さんの作品なので違和感ありましたが、だからこそ許可は得ているように思えます。おそらく色んな所に打診して受けてくれたのがあの絵師さんの作品だけだったのでは無いかと。
    >>あれ全部同じ絵師の方の作品だったのは気づいてなかったです…。パンフ等にそうした詳細が書かれてないので実際は不明ですがそういうことなんでしょうが、とりあえずそのことをきいて「特定の絵師の方の作品を贔屓にしてるとかだったりして」とふと都合よく考えたりもしてました(でもそれだと『みなみけ』があるのがおかしくなるなあ…)。

    ちなみに西野が落とされ殺されるくだりでは目の前で部下が殺されたショックでカエル男を追う心理状態にならなかったと思ってましたが、優秀な刑事ということを考えると確かにすぐさま追ってた方がより早期の解決が見込めたでしょうねえ…。なんにせよ西野は気の毒です。
    あと犯人の動機は身勝手ですが個人的に案外言えてると思えたのが怖いです。ただ幾ら倫理的に考え物とはいえ毒親育ちさんも仰ってるようにおまいうではありますが。「母の痛みを知りましょうの刑」に関しても「不肖の息子でも殺されれば親は悲しむからそんな刑望むわけねえだろ」って観てる間感じてましたし、「均等の愛の刑」も「父親の無残の姿を見た娘の心に傷負わせる気か」「不倫するような夫でも生きて帰ってきてほしいだろうし不倫の処遇は当人らで負わせればいい話でしょう」って感じだったので。

    いろいろ書いてみましたがまとめ切れてなければすみません。

    • hinataka hinataka より:

      いいこまさん、いつも詳細にありがとうございまーす!
      >100歩譲って面会可能だとしても、見張りくらいつけるだろ!
      >>あれは確かコードを抜いたのではなく注射で劇薬か空気を注入したように見えましたがそれはともかくとして、観てる間は気づかなかったですが見終わってからふと「あれ、そういえば見張りつけてなかったような? だとしたらおかしくないか?」と自分も思いました。
      記憶違いです!すみません、修正します。

      >ちなみに西野が落とされ殺されるくだりでは目の前で部下が殺されたショックでカエル男を追う心理状態にならなかったと思ってましたが、優秀な刑事ということを考えると確かにすぐさま追ってた方がより早期の解決が見込めたでしょうねえ…。なんにせよ西野は気の毒です。
      自分もここはそうだと飲み込めました。「カエル男を追えよ!」とツッコミたくなる人の気持ちもわかります。

      >おまいう
      本当に犯人に対してはこの言葉がふさわしいですよね。

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ヒナタカ

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