『クリミナル 2人の記憶を持つ男』ジャンルが闇鍋状態の大怪作!(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

『クリミナル 2人の記憶を持つ男』ジャンルが闇鍋状態の大怪作!(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

今日の映画感想はクリミナル 2人の記憶を持つ男です。

個人的お気に入り度:8/10

一言感想:クズいケヴィン・コスナーにこんなに萌えるとは!

あらすじ

CIAエージェント・ビリー(ライアン・レイノルズ)が、任務中に死亡した。
ビリーは、アメリカ軍の核ミサイルを遠隔操作することが可能なハッカー・ダッチマン(マイケル・ピット)の居場所を知る唯一の人物だったため、CIAは死亡したビリーの記憶を別人の脳に移植しようとする。
その移植相手として選ばれたのは、、全ての感情を持ち合わせていない極悪人の死刑囚・ジェリコ(ケヴィン・コスナー)だった……

いやー皆さん『ラ・ラ・ランド』を観ていますね。
史上最年少でのアカデミー賞監督賞を受賞したほか、全6部門で受賞。日本でも初登場ぶっちぎり1位での興行収入を記録したということで、とても喜ばしいことだと思います。

アカデミー賞の作品賞の発表時に封筒を渡し間違えられる→始めは『ラ・ラ・ランド』が作品賞受賞であると発表→実際は『ムーンライト』が作品賞でした、という前代未聞のハプニングがありましたが、それも含めて話題になったので、笑い飛ばせてしまえばいいでしょう。

……そうそう、このアカデミー賞のラストと同様に、「本当はこれがそうだと思っていたけど、実は違っていた」な映画が現在公開中ですね!(※とても自然な流れ)
それが、(妻にとって)「家に最悪の凶悪犯がやってきたと思ったら、実は夫の記憶を少し持っている人だった!」な映画『クリミナル 2人の記憶を持つ男』ですよ!

↓本作の魅力は以下にこれでもかと書いたから読めばいいじゃない!
時代は“クズなおじさん萌え”だ!『クリミナル 2人の記憶を持つ男』が面白すぎる8つの理由! | シネマズ by 松竹

この8つのポイントに注目すればいいよ!

まあともかく、本作には以下の楽しいポイントがたっくさんあるんだから、さっさと劇場に足を運べばいいじゃないか!

  1. クズなおじさん(ケヴィン・コスナー)が大暴走するよ!
  2. クズにちょっぴりの優しさをプラスしたおかげで、クズおじさんなのにとっても萌えるんだ!
  3. アメコミ映画ファンにとっても垂涎ものの超豪華キャスト!
  4. ジャンルがいい意味でごちゃまぜでお腹いっぱいになれる!
  5. ゲイリー・オールドマンが無能!ツッコミが楽しいコメディ映画でもある!
  6. ガル・ガドットの演技が素晴らしい!実は切ないラブストーリーでもある!
  7. ライアン・レイノルズの役が相変わらず不憫だ!もしかして、私たち、入れ替わっている~?(いません)
  8. 実はラストが感動的だ!

以上となっております。
これらの要素を期待すれば、ニコニコしながら劇場を後にできて、幸せになれるに違いありません。

あの美しい女戦士も出演していたじゃないか!

そうそう、アメコミ映画の豪華キャストの総出演について、

  • ケヴィン・コスナー:『マン・オブ・スティール』のジョナサン・ケント(スーパーマンの養父)
  • ゲイリー・オールドマン:『ダークナイト』のゴードン警部補
  • ライアン・レイノルズ:『デッドプール』のデッドプール
  • ガル・ガドット:『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』のワンダーウーマン
  • トミー・リー・ジョーンズ:『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』のチェスター・フィリップス(キャプテン・アメリカの上司)

と、記事に書いていましたがが、さらにアンチュ・トラウェさんが『マン・オブ・スティール』のファオラ役であったことに気付きました。

いやいや、非アメコミ映画で、ここまでのキャストが集まることって今後ないんじゃないの?いいから観ようぜ!

監督&脚本もすごいよ!

