映画『メイズ・ランナー2:砂漠の迷宮』ツッコミどころ満載鬼ごっこ(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

映画『メイズ・ランナー2:砂漠の迷宮』ツッコミどころ満載鬼ごっこ(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

今日の映画感想はメイズ・ランナー2:砂漠の迷宮(原題:Maze Runner: The Scorch Trials)です。

個人的お気に入り度:3/10

一言感想:既視感とワンパターン化がツラい

あらすじ

巨大迷路を攻略し、出口を見つけたトーマスたちは、自分たちを操っていた“WCKD(ウィケッド)”という組織の存在を知る。

身柄を施設に保護されたトーマスは、その場所でWCKDによる人体実験が行われていたいたことを知る。

命の危険を察したトーマスは、テレサ、ニュート、ミンホ、新たに加わったエリスとウィンストンらとともに、施設から脱走する。

しかし建物の外には、崩壊した砂漠のような光景がどこまでも広がっていて・・・

ベストセラーの小説化の第2弾、『メイズランナー』の続編です。

前作のレビュー↓

<彼らのいた時間 映画『メイズ・ランナー』ネタバレなし感想+ネタバレレビュー カゲヒナタのレビュー>

前作がなかなかに楽しめたので期待していたのですが・・・その出来栄えはいいものとは思えませんでした。

楽しめなかった点

(1)謎が解明されてしまっている。

前作は「誰がこの巨大迷路を作っているのか」「どうやって脱出するのか」という「謎」を作って観客をグイグイひっぱっていたのですが、本作にはそうした謎がほとんどありません。

WCKD(組織)の目的はほぼネタばらしされています(まだあるのかもしれませんが)し、これから攻略していく場所には「何があるのかわからない」ということしかありません。

これではワクワクできないではないですか。

(2)展開がワンパターン化している

前作はあの手この手のトラップがおもしろかったのですが、今回は何か事件が起きる→逃げるという展開を繰り返しています

(逃げる理由はそれぞれ違うとはいえ)ほぼ同じ展開が2〜3回はあったため、かなり退屈してしまいました。

(3)主人公に感情移入できない

本作の主人公は、前作以上に後先考えない直情野郎です。

前作ではそのことが「革新派の主人公」として映り、保守的な少年グループとの対立する様子がおもしろかったのですが・・・本作ではさすがにやりすぎで、どうにも応援しづらいものがありました。

(4)世界観にツッコミどころがある。

砂漠を移動するとき、食料を気にするシーンが皆無なのは気になりました(水を飲むシーンは最低限あってよかったけど)。

外の世界は「灼熱の砂漠」という設定だったはずのに、そのような灼熱感もほとんどありません。ただの広い砂場です。

さらには終盤の展開もどうしても納得いかないのだけど・・・それはさすがにネタバレなので↓に書きます。

(5)既視感満載

前作は『CUBE』『蝿の王』『進撃の巨人』の既視感(デジャヴ)がありましした。

本作は『アイ・アム・レジェンド』(←だいたいの雰囲気)『マッドマックス2』(←だいたいの雰囲気)『ロストワールド』(←中盤のアクション)っぽさを感じまくりでした。

<それっぽかった。

既視感のある展開がむしろ楽しいというパターンもあります(来週公開の『PAN ネバーランド、夢のはじまり』など)が、本作では単にアイデア不足に思えてしました。

良かったところ

いいところもいっぱいあります。

荒廃した街のビジュアル、絶対に不利な道に身を投じる少年たちのドラマにはグッと来ましたし、とにかくアクションを詰め込んで楽しませようとする気概も十分に感じられます。

好きだったのは、ちょっとだけ不道徳な描写もあったこと。

前作では「あんな空間に若者を閉じ込めたら性の乱れが起きるだろ!」という重大なツッコミどころがありましたが、本作では少〜しだけ性的なことに言及していたりします。

G(海外ではPG-13)指定ギリギリの残酷描写もあり、妥協のなさは存分に感じられました。

だけど・・・

だけど・・・それだけでは娯楽映画としては不十分なのです。

ある程度は、「謎」と、「納得ができる世界観」がなければ、出来事すべてが絵空事に思えて、どうにも物語に入り込めません。

『マインクラフト』とコラボした宣伝は好きだし、こうしたジュヴナイルものは大好物の部類なので応援したいのですけどね。

でもはじめしゃちょーやヒカキンを使った宣伝はこれっきりにしようぜ。

あ、ちなみに邦題には「迷路」を意味する単語がふたつ並んでいますが、映画本編はこれっぽっちも迷路っぽさはありません

原題は「The Scorch Trials(焦土の試練)」であり、迷路から離れて悪(?)の組織と戦う話になっているんだから、これはしょうがないですね。

強いて言えば、序盤でダクトをくぐっていくのは迷路っぽいです(本当に強いて言えばレベル)。

前作の続きを是が非でも観たい!という方には、過度に期待しなければ十分オススメします。

エンドロール後のおまけはありませんので、途中で帰っても大丈夫ですよ。

以下、結末も含めてネタバレです ていうかツッコミを入れまくっているだけです。↓



ニュートくん正論

メイズ・ランナー2:砂漠の迷宮

人体実験が行われていることを知ったトーマスは、「すぐこの場を逃げよう!」と言います(この人体実験の被験体は、毎日の呼び出しにより決められているから急がなくてもいいのでは?)

