『漫才ギャング』切ないけど楽しい芸人コメディ(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

『漫才ギャング』切ないけど楽しい芸人コメディ(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

今日の映画感想は漫才ギャングです。

個人的お気に入り度:7/10

一言感想:めちゃくちゃ楽しいけど、長っ

あらすじ

売れない芸人の黒沢飛夫(佐藤隆太)は突然相方の石井保に解散を告げられる。
酔っぱらった飛夫は石井の部屋に行くが、そこに現れた借金の取り立て屋に気絶させられてしまう。
気がつくとそこは留置場。そこにはドレッドヘアの男:鬼塚龍平(上地雄輔)がいた。
龍平にツッコミの才能を見出した飛夫は、彼に「コンビを組まないか」と提案する。

いや~期待してなかったけどこれはよかったです。
一番はやっぱり作中にあふれるギャグ。
劇中ではしょっちゅう笑い声が聞こえましたし、自分も爆笑してしまったシーンも多々。
ちょっとしたセリフにも漫才らしいツッコミをしてくれるのでニヤニヤしっぱなしです。

劇中の漫才もすごくクオリティが高い
佐藤隆太も上地雄輔も本業芸人でもいけるんじゃないかと思うくらいのはまりっぷりです。

そして間に挟まれる小ネタが楽しい。
「あんな人がこんなところで?」と思える人物が出てくるのですが・・・これだけで笑いを取れるっていうのがすごい。
なので、事前に出演者を調べたりしないほうが楽しめるかもしれません。

また、ガンダムに詳しいとより楽しめるかもしれません。自分はさっぱりでした。

しかし上映時間は2時間17分となかなかの長尺。中だるみ感は否めません
ギャグもこの長さだとしつこさを感じてしまうのは惜しい限り。
もう少しエピソードを整理してほしかった、というのが正直なところ。

下品なギャグや暴力的なシーンもありますし、狙いすぎ(テレビテレビしすぎ)な演出も好き嫌いが分かれるとは思います。
おふざけがすぎる内容でもあるので、若者にはストライクでも大人には少々きついかも。
*大人でもゲラゲラ笑えた!とコメントをいただきました。

それでもストーリーは手堅くまとまっていますし、しっかり「楽しかった!」と思える作品に仕上がっています。
お笑い好きの方には絶対観ろ!と言いいたくらいオススメです

以下、ネタバレです↓

出演する芸人達

さてさて、今作でカメオ出演をするのは芸人さんばかりです。当然ですが。
Wikipediaから有名な出演者を列挙すると、ざっとこんな感じ。

大島美幸(森三中)
河本準一(次長課長)
フルーツポンチ(亘健太郎・村上健志)
その中でもメイン級で活躍するのは
秋山竜次(ロバート)
宮川大輔
綾部祐二(ピース)

他にも
藤森慎吾(オリエンタルラジオ)
庄司智春(品川庄司)
などなど。お笑いに詳しくない自分でも知っているくらい豪華です。

個人的には、西代洋(ミサイルマン)の演じるデブタクのはまり具合が一番好きでした。

庄司智春は相方が監督だからってお情けで出してもらったレベルじゃん。笑ったけど。

映画の主題

映画の内容は芸人たちのサクセスストーリーではなく、むしろ売れない芸人のまわりのコメディ&人間ドラマに焦点を当てています。

元相方は解散したことを気にしている
飛男は自分から分かれると言った彼女とよりを戻そうとする
という2つの事柄は全く同じように描かれているのが面白いです。

芸人のコンビというものは、恋人と同じくらい縁の切りにくいものなんでしょうね。

そして主張したいことは
「人は変われる」ということ。

中途半端だった人間が一発奮起する姿は格好いいぞ!ということをテレビドラマのようにしゃべってくれますが、決して嫌いじゃなかったです。
龍平が語った後にデブタクが寝ていて「今ドラマみたいに言ったのに寝てるんじゃねーよ」と言ったのは最高の自虐ネタですね。

気にいったシーン

・冒頭の乱闘シーン。
横から固定して撮ったこのシーンは「オールド・ボーイ」を思い出させました。オマージュとも言えるかも。

・ロバートの秋山のガンダムオタクっぷり
きもちわるい。ある意味彼しかできないキャラでしょう。
しつこいほど画面出てくる彼(主役級?)。正直大画面であの脂まみれの顔を見るのはキツかったですw
あとなんで森山中の大島さんにぞっこんなのかさっぱりです。

・飛男の白黒でのナレーションシーン
つっこみの極意や、目の前の人間に思ってくれることをしつこいくらいに繰り返します。
ここも饒舌に語ってくれるのですごく面白かった。

・デブタクも含めて3人でトリオを組もうとするシーン。
トリオでも面白いじゃん。

・取り立て屋の金井の「おしるこ」
これもまたしつこい。そのうえ下品。でも笑っちゃった。
宮川大輔演じる彼は死ぬほどむかつくツンデレキャラでした。

・龍平が金井に「なんだこのチンパンジー!」などと言いながら罵ったりする
飛男が憧れていたお笑い芸人だった「河原」さんがこのとき楽しそうに笑っているんですよね。
この人はお笑いが好きなんだと、密かに匂わせる粋なシーンだと思います。
そのあと飛男が龍平に「お前、すごいな」と言うのもよかった。

・飛男は彼女に妊娠を告げられる→涙のあとにキス→抱く前に大丈夫かな?と聞く→さらにゴムなしでもいいかと聞く
この映画は感動的・・と思わせといてずっこけさせる展開が多いですね。

最後の「相方」は一体誰?

