[ネタバレ]『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』解説記事の「成長」についての反論

[ネタバレ]『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』解説記事の「成長」についての反論

今日の映画感想は羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来です。(記事の序盤はネタバレはありません)

個人的お気に入り度:10/10

一言感想:尊み全開の世界最高のアニメ映画

あらすじ

6歳の黒猫の妖精と、最強の執行人が旅に出ます。

あ、最高なんで、全人類観に行ってください。
先行して公開されていた字幕版も2019年のベスト9位に入れましたが、この度公開された日本語吹き替え版を観たら、もうオールタイムベスト級になりましたよ……。

お伝えしたいことは以上なんですが、子どもに観てほしい理由を以下にも解説していますので、ぜひ↓
3歳児も楽しめたアニメ映画「羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)」 子どもに見てほしい理由を全力で解説する (1/3) – ねとらぼ

書きそびれていたことは、主人公の6歳の猫の妖精のシャオヘイのほっぺたとかぷっにぷに、お手てももっちもちな質感が伝わるまくるのがすごいということと、彼が食べ物を食べているシーンの全てがかわいすぎて眼福ということですね。

そして、計4回観た上での個人的な解釈・解説も以下にも書きました(2ページ目からネタバレ全開注意)↓
『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』の「7つ」の盲点 | cinemas PLUS

そして、こちらの「7つの盲点」の解説について、メールにて長文の、とても納得の反論をいただいたので、この場を借りて紹介します(掲載の許可もいただきました)。以下よりネタバレ全開なので、観賞後にご覧ください↓



ムゲンの成長の物語ではない明確な理由

※以下からは、『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』の「7つ」の盲点の記事の、「盲点その4」を見てからお読みください

羅小黒戦記についてのコラム拝見し、一点気になる点というか、読み違いをされているのではと思う箇所がありましたのでご連絡いたします。

コラムの中でムゲンの成長について触れられている部分がありましたが、ムゲンが初めシャオヘイを縛ったり鋭利な金属をむけたりしていたのは(決してあの時点でのムゲンに優しさがなかったからや未成熟だったからではなく)当初ムゲンがシャオヘイを「フーシーの仲間であり捕縛対象である」と認識、つまり誤解していたためです。

が、その後自分の霊域にシャオヘイを連れて行き、シャオヘイに手を出させて記憶を読み、「(フーシーたちとは出会ったばかりで仲間というわけではない)人違いか」(実際にこのセリフがあります)ということに気付いてからは、埋め合わせで能力のことを教えるなどして態度を軟化させ、同時に、捕まえる理由も「捕縛対象だから」ではなく「居場所をなくした子を館に連れて行ってあげなければ」となっていきます。

ただし、あの時点では善悪の判断ができるかどうかもわからない小さな子どもであるシャオヘイに、「なぜフーシーを追う?」と尋ねられても、一方的に自分の側の価値観を押し付けるような「あいつは館の規則を守らない悪いやつだからだ」などということは言いませんので、シャオヘイ自身にはその善意が伝わらないわけですが。

しかし、そういった大人の考えの押し付けをしないことこそが、子供を導く大人としてのムゲンの冷静さ、分別、優しさであることが描かれています。
あの時点で、ムゲンには充分に優しさがあり、すでにそれをシャオヘイに対して発揮しているのです。
(人違いか、のくだりでムゲンがようやく自分の誤解に気付く、というのは、監督が実際にファンへの質問に答える形で明かされています)

※この「人違いか」のセリフについては監督自身も答えられています。

本編のアニメや番外編の漫画も読み込まれればおわかりかと思いますが、この作品時点でのムゲンは437歳、過去に妻子も弟子もあり、この時点ですでに完成された最強の執行人として描かれています。
彼が初めシャオヘイに金属をむけたりなどしていたのは、一方的なコミュニケーションしかとれない未成熟な人間だからではなく、単にそうすべき(館の規則違反を起こす)相手だと勘違いしていたからです。

魚を刺した串の尖ったほうを渡す、というのは(フーシーの計画を知らなかったテンフー(肉の串をひっくり返してから渡した)の優しさの強調でもありますが)単にそんなところまでは気が回らない、最強の執行人なのに抜けているところもある、というキャラメイクであり(料理下手なのも、同じく完璧なキャラを多少可愛らしく崩す味付けであり)言葉少なで表情に出ないキャラクターではありますが、彼が未成熟だとして描かれている場面は本編番外編通してありませんので、この映画が「ムゲンの成長も含めた物語」として語られていることには違和感を覚えました。

ムゲン自身が執行人であることを「雑用係だ」と表現したのも、決して自嘲のニュアンスからではなく、ムゲンが強すぎるがゆえに本当にたいしたことはない役割だと考えていること、それをわかりやすくシャオヘイに説明しただけのことであり、それ自体が、ムゲンがあの時点で『出来上がっている』ことを表現しています。
あの映画単体の作品ではありませんから、キャラ設定や世界観などをご覧になってからもう一度映画を観られるとおわかりいただけるのではと思いご連絡いたしました。

………

おっしゃる通りで反論の余地がありません
ムゲンの「人違いか」という言葉を省みなくても、「成長」という言葉を使うのは語弊がありました。どちらかと言えば「(シャオヘイとの)距離感の変化」ですよね。

また、以下の小ネタや監督のインタビューのまとめも教えていただきました。ぜひ観賞後にチェックしてみてください↓
羅小黒戦記にまつわるエトセトラ(※映画鑑賞後に閲覧推奨) – Privatter

霊域にあるムゲンの家にあったのは……

もう1つ補足事項があります。
1回目のオリジナルのエンドロールの最後に映された、霊域にあるムゲンの家に、途中で作ったイカダと、買ったスクーターも置かれているのです。

このことも、監督へのQ&A(日本語訳)でも明らかにされています。
ムゲンはノルタルジックでセンチメンタルな一面もあり、感情的な人間だからこそ、記念に取って置いているんだって。いいなあそれ!

上記の誠実な反論をいただいた、そこまでの解釈に自分が至らなかったのは、ここまでの大傑作『羅小黒戦記』を4回しか観ていなかったこと、監督のインタビューなどをチェックしていなかったという愛の足りなさゆえですね。反省しました。もちろん、まだまだリピート鑑賞しますよ!

※以下はおすすめのネタバレ込みのレビューです。論理的かつ鋭い!↓

(C) Beijing HMCH Anime Co.,Ltd

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