
あまのじゃくなジブリ映画レビュー(ネタバレ)
自分が「みんなのシネマレビュー」に投稿しているジブリ映画たちがあんまりにも普通にレビューしていなかったのでまとめて紹介します。
以下は各ジブリ映画のネタバレが含まれていますので注意↓
風の谷のナウシカ
何回TVで放送されてんだ。
ストーリーが重いので観た後ちょっとナイーブになってしまうのが欠点と言えば欠点。
ナウシカ、ナウシカと呼びながら無数の手が迫ってくるシーンが怖くてトラウマです。
どうでもいいですが「なうしか」とひらがなで書くと急にダサくなります。今しかねえ、みたいな。
天空の城ラピュタ
自分はムスカ大佐が大好だ。おそらく最も愛されている悪役の一人なんじゃないだろうか。
子どものころは全く気づかなかったのだけど、そんなムスカは始まってすぐにヒロインに後ろから殴られて気絶している。ラスボスなのに弱すぎである。こんな彼が「君のアホ面には~」「人がゴミ~」なんて後に言うのは全く片腹が痛い。
彼のものまねが流行っていた青春時代は楽しいものだった。
たとえば高校時代、友達が英語の試験開始と同時にムスカのものまねで「読める!読めるぞ~!」と大声で言ったときのことを自分は忘れない。退場させられる友人。腹を抱えて笑う自分。英語の試験はおかげで散々だった。ありがとうムスカ。これからも世代を越えて語り継がれていくことでしょう。
となりのトトロ
有名な都市伝説で「ラストシーンでサツキとメイは死んでいる」や「トトロは死神」というのがあります。ガセですが。見直してみると確かにそういうことを思わせるさせるシーンも多いなあと。
ていうか結局川に落ちていたメイのものではないサンダルは誰のものだったんでしょうか・・・そういう深読みもできるようになっているのも、何度見ても観飽きないのに一役買っているような気がします。
どうでもいいですが、子どものころこれのおかげで本気で「おじゃまたくし」だと思っていました。あとおばあちゃんの登場シーンで泣いてました。怖くて。
魔女の宅急便
子ども時代、本気で「魔女」になりたかった。 おかげで台風の日にほうきに乗って倉庫の屋根から飛んで叱られた。
キキと絵描きの少女と名探偵コナンが一緒の声優さんだとは気づかなかったな。よく聞くと確かに名探偵コナンです。
紅の豚
空賊たちが好きすぎ。宮崎駿監督作品の悪役は魅力的すぎます。楽しそうで憧れる。
冒頭の誘拐するシーンで女の子に「仲間外れにしちゃあかわいそうだろうが~」っていいヤツらすぎでしょう。
しかし「飛べねえ豚は、ただの豚だ」も名言ですがフェラーリンが豚肉を見て「飛んだところで豚は豚だぜ」と返してくれるのもいいですねえ。
耳をすませば
これってスタンドバイミーと同じく、大人になってから良さがわかる映画なんじゃないかと思った。
だってこれ子どものころ観たらすげー恥ずかしいよ。そのポイントは数多いですが何といってもラストの「結婚してくれないか」「うん」「好きだー!」♪カントリーロード。この流れに顔がポーッとなって一緒に観ていた母親にニヤニヤされたのはトラウマ。
大人になって観てみると、恥ずかしさよりももう戻ってこない思春期の甘酸っぱさが際立って、幸せな気分に・・・ならねえよ!やっぱ!ちくしょうー! (赤面)
もののけ姫
人に「どんな映画だった?」と言われて一番返答に困った映画。ストーリーを短文で説明するのは不可能に近い深さです。 ちなみに子どもころジコ坊のステップを踏みながら水たまりを避ける「ジコ坊の舞」遊びが流行りました。しかし彼がダイダラぼっちの首が入った桶をとろうとして転がりまくったのは超お笑いだよね。
千と千尋の神隠し
「普通の10歳の女の子を描きたかった」と言い、怪しげなお風呂屋さんで働かせる監督。
あらためて思ったことを、ルパンのセリフを借りて言いましょう「このお~ロリコン監督!」
猫の恩返し
展開のいきあったりばったりな感は否めませんが、これはこれで楽しい作品。
しかし主人公は高校生でこの手のファンタジー映画としては年齢がぎりぎりですね。
一緒に観た友達は主人公のパンツの見えなさがぎりぎりだとか言っていました。 絶交してもよかった。
ゲド戦記
敵やおばちゃんたちが外道戦記。
崖の上のポニョ
劇場で観て本気で怖かった作品。
なんせいつも住んでいる場所が水没するのだ。もう普段の生活に戻れないかもしれないという考えが全く作中にないのもさらに怖い。これがエメリッヒ監督のディサスタームービーだったら住まいはぐちゃぐちゃ、主役級の登場人物の何人かは死んでいるはずだ。
また途中で出てくる赤ちゃんを連れた夫婦はパンフレットに「大正時代の人」と載っているそうである。死者があたりまえのように登場人物と会話しているのだ。
さらには、船の墓場、灯台からリサにメッセージを送った相手はわからずじまい、ポニョが怖がるトンネルも意味深と不安を煽る要素がフルスロットル。ここまでくるとあのポニョポニョ言ってる主題歌も狂気に満ちたものに感じられた。個人的にはホラー超大作です。
おもひでぽろぽろ
あれはなんだ、シワか。いや笑顔の時だけ、角度が変わる時だけ出てる。シワはいつも見えているものだ。
それならばえくぼか。いやそれは小さなくぼみなはずで、あんなラインが残るものではない。ていうか笑うごとに年寄りに見えるだけだ。意味があったのか。
監督は声優の今井美樹さんに「シワがあって可愛くないよ~」と言われたらしい。
それどころじゃない。恐いよ。
しかし今のインターネット社会のおかげで15年来の謎が解けた。
正解は「ほうれい線」。しかし何故これにゴーサインが出たのかは謎のままだった。
ハウルの動く城
「ハッピーエンドってわけね」と無理やりオチを作った感が。

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9/10を獲得した映画です。
名作ぞろいです!まだ見ていない作品があれば是非!