まあ実際はジャクソンがすぐに来たので、逃げ出して正解だったのだろうけど・・・

このトーマスの後先考えなさは、のちにチームでいちばんの常識派のニュートくんに「プランなしに逃げてきたのか?無責任だ!」と思い切りツッコミをもらうことになります。

だいたい人体実験するのに、縦に人間を吊るす意味がわからない

おそらく、これは人が横に寝ているだけだと「ひどい実験をしているとは思えない」という制作上(画)の都合のためですよね。

さらに言えば、WCKDは一応蔓延したウイルスのために研究をしているのであって、人体実験っぽくせずにふつうに採血して協力をあおげばよいのではという気もしてくる。

それじゃあ話が進まないのですが・・・どうにも主人公がWCKDと対立する理由が弱く感じます。

ニュートくんは「ここ(施設)にいればベッドも食事もある。いままで手に入らなかったものだ!」と主張していましたが、彼のほうが正しいと思ってしまうなあ。

あと慌てて逃げたわりにはみんな装備が整っていたよね。食料もないのによく何日も歩けたよね(棒読み)。

鬼ごっこ3回戦

いやあびっくりしましたね。まさかゾンビ映画になるなんて!(原作小説では「脳の機能を失って肉食化した人間」という設定らしいです)。

ゾンビの群れから逃げ始めるシーンで劇場からは失笑が漏れていたよ。

しかもゾンビから逃れるまでに、主人公たちは何の知恵も使っていません。ただ足が速かったり、むりやり仲間をゾンビからひっぺがしただけです。

その後はだだっぴろい砂漠で寝てても襲われなかったり、警戒するシーンがとくにないのも解せない。

ゾンビたちは夜行性なのかと思ったら、その後は太陽がさんさんと輝く中でビル登りながら追いかけっこを始めちゃうし・・・。

こうしたゾンビとのアクションは、「ルール」が明確でなければちっともおもしろくありませんよ。

(ただ、途中で自決を決めるウィンストンの描写はよかったです)

さらには、ネタが尽きたのかピンポイントで落ちてくる雷から逃げたり、特殊部隊から逃げたりしていました。

登場人物を追いかける雷とはなかなか斬新ですね〜(激おこ☆)そんな自然現象あってたまるか。

そういやミンホはこの雷に撃たれていましたけど、その後はピンピンしていましたね。雷のダメージゼロかよ。

さらにミンホは終盤で特殊部隊の雷爆弾を食らってもすぐに意識を取り戻していて、最後に連れ去られたときもスタンガンを食らっていましたね。ミンホは雷タイプのポケモンかなんかでしょうか(こうかはいまひとつのようだ)。

本作の主人公チームはずっと逃げてばかり。トーマス自身も最後に「逃げてばかりなのはもうイヤだ」と言うありさまでした。まったくだよ。

考えなしに爆発

主人公たちはWCKDに反旗を翻すレジスタンスが集まる基地に行くのですが、そこのボスはWCKDの襲撃を受けると陽気な音楽をかけ、その曲が終了すると基地が盛大に爆発する仕掛けを施しました。せっかくの基地をそんな軽いノリで爆破させていいのかよ!絶対仲間が死んでいるよね?それ?

ていうかWCKDからの「トーマスたちを引き渡さないと仲間を殺すぞ」という警告もガン無視じゃん。

このボスは一応仲間として行動を始めるのですが、こんなヤツ仲間にしたくねえよ

おかげさまで、最後にトーマスが言う「仲間を置き去りに出来ない」というセリフもひどく陳腐なものに思えます(チームに仲間を大事にしなさすぎのヤツがいるから)。これはよくありません。

そういやブレンダも躊躇なく仲間を背中から撃つような女の子でしたね。

しかもブレンダは謎の「通行所」代わりのお酒(?)を飲んでトーマスにキスをするような痴女でもありました。もうやだこんなチーム。

殺さないけど爆撃

最後にトーマスたちは「ライトアーム」という組織のところに行って、そこでテレサの裏切りにより爆撃を受けるのですが・・・トーマスたちは貴重な被験体のはずなのになんで爆撃するんでしょうか?

