
『HiGH&LOW THE RED RAIN』2016年必見のアクション!(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)
今日の映画感想は『HiGH & LOW THE RED RAIN』です。
個人的お気に入り度:6/10
一言感想:USB!USBが大事!
あらすじ
兄・雅貴(TAKAHIRO)と弟・広斗(登坂広臣)の「雨宮兄弟」には、心の底から尊敬する長兄・尊龍(斎藤工)がいた。
幼い頃に両親を亡くした三兄弟の絆は固かったが、1年前に尊龍はふたりの前から突如姿を消してしまう。
雅貴と広斗は両親の命日に墓参りをしたとき、尊龍の行方の手がかりを持つ謎の少女・成瀬愛華(吉本実憂)が現れる。
『HiGH&LOW THE MOVIE』の続編にして、その中の人気キャラクター「雨宮兄弟」を主役に迎えたスピンオフ作品です。
前作『HiGH&LOW THE MOVIE』も、お話のアレっぷりはともかく超楽しかったので、ワックワクしながら観ましたよ!
ブログで書きそびれていた、その前作の感想はこちら↓(お気に入り度は6/10くらい)
<『HiGH&LOW THE MOVIE』は『シン・ゴジラ』に匹敵する超娯楽作!男たちにもオススメしたい8つの理由 | シネマズ by 松竹>
『HiGH&LOW』シリーズはここが上手い!
さてさて、『HiGH&LOW』シリーズはドラマや漫画やライブなどが連動して展開するエンタメであると銘打たれており、女性を中心に人気を集めているシリーズです。
このシリーズで感心したのは、以下の2点でした。
- 作中で「ヤクザ」「不良」「ヤンキー」という言葉を使っていないこと
- 予備知識がなくても楽しめるようになっていること
「不良」なんてネガティブに捉えられがちな言葉を使えば女性が離れるきっかけになるでしょうから、これらをオミットしたのは正解でしょう。
映画からでも「途中参加」が可能なのは大きな長所。
しっかりとマーケティングおよび、幅広い方が楽しめるための工夫ができているのです。
もちろん、今回の『HiGH & LOW THE RED RAIN』も、予備知識がまったくなくても楽しめます。
しかも、今回は前作の魅力を引き継ぎ、前作以上の素敵な大珍作となっていました!
アクション映画ならではのおもしろさが満載だ!
本作『HiGH & LOW THE RED RAIN』の魅力については、以下にも書きました!
<真のイケメンは壁ドンをせずに自身が壁になる!『HiGH&LOW THE RED RAIN』 3大魅力はこれだ! | シネマズ by 松竹>
要するに、以下の映画の魅力が全開なんですよ!
- マトリックス……スタイリッシュにマシンガンを撃ちまくるんだ!
- リベリオン……銃で近接攻撃をする“ガン=カタ”なアクションがあるんだ!
- ミッション・インポッシブル……バイクに乗って高速道路でのアクション!
- ターミネーター……壁は簡単にぶっ壊れるんだ!敵の体は壁より強靭なんだ!
- コマンドー……弾が全然当たらない!素手でもマシンガンを持った相手に勝てる!
あとは画の作りが『ブレードランナー』というか、香港映画っぽかったりするのも素敵。もうこれだけでお腹いっぱいでございます。
主役のTAKAHIROさんと登坂広臣さんがイチャイチャしまくるも最高ですね。もうイケメンならなんでもいいな!
お話はツッコミどころばっかりだけど、愛せるよ!
