
実写版『珍遊記』温水洋一が最強の武道家になる映画(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)
今日の映画感想は『珍遊記』です。
個人的お気に入り度:7/10
一言感想:※ただしイケメンに限らない(溝端淳平が)
あらすじ
僧侶の玄じょう(倉科カナ)は、ジジイ(田山涼成)とババア(笹野高史)から、妖力で悪さをする不良息子・山田太郎(ピエール瀧)の更生を頼まれる。
妖力を失った太郎(松山ケンイチ)と玄じょうとは、立ち寄った町で龍翔(溝端淳平)という男と出会うのだが……。
ちょっと待て!これは!必見だぞ!
だってよ!温水洋一が最強の武道家を演じるんだぞ!
しかもその戦闘シーンのBGMはマキシマム・ザ・ホルモンなんだぞ!
ハゲ頭の超スピードの格闘シーンに、デスボイスがハマる。なんて素敵な映画なんでしょうか!
実写映画版『ドラゴンボール』に求めていたのはコレだったんだと思い知らされました。
さらなる見所は、溝端淳平が残念なイケメンを演じていることだ!
ありがとう・・・本当にありがとう・・・
先日『黒崎くんの言いなりになんてならない』で「※ただしイケメンに限る」を痛感したばかりだったので、たとえイケメンでも残念なことをすると本当に残念なことになる、という素晴らしい事実を教えてくれた溝端さんに、心から感謝を伝えたいです。
そういや溝端さんはドラマ『ハチワンダイバー』でも性欲に溢れている残念なイケメンを演じていたな。何やってんだ元ジュノンボーイ。一生ついていきます。
※劇中の残念な溝端淳平は以下のインスタグラムからも観られます(若干ネタバレ注意)
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まだまだあるぞ!
倉科カナさんが下ネタを言わされまくっているのにハツラツとしているのが超素敵だ!
原作マンガの「玄じょう」はブッサイクな男キャラ(オカマ)だったのですが、かわいい女優を抜擢したのはもう大正解でしょう。
坊主頭も似合っているし、そんじょそこらの下ネタには動じない女優魂を感じました。
しかも笹野高史が超かわいいババアを演じるんだぞ!
どうですか、主演の松山ケンイチの影が薄くなるほどのこのメンツ!
もうね、各役者のファンたちは是が非でも観に行きなさい。損しませんから。お願い。
<閑話休題>
さてさて、本作の原作は漫☆画太郎大先生による同名のマンガを原作としています。
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自分は映画を観た後に原作を読んだのですが、どっちもギャグが小学生低学年レベルですね!
う◯こ、ち◯こ、おならぷうが基本になっているという頭の悪さ。それをしっかり実写でも再現してしまうとは。
いい大人では笑えない人も多いでしょうが、もうここは童心に帰ってしまえばいいんじゃないでしょうか。
また、映画の後半は完全オリジナルの展開となっており、くだらない(褒めてる)中にもちゃんと伏線を入れたり、盛り上げようとする気概を感じられたので楽しめました。
溝端淳平も原作に登場しないオリジナルキャラなのですが、作品には欠かせない存在となっていました。
戦闘シーンはとってもわかりやすいCGでごまかして装飾している荒唐無稽なもの。
「バカ映画だからいいでしょ」と思い切りがいいので、みんなが幸せになれるでしょう。
美術や特殊メイクもしっかりとしていますし、オープニングやエンドロールではアニメで楽しませてくるという徹底っぷり(しかもそのときのBGMはRIP SLYME)!
ビジュアルとサービス精神はもう満点です。
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いやーしかし、製作会社のDLEさんはどうかしていますね(褒めてる)!
『秘密結社 鷹の爪』などのフラッシュアニメで好評を得ている会社ですが、昨年には天才バカボンとフランダースの犬のミックスさせてほどよく原作を冒涜した映画も作っていたりしましたから。
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本作と『天才ヴァカボン』の総合プロデューサーはどちらも紙谷零というお方。これからもキテいる企画を期待しております。
あと、本作では『鷹の爪』の作者であるFROGMANがナレーションを務めています。デラックスファイターの声がイケメンであることに改めて気付けるので、ファンは必聴です。
本作の監督である山口雄大さんは、過去にも『地獄甲子園』『ババアゾーン』などの漫☆画太郎作品の実写映画化を手掛けていました。
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で、ほかの監督のラインアップは『魁!!クロマティ高校(マンガ原作)』とか『極道兵器(マンガ原作)』とか『アブダクティ(温水洋一主演)』とかですよ。そういう映画しか撮らないのかこの人。
山口氏による映画は今回初めて観たのですが、このクオリティーならもっと追いかけたくなりました。
難点は、小さいギャグがてんこ盛りすぎで、テンポを殺し気味であること。
マンガであればさっと読み飛ばせるのですが、実写映画で天丼(繰り返し)チックなギャグをやらされると「もうええわ」な気持ちになってしまうんですよね。
キャラのやりとりにもいささかクドいものが多いです。
とくに、賞金稼ぎの集まるバーでの出来事(原作からあるシーン)は、間延びっぷりを辛く思う人も多そうです。
上映時間はたったの100分なのですが、体感時間が2時間を超えているのはおそらくこのせい。
こんくらいのくだらない(褒めてる)内容なら、思い切ってあと20分くらい切り詰めてもいいとは思うのですけどね。
なお、本作の脚本は、お笑いトリオ「鬼ヶ島」のおおかわらさんと、『銀魂』や『おそ松さん』などのアニメの脚本を手掛ける作家の松原秀さんが務めています。
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※こちらも赤塚不二夫先生の原作を無視して好き勝手やっている内容です。
本作のギャグのしつこさは、よくも悪くも『おそ松さん』を彷彿とさせました。
インタビューによると、ダダスベりだったセクハラコントを山口雄大監督がいたく気にに入り、おおかわらさんが脚本に抜擢されたのだとか。
だから若干ギャグがしつこくても、スベっていても、想定の範囲内なんですよ!
まあともかく楽しかったですし、かつて原作マンガが好きだった大人も、う◯こちん◯んで死ぬほど笑える子どもも、みんなが楽しめる素敵なファミリームービーです。
下品ではあるのですが、どれもこれもマイルドで超短絡的なギャグ止まりなので、これくらいなら誰もイヤな気分にならないのでしょう。
ぜひぜひ、家族で観て欲しいですね。観たあとはきっと世の中のものが美しく見え、会話にも花が咲くでしょう。妖怪◯ォッチなんてどうでもいいからこっち観ようぜ!
エンドロールの最後までおまけがあるので、しっかり観ましょう!
以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓
(C)漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会

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原作未読で観賞した感想を探していまして
まさかここにあったとは。
正直原作ファン以外は楽しめないんじゃないかと思っていた(酷評多いらしいです)ので、心の広さと言うか、楽しむ事に関してのキャパレベルに脱帽です。
つかコメント一件も無かったのにはびっくりしました。
映画好きってあんまり見てないんでしょうか。面白いのになー。