生け捕りが必要だから、特殊部隊はスタンガンのような銃を使っていたんだよね?爆撃したら殺しちゃうかもしれないじゃんさ。

テレサは、WCKDが重要な存在であること、その行動が正しいことを訴えていましたが、お前の言うことをひとつも信じられねえ

ひょっとすると、これらのツッコミどころはテレサの裏切りを嫌悪感たっぷりなものにする高等テクニックだったのかもしれません(んなわけない)。

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メイズランナー2 砂漠の迷宮 (Maze Runner: The Scorch Trials) 感想 まさかのゾンビ映画 – きままに生きる 〜映画と旅行と、時々イヤホン〜

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  1. UC より:

    はじめまして!
    ブログのリンクを載せていただきました、管理人のUCです。
    いつも読んでいる憧れのブログさんに載せていただけるなんて光栄です…ありがとうございます。
    この「メイズ・ランナー2」は酷い出来でしたね。
    主人公のトーマスは「お前はドラクエの主人公かよ」ってくらいに自分の意思がないですし、
    第一フレアウィルスにかかるとどうなっちゃうのかとかの詳しい言及とかも一切ないですもんね。
    あと私もあのピンポイントサンダーには一人で爆笑してました。雷に意図的に追いかけられるとは、やっぱり選ばれし子どもたちは一味違いますね。
    一応原作は全て読んだんですけど、最終作はもっと大きな玉突き事故映画になりそうな予感がします。楽しみに待ちましょう…

  2. akira より:

    まぁ、進撃の巨人よりは面白そうですね(白目)てかこのスタッフとキャストで進撃の巨人やって欲しいな。

  3. ヒナタカ より:

    > あと私もあのピンポイントサンダーには一人で爆笑してました。雷に意図的に追いかけられるとは、やっぱり選ばれし子どもたちは一味違いますね。
    そのあとのギリギリすぎる長さの鎖でゾンビがつながれていたのも笑いました。
    あと、個人的には本作より『進撃の巨人』のほうがおもしろかったですよ。

  4. akira より:

    不躾な書き込みをしてしまい申し訳ありませんでした。進撃の巨人の後編よりも酷いのか?と少し面食らってしまいました。

  5. ヒナタカ より:

    > 不躾な書き込みをしてしまい申し訳ありませんでした。進撃の巨人の後編よりも酷いのか?と少し面食らってしまいました。
    いえいえ!そんな。
    登場人物に感情移入できない度はどっちも似たようなもんですね。
    進撃の巨人のほうがおもしろいアイデアがあるシーンが多かったです。

  6. 毒親育ち より:

    前回で主人公が来た時には迷路がほぼ探索済みだったのが、ガッカリだったので今回は探検シーンの連続にゾンビまで加わって、ある意味お金をかけた「ドゥームズデイ」で大満足だったのですが・・・。
    >(3)主人公に感情移入できない
    これが本当にダメでした・・・。
    整理してみますと、この世界にはまず二大勢力が有って。
    WCKDはフレアウィルスの治療法を研究していて、まだ抜本的な治療法に辿り付けていないけど免疫を持った若者から抑制薬の開発に成功している。しかし抑制薬を作るには体液が必要で、研究者はじめ構成員の保護の為に大勢の若者を使い潰して殺している。
    RAはそうした非人道的なWCKDに反発して袂を分かった人達。ウィルスに免疫を持った次世代が産まれているのだから緩やかに人類の進化を待てば良いと、WCKDから若者を救出保護している。
    そうして互いに人類全体の存続を賭けて人道人命を主張しながら争い、貴重な資材と人材を消耗している。
    そりゃWCKDの大儀も解らなくもないですし、トーマス達RAへ「人柱になれ!」とも言えませんけども。もうちょっと上手くやれないものでしょうか・・・とモヤモヤしてしまいます。
    ヒナタカさんも突っ込まれてますが、あれだけ大勢免疫持った若者を集めてるんですから、上手くローテーション組めよ!なんで少数人数づつ使い潰して行くんだよ!?
    >(4)世界観にツッコミどころがある。
    私事でなんですが、自分は汗っかきなので、こんな状況に放り出されたらすぐ干からびて死ぬと思います。
    >ミンホは雷タイプのポケモンかなんかでしょうか
    それよりもどんな状況でも崩れない彼の前髪の方が気になって・・・。

  7. 匿名 より:

    ≻原作小説では「脳の機能を失って肉食化した人間」という設定らしいです
    さらに言うなら襲われるのは一回だけだそうで……
    迷路という斬新な設定を期待して見たら、俗なゾンビ映画に……
    メイズランナーだけに迷走していますね(誰もが思った感想)

  8. 匿名 より:

    娯楽映画で現実世界持ち出したり
    自分の気に入らない展開だと
    糞みたいに言うが…
    前作のストーリーの続編だが
    今作は全くと言って良いほど引きずってなかったぞ
    それこそ前作の天然パーマチビデブの
    遺品で前作見てなかったら誰だよそれ
    のワンシーンぐらい
    ただ伏線が多すぎて映画評論家()は
    それをなんだか分からないって思ってるだけ
    なんでも深く考えるから映画が楽しめないんだよ

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ヒナタカ

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