本作の監督は、『THE ICEMAN 氷の処刑人』のアリエル・ヴロメン。
そちらは未見だったのですが、三角絞めでつかまえてさんの記事によると「殺し屋が売れっ子になって大活躍!」という愉快(?)な内容だそうですぜ!こちらも余裕があれば観てみるとよいでしょう。

しかも、脚本担当はダグラス・クック&デヴィッド・ワイズバーグという、あのマイケル・ベイ監督のくせにめっちゃ面白かった名作アクション『ザ・ロック』を手がけたコンビだったりもするのです。

脚本担当のお2人は本作の魅力について「現代版フランケンシュタインのようなコンセプトだ」「アクションと同時に(主人公の)キャラクターの変貌にも重点を置いた」と語っており、この手の映画への多大なる愛を感じましたね。

上映館が少ないし、注目度が……

いやーしかし、こんなに面白いのに、同時期に『ラ・ラ・ランド』という怪物級の映画が公開されているうえ、アクション映画ファンも『トリプルX 再起動』ばかりに注目しており、この『クリミナル』があんまり観られていないのがもったいないですね!(※ラ・ラ・ランドもトリプルXも大好きな映画です)

いや、そりゃあ2月25日公開の劇場は63館とやや少なめだけどさ……。
こんなに面白いのに、IMDbで6.3点Rotten Tomatoesで30%というイマイチ評価なんだよなあ……。いや、まあ、そりゃツッコミどころは満載ですけども。

日本ではG(全年齢)指定ですが、少しだけ残酷な描写もあるのでそれだけはご注意を。
間違いなく「掘り出し物」以上の満足感がある作品ですので、退屈しないサスペンス&アクション&コメディ&ラブストーリーを期待する人に大プッシュでおすすめします!

※映画.comの特集も素敵ですよ↓
クリミナル 2人の記憶を持つ男 特集:ケビン・コスナー×ゲイリー・オールドマン×トミー・リー・ジョーンズ 記憶を移植された「悪にして最後の希望」、男の48時間の戦いの行方は──《信頼》キャスト、《鉄板》ジャンル、《今旬》テーマで描くまさにこれは“私たち”の映画だ!! – 映画.com

以下は結末を含めてネタバレです。鑑賞後にご覧ください↓

※例によって役名じゃなくて出演者の名前で書きます。

役立たずなゲイリー・オールドマン

いや〜ゲイリー・オールドマ演じるCIA支局長がピーチクパーチク叫んでばかり!
超無能っぷりが一周回って楽しくって仕方がありませんでしたね!

  • 記憶の移植が「これ以上続けると危険だ」と言われる→「続けるんだ!死んでもかまわん!」とほざく
  • 記憶を移植したばかりのケヴィン・コスナーに「思い出せ〜!」「早く〜!」と胸ぐらをつかんで叫ぶ→思い出せないとわかると「始末しろ!」とほざく(判断早すぎい!)
  • その凶悪犯のコスナーを送る護送車に乗っている警官はたったの2人!→金網の後ろから警官がコスナーに殺されて思いっきり逃げられる!
  • 手錠をかけられているコスナーに掴まれて、「言う通りにしろ〜」とほざく!
  • 最後のほうの追跡の時には「セキュリティを最大レベルにしろ!」とかほざく!(お前自身のセキュリティゆるゆるやないか!)
  • 世界を救ってガル・ガドットと娘と一緒にいるコスナーを見て、「エージェントに雇おう」とほざく!(そいつお前の部下殺してんねんで!)

素晴らしいですね。改めて振り返ってみると、こいつは何もしないほうがマシだったんじゃないでしょうか。
ちなみに、ゲイリー・オールドマンはこのキャラクターについて「悪人を追う仕事にこのうえなく長けているが、だんだんひねくれた考え方をしてしまった人物なんだ」だと語っています。長けてねえよ。

萌えるクズのケヴィン・コスナー

話が進むにつれてかわいらしさがどんどん増してくるケヴィン・コスナーが素敵でしたね!

