映画『ヒメアノ~ル』捕食される者たち(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

映画『ヒメアノ~ル』捕食される者たち(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

今日の映画感想はヒメアノ~ルです。

個人的お気に入り度:9/10

一言感想:エグいけど、本当に観てよかった

あらすじ

平凡な毎日に焦りを感じながら、ビルの清掃のアルバイトをしている岡田(濱田岳)は、同僚の安藤(ムロツヨシ)から思いを寄せるカフェの店員ユカ(佐津川愛美)との恋のキューピッド役を頼まれる。
そのカフェで、岡田は同級生の森田(森田剛)と再会するが……。

観ろ

こうした暴力的なR15+指定の映画って、(たとえ自分がおもしろいと思っても)人におすすめすることは、ふつうははばかられるんですよ。
(例:『悪の教典』『ディストラクション・ベイビーズ』)

でもこの映画は違うんだ!
殺人場面は直接的で猟奇的だし、下手なホラー映画よりも怖いよ!
エロ要素も十分にあるよ!
ていうか18禁でもいいくらいに凶悪な演出まであったよ!
でもひとりでも多くの人に観て欲しいんだよ!

それがなんでかということは、以下にも書きました。
<『ヒメアノ〜ル』はいかに原作を改変して大傑作となったのか! 10の魅力を徹底解説! | シネマズ by 松竹>

本作は古谷実原作の同名漫画を原作としてるのですが、もう完璧と言えるまでにブラッシュアップされているので驚きました。

原作もダメ人間たちの日常と、「殺人をしなければならない」男の心理描写がすこぶるおもしろい作品だったのですが……その一方でエピソードが乱立されすぎて、ややまとまりのなさも感じてました。

これをそのまま実写映画化すると冗長な作品になってしまったでしょう。
だけど、映画ではエピソードをしっかり取捨選択し、さらに活躍の場を登場人物に与えています。
そして原作を超えたメッセージ性とラストの感動……この改変は、もう大・大・大正解であると断言できます。

原作との違いでもっとも大きいのは……

原作と映画の違いはいろいろあるのですが、もっとも大きな変更点だと感じたのは殺人鬼「森田」のキャラクターでした。
彼が「ふつうとは違う殺人への価値観を持っていること」は原作と映画で共通していますが……決定的に違うことは、原作は「殺人哲学」を語っていたのに、映画では「人生哲学」を説いていることです。

原作では殺人を「しなければならない」理由を淡々と語っていた森田でしたが、映画では(予告でも観られるとおり)「俺もお前も人生終わってんだよ。何も持っていないやつが底辺から抜け出せるわけがねえだろ」と「人生への諦め」を語っているのです。
(このことは、作中で大きな意味を持つようになります)

また、原作では「あんなにかわいい女の子が、あんなに冴えない男の子に惚れるなんて都合がよすぎね?」という批判もあるのですが、映画ではそこもある意味で納得できるようになっていましたね。いや、これもキツイんだけど……。

吉田恵輔監督との相性が良すぎた!

これまでダメ人間のダメなところを愛おしく描いていた吉田恵輔監督(脚本も兼任)でしたが……この『ヒメアノ~ル』でダメどころか狂っている殺人鬼を描くことで、ここまで凶悪になるとは思いもしませんでした。

振り返ってみれば、コメディであった『さんかく』もホラーかと思うくらいのヤンデレ描写があったし、基本的にどの作品でも登場人物を地獄に突き落とすようなキツい展開が多いんですよね。

観る前は「やさしい人間たちを描いてきた吉田監督と、凄惨な内容の『ヒメアノ~ル』って相性がいいのかな?」と疑問だったのですが、実際は化学反応が起きすぎでした
監督のファン、原作漫画のファンは女房を質に入れてでも観ることをおすすめします。

キャストも最高だ!