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連コメ失礼します。
宮崎駿って司馬遼太郎の影響をけっこう受けてるんですよね。
司馬によると人類は高確率で滅びるそうです。その恐さを表現したものが『未来少年コナン』であり『もののけ姫』であり『風の谷のナウシカ』なのですね。
あとこれも司馬の考えなのですが日本には宗教が根付きません。というのも日本には地震があり津波があり台風があり、とありとあらゆる災害がおきます。その為人間の目も「空の上に神様がいる」とはならずに「自然に神様が宿っている」という発想になるらしいです。それも『もののけ姫』などに顕著に現れています。
このあくまで日本人的な考え方は欧米の人から見れば驚きだったでしょうね。
『千と千尋』も「日本のおばけを表現すれば面白いのでは?」という司馬との会話からヒントを受けたのだと聞きました。
宮崎駿を一言で表すなら「古き良き日本人の感性を表現している」ということでしょうね。
それにしても文章へたくそですみません。
返信が遅くなりました。
> 宮崎駿って司馬遼太郎の影響をけっこう受けてるんですよね。
> 司馬によると人類は高確率で滅びるそうです。その恐さを表現したものが『未来少年コナン』であり『もののけ姫』であり『風の谷のナウシカ』なのですね。
司馬遼太郎の影響をうけている、というのはどこかで聞いたことがありました。
あのディストピアの世界観は大好きです。
> あとこれも司馬の考えなのですが日本には宗教が根付きません。というのも日本には地震があり津波があり台風があり、とありとあらゆる災害がおきます。その為人間の目も「空の上に神様がいる」とはならずに「自然に神様が宿っている」という発想になるらしいです。それも『もののけ姫』などに顕著に現れています。
> このあくまで日本人的な考え方は欧米の人から見れば驚きだったでしょうね。
宗教臭がしないからこそ、日本人や欧米の方に好かれているということもあるかもしれません。
> 『千と千尋』も「日本のおばけを表現すれば面白いのでは?」という司馬との会話からヒントを受けたのだと聞きました。
>
千と千尋には神様が登場しますが、それはファンタジーっぽくて宗教的なものはあまり感じませんね。
たしかに「おばけ」です。
> 宮崎駿を一言で表すなら「古き良き日本人の感性を表現している」ということでしょうね。
> それにしても文章へたくそですみません。
いえ、自分の感想文以下のより全然いいですよ。有名な人物の引用とか全然していないもんw
テキトーなブログで恐縮ですが、また見に来てください^^)
この前は知ったかぶりのコメントをしてしまい、恥ずかしい限りです
宮崎アニメの『もののけ姫』や『風の谷のナウシカ』は見たあと厭世的な気分になって困ります
まぁ3日寝れば忘れますが……(笑)
このブログで取りあげていた『手塚治虫のブッダ』や『ゲド戦記』などはその映画を明快に指摘していたので思わず笑ってしまいました
私はあんまり映画を見る人間ではないのですがこのブログを参考にいくつか見てみます
> この前は知ったかぶりのコメントをしてしまい、恥ずかしい限りです
いえそんな。ブログで間違えてばかりの自分より全然いいですって。
> 宮崎アニメの『もののけ姫』や『風の谷のナウシカ』は見たあと厭世的な気分になって困ります
> まぁ3日寝れば忘れますが……(笑)
自分は「母なる証明」「ミリオンダラーベイビー」あたりでそうなります。
> このブログで取りあげていた『手塚治虫のブッダ』や『ゲド戦記』などはその映画を明快に指摘していたので思わず笑ってしまいました
> 私はあんまり映画を見る人間ではないのですがこのブログを参考にいくつか見てみます
ありがとうございます!
ポニョは死ぬのは怖くないんだよーって感じの話って聞きましたね、だからホラーってのはあながち間違いじゃないかも…