  • ファーストフード店の列に割り込む→チンピラの車を奪う→ニット帽をかぶって両手を挙げて「どうだ!」とアピール
  • 記憶の中のライアン・レイノルズの嫁(ガル・ガドット)のところに行って彼女をふん縛るけど、思いつめてから何もせずに立ち去る。
  • やさしい脳医者のトミー・リー・ジョーンズからたびたび心配されている(このおじいちゃんコンビもいいね)。
  • カフェで突っかかってきた若者と拳で語り合う
  • 薬局で「どうも(cheers)」と言ってしまい、「何がどうもだ」とセルフツッコミをする
  • CIAエージェントたちにタックルで捕まえられる(銃で足とか撃てばいいのに)
  • なんだかんだでガル・ガドットの家に戻ってきて、地下室で傷を治していて「すぐ出て行くよ」と言う
  • すぐに出て行かずに、ガル・ガドットの娘に気に入られて一緒にピアノを弾いていたりする
  • ガル・ガドットにも気に入られ、ソファでお休み、

かわいい、かわいいよコスナー。

素晴らしいのは、コスナーがレイノルズの「くせ」を見せた時のガル・ガドットの表情。
夫が「いる」ことがわかったときの、悲しさと嬉しさが同居した感情表現が見事でした。

あと、「48時間に何とかしないといけない」という制約があったはずなのに、ミサイルが空中で爆発させられたり、別にレイノルズの記憶がなくなったりもしなかったので、タイムリミットがいつの間にかなかったことになっている気が……いや、気のせいだよね!たぶん!

クライマックス

コスナーが橋から車ごと盛大に落ちたり、敵エージェントがコスナーの死亡を確認しないまま後ろを向いて電話をしていて油断しすぎだったり、ガル・ガドットとその娘がさらわれたり、ヘリまで出動してボスキャラを追いかけたりと、忙しいクライマックスでしたね。

で、最後にコスナーはボスキャラにミサイルの軌道装置を渡すんだけど、スイッチを押した者にミサイルがぶち込まれるというプログラムを仕込んでいたおかげで、ボスキャラは飛行機ごとドッカン☆しました
腹いてえ(笑いすぎて)。でもこのボスキャラはコスナー以上にクズっぷりを見せていたのでざまあ!

ラスト

映画のはじめ、沙浜にいたコスナーが「連中は俺に記憶を植え付けていいように操ろうとしていたが、そうはいかねえ」と語り、後ろからは兵士が銃を持ちながら迫ってくる……というシーンがありました。

実はこれはミスリーディング。兵士は監視としてついていただけでしたね。
コスナーは「自分の意思」で(元の記憶の)妻や娘、そして世界を救ったわけですから、「そうはいかねえ」と彼が思っているとおりになったんですね。

(C)2015 CRIMINAL PRODUCTIONS, INC. All Rights Reserved.

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  1. 緑茶きのこ より:

    私も「ララランドはまだしばらくやってるし…クリミナルでも観よう!」と思い、観てきました。
    ハッキリ言ってあまり期待していなかったので思ったよりは楽しめましたね。
    でもホント、ツッコミ所が満載で…。味方も敵側もアホばっかで笑っちゃいました。
    ただ、ラストはコスナーがあのまま鼻を触りながら死ぬ…とかの方が感動的だったのでは?思っちゃいました。
    あの奥さん、いくら死んだダンナの記憶を持ってるからって、まさかこんな会って間もないオッサン(しかも元超犯罪者)とこの先一緒に暮らす気じゃないでしょうねって心配しちゃいましたよ。
    もしかして続編作る気?ってカンジのラストでしたね。

    あと、オープニングとラストに出ていた銃をかまえた兵士がマイケル・ダグラスにすっごい似てるのが気になりました。

    • hinataka hinataka より:

      >味方も敵側もアホばっかで笑っちゃいました。
      もうそこは一周回ってこの映画の最大の見所なんじゃないかと思いました。

      >まさかこんな会って間もないオッサン(しかも元超犯罪者)とこの先一緒に暮らす気じゃないでしょうね
      これはこれで問題ありますよねえ・・・

  2. 毒親育ち より:

    キャストは大好きな名優揃い(アメコミ映画常連多しなのも!)で、悪人が改心して・・・は大好物なので期待大!だったのですけど。
    う~~~む。イマイチ乗れなかったです。
    あと、悪人の脳をイジって改心って一歩間違うとすんごい恐ろしいことでは・・・。ディストピアものにありそうてか映画版『ハカイダー』の“浄化された囚人達”を思い出します。
    なので本作を安易に美談だと思いたくないなあ・・・と。
    いや、ジェリコの場合は記憶移植はあくまで“切欠”であって、自発的に変わって行ったのですけどね!