キャストの魅力にも触れずにはいられませんよね。
濱田岳はどっこからどう見てもイケていない童貞青年、佐津川愛美はカワイイけど微妙にアレっぷりを見せ、ムロツヨシは本気でキモい(褒めてる)しゃべりかたをして、そして森田剛は観た後にはお近づきになりたくなくなる
このキャストの「ヤバすぎるサイコキラーっぽさを見て、役者の印象そのものがかわってしまう」というのは、『冷たい熱帯魚』のでんでん、『凶悪』のピエール瀧と同等か、それを超えるレベルでした。

あと、駒木根隆介&山田真歩のカップルは原作に似すぎである。
このふたりは『SRサイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム』でも共演していましたね。

吉田監督には、ぜひ同じく古谷実の漫画『サルチネス』も映画化してほしいですね。

この作品は「ニートの主人公は妹想いだけど、ダメ人間すぎて周りに迷惑をかけまくる」という内容。
ラスト付近の伏線回収がお見事すぎる&大号泣必至の傑作なので、これも実写でぜひ観たいのです。

また、映画の『ヒメアノ~ル』が気に入った人には、その原作漫画はもちろん、『シガテラ』を読んでみることをおすすめします。
「ダメな青年が美女とお付き合いできる」「日常と狂気に満ちた犯罪が交錯する」などと、『ヒメアノ~ル』とけっこう共通点が多い作品なのです。

重ねて言いますが、本作は「よくR15+指定止まりで許されたな」と感じるほどにエグい内容でありながら、ひとりでも多くの人に観てほしいです。
暴力的な描写が苦手だ、という方にとっても……それは作品に必要なものであると、きっと気づけるはずですから。
coco映画レビューで96%という評価は伊達ではありません。
今年ベスト級の映画を期待しても、きっと裏切られないでしょう。
超・超・超オススメです!

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓ ほんのすこしだけ原作との違いにも触れているのご注意を(映画とは違う、原作のオチなどは書いていません)

岡田くんのヘタレ発言

原作にも「ユカちゃんの告白を安藤さんが聞いてしまって泣きながら逃げる」というコメディシーンがあるのですが、映画ではさらに爆笑させてくれました。

<以下、ユカちゃんに告白されて困惑する岡田くんのセリフ>
「ああ、俺と同じ名前ね〜」
(ユカちゃんに指さされて)「え?ドッキリ?」
(周りを見渡しながら)「カメラ、カメラ」
(絶叫しながら逃げる安藤さんに)「うるさいな!」
(安藤さんとユカちゃんがふたりとも逃げた後「なにこれ?」

本当にヘタレだなお前!
告白について、同姓の人物であると思う→ドッキリだと思う→カメラを探す→さらに逃げるユカちゃんを追いかけないという、ダメすぎるコンボ。こんなん笑うだろ!

あと、岡田くんとユカちゃんが付き合っていことを知った安藤さんは、またもそこから逃げようとするんだけど、エレベーターが来ていないから絶叫しながらボタンを連打するのも大笑い。ちったあ落ち着け。

童貞とはこうありたいもんである

岡田くんは、原作では初めてのセックスが「そこそこうまくできた」のですが、映画では凶悪なまでに童貞臭を出していましたね。

・「いろいろふたりでしたい枠組み」をしゃべって、その枠組みにエッチなことも含まれていることをユカに見抜かれる
・自販機で迷いながらコンドームを買う(パッケージによる違いがわかっていない)
・部屋でテレビを見るばかりでいつまでたってもキスをしないので、ユカちゃんのほうからキスをする
・キスをした後、とりあえず胸を揉む
・コンドームをうまくつけられなくて、ユカちゃんに童貞であることを見抜かれる
・ユカちゃんにいままでの体験人数と初体験の年齢を聞いてふてくされる
・ローターを買ってきてユカちゃんにドン引きされる
・さらに前の彼氏とローターでプレイをしていたことを聞いてふてくされる

これがあるべき童貞の姿ですよ!

ヘタレでちっとも女の子をリードできないくせに、(たぶん知識だけは豊富だから)ローターで新たなプレイを望む!
とりあえず胸を揉む!
聞かなくてもいい経験人数を聞く!
素晴らしいじゃないか!

しかもこれらの童貞描写は、飲み屋でユカちゃんの悪友に指摘された、岡田くんの「器の小ささ」を示している!
しかもあれだけかわいいユカちゃんが岡田くんに一目惚れしたことに説得力をもたせている!

ユカちゃんは岡田くんのようなヘタレっぽい男性が好きで、よく言えば経験豊富、悪く言えばヤリマ◯だったんですね。
(でもユカちゃんはナンパを断ったり、ふてくされる岡田くんをギュッとしたり、後ろめたい過去を口にする岡田くんを責めなかったり、
あれだけ恋の邪魔っぽかった安藤さんに「死ぬわけがないよ」と言ったり、基本的にとてもいい子だと思う。ていうか天使?)

