大人にもお子様にも大推薦「ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

大人にもお子様にも大推薦「ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想は映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 ~はばたけ 天使たち~です。

個人的お気に入り度:9/10

一言感想:やっぱり「鉄人兵団」は素晴らしい!

あらすじ

のび太はスネ夫の自慢するラジコンロボットを見て、巨大ロボットを作ってみせると大ボラを吹く。
ドラえもんに泣きつくが、そんなのび太を見て、ドラえもんは怒って北極へどこでもドアで行ってしまう。
のび太がドラえもんを探しに行くと、氷山の影に謎の青い球体を見つけた。
そのとき、空から大きなロボットのパーツが落ちてきた・・

おすすめです!
もうこの一言で終わってしまってもいいくらいです。

はじめて観る人にも、オリジナル版が好きだった人にもおすすめ!

オリジナル版を観ていた大人にも、はじめて観るお子様にも楽しめる、素晴らしいリメイク作品に仕上がっています。
大きく変わっているのは、「青い球体」が可愛いサブキャラクターになっていること。
予告編では不安で仕方がなかったのですが、これが映画を見てみるとなんとも愛おしいんだこれが。
見た目は可愛いけど毒舌というキャラで、いまどきありえないくらいのベタベタのツンデレ具合です。
そして、その新キャラクターが映画の主題を脱線させることなく、心理描写において役目を果たしているのです。
それだけでも賞賛すべきことです。

決して不満がないわけではありません。
しかし追加のエピソードのほとんどを、サブキャラクター「ピッポ」の描写のみにおさめて、堅実にオリジナルの物語を再現してくれたことに、自分は感動しました。
間違いなく、本作は「鉄人兵団」を好きなスタッフが作った、愛のあるリメイク作品です。

ピッポはとにかく可愛いので、子どもにとってはオリジナル版よりも親しみやすい作品かもしれません。
どなたが観に行っても、水準以上の満足感が得られるでしょう。
「鉄人兵団」が好きだった人は必見です!いますぐ映画館に!

以下、ネタバレです。結末に触れているので未見の方はご覧にならないでください↓

まずは不満点をいくつか

・オリジナル版のはじめの「俯瞰」シーンがない。
ラストにつながる意味深で好きなはじまり方なのですが・・・。

・福山雅
テレビでちょっとだけ出ただけ。意味なし。
まあ出しゃばらず5秒くらいで終わってよかったけど。
加藤浩次さんは上手かったです。

・途中の「望遠磁石」のエピソード。
のび太とピッポがくっついてしまうのですが、あっさりはずれて、何も進展がありませんでした。
作っていくうちに脚本の一部が削られてしまったのかも。

・捕まってしまうドラえもん、スネ夫、ジャイアン→のび太が助けに来る→ドラえもんは通り抜けフープを使う。
はじめから使えばいいじゃん。

・そもそも、オリジナル版でいいキャラだったスネ夫のラジコンロボット「ミクロス」が一言もしゃべらず、後半は出てこない。
仕方のない部分もあります。ミクロスの代わりに、ピッポというキャラクターが存在するのだから。
オリジナルはすでに完成された物語で、どこかを改変したら、それに合うセリフや展開を紡がないといけないので、エピソードの削除は仕方がないでしょう。
でも・・見たかったなあ・・ドロップキックとか。
エンドロールでミクロスがやたら登場していたのは、スタッフの弁明に他ならないと思います。

・オリジナル版で有名な「朝日なんてのぼっちゃって!勝利ムード満点だ!」のセリフがない。
でもリメイク版の展開を邪魔してしまかもしれないので、しょうがないかも。
しずかちゃんの「ときどき、理屈に合わないことをするのが人間なのよ」はあってよかったです。
でもこれくらい。全部野暮だろといえるものです。

よかったこと

懸念材料だった「水田わさび世代」のドラえもんの性格も観ているうちになれてきました。
新しい声優になってからのドラえもんは、やっぱり「お調子者」ではあるんですが、のび太と一緒に遊ぶ気の良い友達であり、「やるときはやる」たくましさも感じました。
今の子どもにはこれこそがドラえもんなんだろうな・・・TVでは違和感しか感じなかったドラえもんのキャラを好きになれてよかったです。

また、あって良かった&一番びっくりしたのは「リルルの治療シーン」がしっかりと再現されたことでしょうか。
どこかの知事のせいで、いろいろ微妙なご時世によくやってくれたと思います。
このしずかちゃんの行動はこの作品には必要不可欠です。ここを削っていたら憤慨するところでした。

しかしドラえもんが言った、ロボットが欲しいというのび太に対しての「もうここにいるでしょ」は軽く衝撃的でした。
気付かなかったよ、ごめん、ドラえもん。

他にもママの「小さな家で悪かったわね!」のギャグを膨らませてくれたのもよかったです。
オリジナル版のツボがわかってるなあ・・

鏡の世界でオシシ仮面が出てきたのには笑いました。
マニアックすぎるファンサービスだ!