うん、まあ、ここまで褒めといてなんですが、お話のほうはだいぶアレなことになっています。
何よりの問題は、作中で重要なアイテムとなる「USB」の扱いですね。
これははっきりマクガフィン(物語を構成する上で、登場人物への動機付けなどに用いられる仕掛けであり、ほかの物に代用できてしまうもの)で、要するに「何でもいい」ものなのですが……いくらなんでも物語がUSBに振り回されすぎです。
その深刻さは、あらすじを読むだけでもよくわかるでしょう。
『HiGH&LOW THE RED RAIN』のあらすじ、何回読んでもとにかくUSBの読み込みがうまくいかないという印象しか残らない。 pic.twitter.com/XRy7MYB6QD
— ビニールタッキー (@vinyl_tackey) 2016年8月22日
それだけならまだマシだったんですが、結局このUSBのおかげで、物語の根本から「それはおかしくね?」なツッコミどころがあるのはダメでしょう。
本作の脚本家は『HiGH & LOW THE MOVIE』に続き4人もいるのですが、そのせいで思いっきり船頭多くして船山に登るな状態になったんじゃないかと邪推してしまいます。
あと前作でも思ったのですが、回想シーンで「絆」「友情」などが描かれると、途端にテンポが悪くなりド退屈になるという大問題が起きています。
このクドさもハイローシリーズの魅力なのかもしれませんが、さすがに中盤で見せ場がなく、回想シーンがダラダラしているのはね……。
日本一抱かれたい男こと、斎藤工のアクションが少ないのも残念です。
せっかく「ゼロレンジコンバット」を使うという設定もあるのですから、もっと活躍させてもいいと思うんだけどな。
そもそも「生き別れになった長男を探す」物語なのですから、その長男である斎藤工の出番が少ないのは仕方がないところもあるんですけどね。
そんな感じで不満たらたらながらも本作を愛せてしまうのは、愚直なまでに「兄弟の絆!」「イケメン3兄弟による無双アクション!」「日本映画でも本格的なアクションをやってやる!」を描きまくっており、その姿勢には好感しかないからなんですね。
いや、本当、ストーリーとか細かいことはどうでもええねんと思わせるだけのパワーが本作にはあります。
そんなわけで、主役3人のイケメンのファンはもちろん、アツいアクション映画を期待する方はぜひ劇場へ。
こんな大珍……いや大ケッ作は、映画館で観ないと損ですぜ!
エンドロール後にもおまけがあるので、お見逃しなく。
(C)2016「HiGH&LOW」製作委員会

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遅ればせながら1000万ヒットおめでとうございます~!
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HIGH&LOW THE RED RAIN、前作に引き続き評判がやたらいいのでシリーズ初見ですが観に行きました。
今はEXILEありがとうの気持ちでいっぱいです。
・尊龍が敵のアジトに突入する意味
実は事件の直後から家族愛の強かった尊龍が一番復讐に燃えていて、ずっと自身の手でボスを殺したいと思っていた。
「復讐なんて望んでない」と諭したのは、特攻しようとする広斗や、雅貴を守るためだった…。
と超絶無理やりに解釈することにしました。もうなんかこの映画はそれでいいと思います(IQだだ下がり)。
それにしてももうちょっと上手く誘い込もう!!?とは思いましたが…。取引になってないよお兄ちゃん!
ほかのツッコミどころとしては
冒頭でそのへんの屋台に突っ込んで、落ちた果物をそのへんの女性に手渡してウインクする雅貴さんとか
めっちゃ撃たれたのに5分ぐらい辞世の句を喋りまくってスッキリしてからとりあえず死ぬ尊龍さんとか
リトルアジア地区って聞いて「グランドイリュージョン2」に出てきた街みたいなのかなと思ったら普通に横浜中華街でびっくりしたとか
ごめんなさい語り切れないですね。
でもやっぱり「壁だと思え」は当分忘れられそうにないです笑
まるで中学生が放課後に面白い映画についてキャッキャと楽しそうに話した結果、あらゆる映画のアゲシーンをぶちこんだかわいい映画が前作とすれば、それに兄弟愛の要素を味付け関係なくぶちこんだのが今作と感じました。突っ込みどころは数知れずも、アクションについては現代に「セガール」の要素を復活させてくれたことに感謝したいです。
最後に飯島直子が九龍会の極妻として登場しましたが、個人的には「今までのシリーズとは比べ物にならない、本物の暴力が見られるかも!そして、飯島直子対キョンキョンの本物同士の戦いが見られるかも!」と次回作に期待しています。
ラストの託されるあの人に関しては、尊龍と同じ「過去に復讐に囚われてたけど、やるべき事に目覚めて更生した人」という事でお兄ちゃんに信頼されて託されたんじゃないですかね。
まぁ、いつ頃お兄ちゃんと会ってたんだとかは第3弾作られたらいやって程回想挟まれると思います。