タイトルで地獄に突き落とす!

いや〜タイトルの出し方が凶悪かつ最高でしたね

岡田くんとユカちゃんが初体験をする部屋を見ている殺人鬼・森田を映し、そこでタイトルの「HIMEANOLE」が、「R15+」の映倫マークとともにドーン!と出てくる!映画が始まってから30分くらい経っているんですけど!
ドコドコいっているBGMに合わせ、森田が部屋に足早に部屋に帰って包丁を手にするまでに、キャストの名前をつぎつぎに映す!

それまでも、森田が同級生のホテルマネージャー・和草をゆする電話をかけたりと「不穏な空気」はありましたが……「ここからが日常が恐怖に変わるよ」「ここからが本番ですよ」ということを示してくれるとは……

そして、上の記事でも書いた「殺人のときの性的興奮の疑似体験」で泣きそうになりました。勘弁してくれよ……。

めんどくさいから殺していい?

森田の行動はとにかく怖い!
和草とその彼女を殺した後は、タガが外れたように無差別に殺人を犯していく森田……。
戦慄したのは、帰宅した男性を殺した後に、すぐにカレーライスを食べ直すこと!
もはや彼にとって、人を殺すのは「めんどくさいから」、それは「日常的なもの」にまでなっているんですね・・・。
警官を殺す前に「短い助走」をつけるのも怖かった・・・

ユカちゃんの隣に住んでいた男に発砲するシーンで「うっせー」と言うのも、映画オリジナルですね。
その後の男性との哲学的な会話は、原作からだいぶ省略されていたので、ぜひ読んでみることをおすすめします。

ユカちゃんが部屋に帰ってきたとき、割れた窓を見る→部屋を見ると闇に紛れた森田がぬっと現れるシーンも泣きそうになったよ・・・。

殺人鬼のルール

森田がおじさんにタバコを注意されるシーンも怖かった……
おじさんの「ここで吸っちゃダメ」という言葉に対して、森田は「(もうすでに)吸っていないんで!」と何度も答える。
森田は「独自のルール」を持っていて、そこには他者の介入する余地なんてないのでしょう。

でも、森田は漫画喫茶でお金が足りなかったとき、「あ、ナイトパックじゃなくて、やっぱり3時間コースで」と、「社会のルール」に従っていたようでした。
このときの森田は人をすでに殺していたので、店員を殺してしまってもおかしくなかったと思うのですが……これは、森田がまだ「人間らしいルールの枠組みにいた」と捉えるべきなのかもしれません。

電話

本作で感動したのは、ヘタレだった岡田くんの成長!
岡田くんは、森田の連絡先を知ったのになかなか電話をかけようとせず、あまつさえユカちゃんには「かけたけど電話に出なくって」と嘘をつきました。
実際に森田と飲んだときは、「ガツン」どころか「コツン」も言うことができませんでした。

だけど、終盤で「井上くん(実際は森田)がユカちゃんの住所を聞いたことを知ったとき」は、いっさい躊躇せずに110番にかけている!
この後の電話の内容はカットされたので想像の域を出ませんが、岡田くんは「殺人鬼がいま部屋に来ています!」などと、確定的なこと(嘘)を言ってまでも警察がすぐ来るように訴えたんじゃないかな?

そういえば、岡田くんはユカちゃんに森田のストーキングを相談されたとき、「何かあってからじゃ遅いじゃん」と言っていたんですよね。
告白を決心した安藤さんにも、ユカちゃんとつきあっていたことを正直に言っていましたね。
そして、ユカちゃんの部屋で森田を見たときも、いっさい躊躇せずにタックルをしてユカちゃんを守る!

岡田くんは「器の小さな男」ではありましたが、大切な人を守る、「やるときはやる男」でもあったんですね。

安藤さんの活躍

原作では森田と直接関わりを持つことがなかった安藤さんですが、映画では森田と戦う!
しかも「モデルガンは見たらわかるんだよ!」という根拠のない自信を掲げて、ファイテイィングポーズまでとって!
病院にかけつけた岡田くんに、「絶好を取り消すよ」と言った安藤さんはかっこうよかったぜ!