「画」自体も印象に残るものが多いです。
「しずかちゃんがボタンを押したことで崩れてしまうビル」「3つの星のひとつをピッポに分け与えるリルル」「湖で泣いちゃうピッポ」「夕日の中で攻めてくる鉄人兵団をバックに、スネ夫を慰めるジャイアン」のシーンなどなど・・非常に丁寧に作ってあります。

ピッポの役割

新キャラクターのピッポがどういった役目を果たしているのか・・・
子どもにとっては親しみやすく、可愛く、ギャグの要因としても機能しています。

しかし、それだけではありません。
観る前はこのキャラの登場で、少女ロボット・リルルの孤独感が描かれないんじゃないか・・・とも思っていたのですが、実際に映画を観ると、考えが変わりました。
オリジナル版では孤独だったリルルが、リメイク版ではドラえもんたちと会う前にも、リルルと心を許しあえていた友達がいたんです。

さらに少しだけ、その友達に対するリルルの心理描写があり、しずかちゃんに会う前から「身を犠牲にしてでも好きな人を守る」性格であることがわかるのです。(前述の星をあげるシーン)
リルルが好きな人へのファンサービスとも思える、なんとも夢のある改変です。

さらに、オリジナルでは、鉄人兵団とともに消えてしまうリリルの気持ちは、しずかちゃんのみに言われたものでした。
このリメイク作品では、ピッポという存在がいるおかげで、その気持ちが、のび太にも伝わるのです
最後に消えてしまうリルルとピッポ。2人の消える描写が同時に描かれるので涙を抑えることができませんでした。

あんだけいやいや言っていた「ピッポ」と言う名前に対し、最後の言葉が「その名前大好きだよ・・」です。これで泣かずにいられるわけがない!

ラストシーン

これも、ものすごくいい!ピッポがいたことで、少しだけ変わっているのです。

オリジナルと同じく居残りをさせられているのび太。
そこにリルルがやってくる!
彼女は天使のように羽がはえているように見えた・・

でもちがった、羽は横にいる小さな「何か」のものだった・・・まちがいなくそれはピッポだ。
その姿を見て、のび太は「リルルは天使だ!」と言う。

正直「天使の羽根」を見たときは「あ~あやっちゃったか、あれは言葉だからいいのであって、実際に羽をはやすことなんてないのに」と思ってしまいました。

でも次の瞬間、ピッポと楽しそうに空を飛んでいるリルルが見れるのです
不意打ちでした、ちょっとでも↑のようなことを思ってしまった自分は恥ずかしい!

(コメントでいただいたことを受けて追記)
ピッポは歌が好きでした。最後に登場したときに、その歌が少しだけ聞けます。
さらに「どうせならもっとカッコイイ鳥になりたかった」という台詞も生きています。
生まれ変わったピッポは気兼ねなく、歌を歌えるようになり、幸せになったのでしょう。
オリジナル版をも上回るとまで言えそうなハッピーエンドです。
自信を持って言います。「新・のび太の鉄人兵団」はこの先も末長く評価されるべき素晴らしい作品です。

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  1. 男のクレド より:

    ピッポがいたからこそリルルの葛藤みたいなものが引き立てられいたと思います。
    友達であるピッポとも中盤くらいからは心のすれ違いがおこり、リルルの孤独感をピッポを通じて感じさせることで、解り合えないことの悲しみを強調していると感じましたね。
    ちなみに湖でピッポがのび太に泣きながらジタバタしているところが好きですね。あのピッポの感情の爆発、ピッポの辛さがよく出ていたと思いますね。
    あと所々で出てきた花だけのシーンはおそらく花言葉とかが関わってくるんだろうと思うが花言葉はわからない。
    ラストのシーンの後味は今回のほうがよかったですね、ハッキリとは顔とか姿を見せずにピッポが好きな歌で2人かもしれない存在を感じさせるのはとても良い終わり方だと思いましたね。
    今回の映画はオススメできる作品だと思いますし、また見たいですね。

  2. おっさん より:

    まぶしい光の中で生まれ変わったリルルとピッポのシルエットを見た瞬間「どうせならもっとカッコイイ鳥になりたかったピポ」と嘆いていたピッポの言葉が耳の奥で甦り、「よかったねピッポ(^^)」って心の中でつぶやいていました。本当に素敵な映画でしたね。

  3. ヒナタカ より:

    男のクレド さん、コメントありがとうございます。
    >ピッポがいたからこそリルルの葛藤みたいなものが引き立てられいたと思います。
    友達であるピッポとも中盤くらいからは心のすれ違いがおこり、リルルの孤独感をピッポを通じて感じさせることで、解り合えないことの悲しみを強調していると感じましたね。
    そうですね。本当存在がプラスに働いていました。
    >ちなみに湖でピッポがのび太に泣きながらジタバタしているところが好きですね。あのピッポの感情の爆発、ピッポの辛さがよく出ていたと思いますね。
    かわいい以上に泣けてしまうのがまた・・
    >あと所々で出てきた花だけのシーンはおそらく花言葉とかが関わってくるんだろうと思うが花言葉はわからない。
    う~んごめんなさい、自分は花に関してはあまり記憶がないです。いろいろのシーンにさりげなく登場していたのでしょうね。
    スタッフのメッセージがこめられているのかも。もう一度見たくなりました。
    >ラストのシーンの後味は今回のほうがよかったですね、ハッキリとは顔とか姿を見せずにピッポが好きな歌で2人かもしれない存在を感じさせるのはとても良い終わり方だと思いましたね。
    そう!最後に歌が歌われるのもものすごくよかった!オリジナル版よりもハッピーエンドになっていると思います。
    >今回の映画はオススメできる作品だと思いますし、また見たいですね。
    リメイクなんかするなよ・・・と思っていたいた自分をしばきたいくらいのいい作品でした。
    スタッフに最高の賛辞を。

  4. ヒナタカ より:

    コメントありがとうございます!
    > まぶしい光の中で生まれ変わったリルルとピッポのシルエットを見た瞬間「どうせならもっとカッコイイ鳥になりたかったピポ」と嘆いていたピッポの言葉が耳の奥で甦り、「よかったねピッポ(^^)」って心の中でつぶやいていました。本当に素敵な映画でしたね。
    「どうせならもっとカッコイイ鳥になりたかった!」
    確かに言っていました!うまく複線が使われていますね。見返すとその台詞だけでも泣けそうです。

  5. 名無しさん@ニュース2ちゃん より:

    内容がよくてもあの声優陣を受け入れるのは無理です。

  6. ヒナタカ より:

    自分は水田わさびさん以外は慣れました。
    ドラえもんは以前とキャラが違うけど、嫌いではないです。

  7. けんと より:

    新ドラで唯一劇場で観れた作品でした。非常に内容が洗練されており、大山ドラという最大の呪縛を見事にぶち破ってくれた作品でもありました。16日には再放送されますのでそれも見てみたいです。
    ところでカゲヒナタさんは今年の奇跡の島は見るんですか?もし見るのならばレビューを楽しみにしています。

  8. ヒナタカ より:

    コメントありがとうございます。
    > 新ドラで唯一劇場で観れた作品でした。非常に内容が洗練されており、大山ドラという最大の呪縛を見事にぶち破ってくれた作品でもありました。16日には再放送されますのでそれも見てみたいです。
    あす放映されるのも知ってますよ~。是非多くの人に観ていただきたいです。
    > ところでカゲヒナタさんは今年の奇跡の島は見るんですか?もし見るのならばレビューを楽しみにしています。
    すみません。正直言って観るつもりはありません。
    いやドラえもんをいい年した大人が一人で観に行くのは相当抵抗あるので・・・友達誘えないし、妹ももうそんな年じゃないし・・・
    昨年はあの大好きな鉄人兵団のリメイク!ということで、そんな羞恥心をかなぐり捨ててみれたのですが、見事に四面楚歌な状態でした(周りは親子連れオンリー)。
    修行が足りませんね。なんの修行かはわからないけど。

  9. エト より:

    初めましてこんばんは。「花のズボラ飯」のレビューを探していたらこちらに辿り着きました。レビューを遡って読んでいますが、どれも詳しく書いていて本当にためになります。自分はあまり映画を見ないものですから…。
    そして新鉄人兵団のレビュー記事があったのでコメントをします。一ヶ月前に放送された映画ではありますが、新ドラえもんの中では本当にクオリティの高い映画ですよね。
    新声優陣は少し苦手な方で、かつリメイクドラえもん映画もあまり好きな方ではなかったのでこのリメイクは不安でした。旧鉄人兵団はビデオでしか見た事がないのですが本当に良い作品であることは覚えていたので。
    ですが新鉄人兵団は本当にドラえもんを愛しているスタッフが真剣にリメイクした映画なんだなと思いました。男なのに不覚にも目が潤みました。ピッポのキャラクターが本当に万人受けすると思います。
    かなり前の記事にコメントをして失礼しました。今後もレビューを楽しみにしています。

  10. ヒナタカ より:

    エトさんこんばんは。漫画のレビューあまりしていなくってすみません。
    新・鉄人兵団は、観る人の多くが抱えていた不安を払拭してくれた名作だと思っています。
    ピッポは本当にいいキャラでしたね。
    よければまた映画など観ましたらコメントなどしてください。ありがとうございました!

  11. ルエ より:

    今までのドラえもんの映画の中で一番感動した。感動したら人間は泣くことを初めて体験しました。あれでなにも感じないやつは少し人格を疑います。地震があり興行はかなり不作になってしまったのは残念です。雲の王国とか鬼岩城もリメイクしてくれないかな

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ヒナタカ

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