    そこで秀逸だと思った設定が有ります。
    「他者への共感が出来ないサイコパスだからこそクズ人生歩んできた奴の脳味噌に“幸福な善人”の記憶を入れても理解しないどころかリア充生活への嫉妬から余計に凶悪化するのでは?」という疑問へ、ジェリコのサイコパスは幼少期に親からの虐待による脳の損傷に起因する後天的なもので、ピーターの記憶を転写した事が傷害により未発達だった脳を活性化させたから・・・という設定は納得!

    >トリプルX 再起動
    あ!そういえばコッチも便利でヤバイ機械の争奪戦だ!?

    >「家に最悪の凶悪犯がやってきたと思ったら、
    侵入→拘束→物色と鮮やかな手馴れた感が恐かったです。あれピーターでなくてジェリコのスキルでしょうね。

    >役立たずなゲイリー・オールドマン
    ゴードン本部長がポンコツになっちゃった!?とりあえずコイツの脳味噌に感情を抑える手術をした方がイイとオモイマース。
    特に記憶転写失敗!?の所で「異常者を使ったアンタのせいだぞ!」「研究費を返せ!」とか、もともとジェリコは被験者候補でしたしフランクス博士が18年かけて慎重に進めてた実験を予定よりも5年も早めてゴリ押ししたのは誰デシタッケ?

    >護送車に乗っている警官はたったの2人!
    護送官もアホかと・・・。普通は囚人を後部座席の真ん中にして二人で挟むかたちじゃないの?しかも隣で凶悪犯がゴソゴソ怪しい動きしてるのに気付かないとか・・・。

    >「エージェントに雇おう」とほざく!(そいつお前の部下殺してんねんで!)
    同感です・・・。
    いや、ジェリコの中には自分のヘマで死なせてしまったピーターも居るわけなんですけども!なにを爽やかに微笑んどる!?

    >ボスキャラ
    余談ですが、お行儀良く8年間頑張ったオバマさんが大した事出来なくて(それでも前には進んだと思いますけど)、もうちょいマシそうな後継候補を蹴落として立った極悪劣化版にウンザリしている人達が選んだ“強そうな親父”も期待外れに終わっちゃったら次はこんなのが人心を集めちゃいそうな悪寒がします・・・。

    >萌えるクズのケヴィン・コスナー
    人生四十路も過ぎて“初めて芽生えた感情”に戸惑う様は『デビルマンのうた』が聞こえてきそうな程でしたけど!もうちょい過去の悪事の罪悪感に苦悩するところが欲しかったなあ・・・と。
    勧誘して来たギャングへの仕打ちは正当防衛だったかもしれませんし、CIA職員には「やっつけ人体実験」された恨みは正当ではありますが・・・身代わり遺体に事故に巻き込んでしまった無関係の人(しかも生存していたのを生きたまま焼き殺すというサイコぶり)を使うのはドン引きでしたし、それも感情が芽生え始める数時間前の行動なんですけど・・・。

    続編があるならサイコパス時代の罪に苦悩し贖罪として世界を守ろうと奮闘しつつも、同僚から「よう!フランケンシュタイン!墓に戻れよ!!」「仲間とは認めねえぞ。ピーターと護送車の三人を帰せサイコ野郎!!」と詰られ、敵からは「狼が牧羊犬へ転職か?」「虎の縞はいくら洗っても落ちねえんだよ。オマエは所詮コッチ側だ」・・・な感じで針の筵の上を走り続けるジェリコが見たいです。

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著者

ヒナタカ

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