森田の哲学

原作の森田は、「殺人をしてしまう自分」の哲学を語る、生まれながらのサイコキラーでした。

しかし、映画の森田は陰惨ないじめにより、殺人鬼になってしまったことが、より強調されていると感じました。
殺人のときに性的興奮を覚えたのも、教室でマスターベーションを強要されたことも理由だったのではないでしょうか(負の感情が性的興奮の引き金になった)。

そして、「俺もお前も人生終わってんだよ。何も持っていないやつが底辺から抜け出せるわけがねえだろ」と「人生への諦め」を語るのは、そのようなサイコキラーに「なってしまった」自分への諦めがあったからなのでしょう。

繋がれた白い犬

連行される前、死にかけの森田が思い出していたのは……明るい日差しの中で、岡田くんといっしょにゲームをしている光景でした。
それは「お母さん、麦茶ふたつ持ってきてー」と言う、ありふれた、幸せな日常だったのです。
森田は漫画喫茶ではいじめられていたことがフラッシュバックしていましたが、そうした幸せな記憶もあったのです。

しかも高校に来てはじめて話しかけてくれたのは、同じく周りになじめずにいた岡田くんでした。
(思えば、森田は再会した岡田と快く連絡先を交換していました。殺したい以上に、仲よくしたい意思もわずかにあったのかも・・・)

森田が、殺人鬼に成り果てたのは、高校のときの陰惨ないじめ、そして岡田くんに呼び出されマスターベーションをさせたことも原因だった・・・。
それがなければ、森田は「幸せなふつうの日常」を過ごせていたのかもしれなかったのに。

タイトルの『ヒメアノ〜ル』とはヒメトカゲ(小型のトカゲ)のことで、それは“強者の餌食になる弱者”のたとえです。
本作の登場人物はみんながみんな、捕食される弱者、ヒメアノ〜ルそのものに思えてきます。
それは、(いじめられた過去を持つ)殺人鬼の森田でさえも同じだったのですね。

映画の最後に映し出されたのは、鎖につながれた白い犬でした。
「白」は「純粋、無実(イノセンス)」の象徴です。
「鎖につながれている」ということは、「(人を殺したいという)欲望が制御されている」ということでしょう。

この白い犬は、森田が「そうなるべきだった」姿。
それが「叶わなかったこと」示すラストには・・・涙せざるを得ないのです。

(C)2016「ヒメアノ〜ル」製作委員会

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  1. ラリーB より:

    見終わった後の衝撃が今でも凄まじく残るズシーンと重くのしかかるような映画でした…
    冴えない童貞男のホンの些細な言動で狂気の闇に飲まれていく…
    濱田学氏演じる岡田くんの人生全く光が見えない燃えカス男もハマっていましたし
    キモくてめんどくさいけど何だかんだで面倒見良いムロツヨシ氏演じる安藤さんも良かったです。
    そして佐津川愛美氏演じるヒロインのユカちゃんは可愛らしさと麗しさ
    2つの顔を持ち合わせた文字通り魔性の女でしたね…ベッドシーンも凄かったです
    まあでも皆さん同様やはり全てを決めるのは森田剛氏演じる森田くんでしょうね…w
    僕はキャスト発表の段階で「『ランチの女王』の修史じゃん!」と興奮しましたが
    本作ではそのやさぐれを更に先に超えたような凄まじい怪演ぶりでした。
    息をするように人を殺し、死体見てナニしたり、死臭ムンムンの部屋で平然とカレー食ったり…
    「失う物の無い者の強さ」とはよく言いますが
    本当に何もないから強いと言えるのは彼のような気がしました。
    いじめによってあの人格になったのか、元々持っていた闇が
    いじめによって覚醒したのかはグレーに描かれていましたが
    「殺しちまえ!」「死ねって言ってんだろ!」と耳鳴りが彼を突き動かし
    最後は破滅的な結末へと向かう。もしあの時何かが違っていたら…
    そう思わずにはいられないものを最後に見せられて本作は終わるわけですが
    本当に悲しくも恐ろしい、凄い映画でした(すいません、ありきたりな感想で)
    本当に本作に関しては「見てください」としか言えないですね。

  2. 匿名 より:

    面白かったです。
    パンフレットからの監督のインタビューの情報ですが、中学生時代の森田と岡田が遊んでいたのはPSのグランツーリスモとの事です。
    ラストの警察との追いかけっこと衝突は、このゲームの記憶を森田が無意識になぞっていたからかもしれないですね。
    余談というかヒナタカさんは既に見られてるかもしれませんが園子温のヒミズも古谷先生の原作がら改変されて希望を抱ける様なラストに変えられています。
    今回のヒメアノ~ルも既望というか幾分優しい終わり方だったので、そろそろ次の古谷作品の実写化はまんま原作らしいエンドを迎えても面白い気がします。