最後に龍平が新しく組んだ相方は、正体が明かされませんでした(髪型だけ、エンドロールの最後にチラッと見える)。
でも個人的には飛男のあげた「金井」「河原」「デブタク」などではなく、
おそらく龍平たちが敵対していた「スカルキッズ」のリーダーなんじゃないかと思います。

たびたび「サヤマさん」という名前が出ていたけど、最後まで姿を現しませんし(すみません、途中で姿が出ていたようです、詳しくは↓のコメントで)

龍平に倒された部下の一人が、しきりに龍平を紹介したいと言っていました。
明らかに消化できない伏線ですし、そうじゃないかなとは思います。
いろんな解釈があるとは思いますが、監督の狙いとしては「誰でもいい」のだとは思います。

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  1. 40歳おっさん より:

    40歳のサラリーマンですが、若い子に混じって観ました、品川さんの漫才に対するまっすぐな気持ちが伝わり非常に面白かったです。
    映画でこんなに笑ったのは久しぶり、いや初めてだと思います。

  2. ヒナタカ より:

    コメントありがとうございます!
    大人でも笑えたという意見がいただけて嬉しいです。
    漫才に対してのポリシーなどがしっかり盛り込まれていたと思います。

  3. TKR より:

    サヤマさん=スカルキッズのリーダー=最後の男(金子ノブアキ)=龍平の相方
    だと俺は解釈しました。
    品川さんということで一歩引いて見ましたが、単純に笑えましたね。

  4. ヒナタカ より:

    最後に出ててきた彼は、金子ノブアキさんだったんですね、気付かなかったです。ありがとうございます。
    正直普段の品川さんはムカツクキャラなので嫌いなのですが(嫌いというのも、この場合勲章ですが)、
    映画監督として、これからもいい作品を作ってくれそうな気がします

  5. fj より:

    何気なく友達と映画を見ようとなり、時間がちょうど良かったのがこの映画。期待を上回る面白さでした。
    サヤマさんですが、飛男と龍平が拘置所内で出会い、自然な漫才が成立してた時に隣で笑ってた男がサヤマさんです。姿が出てきたのはその場面と最後らへんの千鳥の大梧との会話、エンドロールのみでしたね。初めのシーンは確か顔がハッキリ写ってないと思うので、少し分かりにくいと思いますね。
    上映時間長かったですが、単純に楽しめました。良かったです。
    長文失礼致しました。

  6. ヒナタカ より:

    コメントありがとうございます^^
    > サヤマさんですが、飛男と龍平が拘置所内で出会い、自然な漫才が成立してた時に隣で笑ってた男がサヤマさんです。姿が出てきたのはその場面と最後らへんの千鳥の大梧との会話、エンドロールのみでしたね。初めのシーンは確か顔がハッキリ写ってないと思うので、少し分かりにくいと思いますね。
    そうだったのか!実は顔を出していたんですね。
    ご指摘ありがとうございます。修正しておきます。
    >
    > 上映時間長かったですが、単純に楽しめました。良かったです。
    > 長文失礼致しました。
    いえいえ~。あの長さも慣れれば問題はない映画だとも思います。監督の次回作にも期待したいですね。

  7. どうも品川さんは好きになれないんですが、前作の「ドロップ」も脚本家業界で評判が良くてですね、やっぱりちゃんと楽しめる娯楽作に仕上げてくるのは素直に凄いですね。
    これ上地さんも出てるんですね。
    個人的に二人とも嫌いなのでどうしたものか。

  8. ヒナタカ より:

    こんばんは。
    自分も品川さんは大嫌いですが(笑)この映画はそんなことを考えずに楽しめます。
    ドロップは未見なので、機会があればみてみようと思っています。
    上地さんも「ミツバチ」がアレだっただけに見なおしました。いいハマりようでした。
    そんなわけでその2人が嫌いでも、おすすめですよ。

  9. サタケ より:

    初めまして、今更ですが漫才ギャングを観て面白く感じ、このレビュー記事にも共感したのでコメントさせていただきます。
    松本人志が同時期に映画を連発しててよく比べられますが品川ヒロシの映画は芸人監督なのを忘れるくらいしっかり撮られてて感心しました。
    演出もドロップより進化しており、撮り続ければ北野武のようになると思います。
    最後の相方ですが、顔はハッキリ出さず話的には「ご想像におまかせします」という事みたいですが、
    出演エキストラの情報ではあのシーンに写ってたのはスカルキッズのリーダーの佐山さんらしいです。

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ヒナタカ

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