  3. ノースキー より:

    この映画を思い出すとまだ胸がざわざわします。
    >〜タイトルで地獄に突き落とす!〜
    タイトルコールの焦燥感は半端なかったですね!ラブラブな二人とそれを見つめる殺人鬼森田の落差がすごくて、幸せの絶頂だったシーンから一気に奈落におとされました。(個人的にはわくわくしました)
    森田くんの頭の中では彼の声で殺人衝動が起きていることが後のシーンで分かりますが、このタイトルコールはそんな彼の状態を音楽と映像で表現してるんだと思います。

  4.   より:

    私は原作未読なのですが
    映画観た感じでは森田は多重人格だったのではと思いました
    学生時代の事件からずっと殺人者の人格が主で
    最期の最期で出てこられたからあのセリフなのかと
    でもこれは原作のテーマとは違いそうですね

  5. ゆゆ より:

    虐められるくらい内気な青年であり、狂った殺人鬼でもある難しい役ですが、森田君見事でした!
    公園でタバコを注意されるシーンが既に怖い。
    日常に溶け込んでるけど、全く違う倫理観で生きてる人って、ジェイソンみたいな怪物よりずっと精神的にきますね….
    やっぱり冷たい熱帯魚を思い出さずにいりません。
    でも、かなり終盤までユカちゃんが諸悪の根元なんじゃないかと思いながら見てました(笑)
    あまりにも都合がよすぎて不穏な空気すらだしていたから、てっきり….

  6. ななし より:

    ヒナタカさんのヒメアノ~ルレビューを勝手ながら待っておりました!
    本当に笑えたラブコメディから一気に突き落とされたようなあのタイトルの出し方、ゾクッときました……。ヒナタカさんの10の魅力も拝見しましたが本当に、本当に疑似体験をさせられているようで震えるやらでも笑えるやら、最後は涙が出るわで物凄く感情に忙しい映画でしたが、見終わったあとの恐ろしさと相まって、それと同じぐらいに「もう一度見なきゃ」と思っている自分がいました。あれだけ怖い思いをして、人間の生々しい部分を見て、それなりに血も出ていたのに何だかパワー?に溢れた作品だと想います……。
    私は森田剛君のファンで、同様にV6のファンでもあるのですが、岡田君のエヴェレストが原作ファンからもそうでない人からもモヤっという後味を残してしまうようなものだったのでちょっと心配だったのですが、全くの杞憂でした!まさかここまで凄まじい演技をするとは……と彼の新しい一面を見れて大満足です。やっぱりもう一度見に行かなきゃ……って思っています(笑)
    長文失礼いたしました。ヒナタカさんがレビューをしてくださって嬉しかったです!

  7. ヒナタカ より:

    みなさんコメントあざあああああっっす。レビューしてよかった!
    タバコを注意されるシーンを忘れていた!ここだけ追記します。

  8. NL より:

    漫画喫茶でお金が足りなかったシーンの直前だったと思いますが、森田がカッターナイフで抵抗しようとするもののカツアゲされてしまうシーンがあって、二つ合わせて、殺人鬼と化した後でも相手によってはあくまでも補食される側にいることを示してるように感じました。
    あと、車で逃げるシーンで、それまでは邪魔な警官は躊躇せずに轢いたりしてたのに、白い犬を連れた人をかわそうとしたのがきっかけでクラッシュしてました。ラストにまた白い犬が出てきて、この白い犬をきっかけに殺人鬼になる前の状態に戻りつつあったのかな、と感じました

  9. 毒親育ち より:

    古谷実先生について個人的に。
    今でも『稲中』で爆笑しています。『ヒミズ』以降の作品は未読なのですが、発表された時の世論は「どーしちゃったの!?」「古谷先生壊れた!?」と戸惑いが締めましたが、その後もシリアス路線で高い評価を受け続けている。これで漫画家志望でなく、駅で拾った雑誌に載っていた新人賞受賞作品がつまらなくて「この程度で賞金貰えるなら」と生まれて初めて描いた漫画を持ち込みした青年の現在です。
    天才めっッッ!!
    >でもひとりでも多くの人に観て欲しいんだよ!
    特に今現在、イジメをしている人達にですね。森田を観て思い出したのは再来週に激突する二人です。「アンタ達はこんな怪物を産みだし、恐ろしい呪いを世に放つかもしれないんだぞ・・・」と。
    しかも作中森田を怪物にした元凶、河島は既に因果応報を受けてこの世に居ないというのが、なんも言えないやるせなさです・・・。
    >「俺もお前も人生終わってんだよ。何も持っていないやつが底辺から抜け出せるわけがねえだろ」と「人生への諦め」を語っているのです。
    これには森田も被害者なのだから・・・片付けてはいけないと思います。なぜなら本作には不安や不満を抱えながら、誰にも迷惑をかけずに正しく生きている人達もたくさん出て来ます。その一線を越えた者は、もう人でなく怪物だと思います。
    実際にこういう人が凶悪犯罪を犯し、何の関係も無い人を不幸のドン底に引き摺り込む事件は起こっていますよね。「無敵の人」と自称しているそうですが、こういう人達は「死刑」など望む所だそうです。ならば社会はそろそろこうした輩から出来る限り、被害者が負わされた損害を回収する制度を確立すべきだと思います。
    ここで「更生」などという人達は、実際に「無敵の人達」と接して更生させてほしいです。怨みも怒りも当事者のもの。それになんの関係も無い所から、口先だけで被害者と遺族に赦しを強制するような真似は殺人鬼よりおぞましい行為としか思えないのです。
    ここで気付いたのですが、森田はラストでイジメから現在までの記憶を失ったのではないかと。となると、友達と穏やかな夏休みを過ごしていた15歳の純朴な少年が、連続殺人犯という事実と罪だけを背負い余生を生きる事になるのではないでしょうか。
    これは何よりの罰かもしれません。殺人鬼森田でなく、友達とのTVゲームという慎ましい幸せをこよなく愛する森田少年は、自身のおぞましい行為を決して赦さないでしょう。
    >~童貞とはこうありたいもんである~
    すみません。自分はけっこうイライラしてしまいまい。逆にユカちゃん天使か!?と思ってしまいました。
    ただし、ユカちゃんが単にダメな男の子を愛してあげてる自分が好き・・・な娘でないと良いのですけど。
    (少女しか愛せないロリコンと、単に自分が肉体的経済的その他あらゆる面で優位に立てる異性を愛玩の対象としているだけな、タダのゲスとの違いのような・・・)
    >~安藤さんの活躍~
    本当に本作の清涼剤でした!
    森田は怪物になってしまいましたが、他にも本作の登場人物は皆どこかダメながら正しく生きている人達なのが救いでした。ユカちゃんの親友のアイちゃんも礼儀知らずかもしれませんが、その指摘は岡田君の欠点をしっかり見抜いていましたしね。
    NLさんの指摘
    一方、本来は正面切って戦えば森田も適わないであろうお巡りさんは、森田を警戒しなかったばかりに不意を突かれて無残に殺されてしまいました。また二人がかりでありながら、これから殺人を犯す決意を固めたとは思えない程の段取りの悪さで返り打ちにされてしまった和草と久美子も。総じてこの世は善人ばかりが喰い物にされ、悪党こそが蜜を貪る・・・という胸糞悪い真理が描かれているようで、凄く辛いです。

  10. オープンリーチ より:

    古谷実作漫画は稲中とヒミズを読んだ程度で本作は未読、吉田恵輔監督作は本作が初めてでしたが、みぞうちを打たれたような重たい映画でした
    個人的に岡田君とユカちゃんのsexシーンと森田が井草カップルを惨殺するシーンを交互に見せられたのがとてもキツかったです(後者は殺される井草の彼女の描写がホントにキツい…。)。
    今まで映画の中で強烈なインパクトがあったいわゆる「殺人鬼」をたくさん観てきましたが、本作の「森田」は本当に、真に哀しく見えて言葉になりません。
    終盤で岡田君と初めて出会った頃の精神に戻された森田を見て、「バキ」で烈海王に破れ敗北を知り、自我が崩壊したドリアンとリンクしました(最後駄文ですみません)。

  11. 万太郎 より:

    >みなさんコメントあざあああああっっす。レビューしてよかった!
    そうなんですね。いや、そりゃあそうですよね。
    これから私もコメントして行こうと思いました。
    取り敢えず「またかよ」と思って途中で買うのを止めた「サルチネス」を読破しようと思いました。

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ヒナタカ

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